るなふの日記

2005年11月04日(金) 大坂の雪。子と穂。

大劇場系の芝居は観ないのですが、
谷崎の『細雪』はだれの雪子だったかも忘れましたがテレビの舞台中継でみたことあります。
文芸作品、女優芝居と思った見たらかなり面白くて見入ってしまった気がします。
えーと誰が雪子だったかなあ、遥くららが雪子してたことある?そのくらい?(古)
実はこの作品今も上演されていますが、上演回数を重ねた作品であるのはかなり需要があるのです。つまり上演すれば動員数がそこそこいくらしいです。


『細雪』というのは大坂の四姉妹のこいさんたちの人生の折々が、
それに伴う着物文化華やかな頃のあでやかな着物の色彩を背景に映し出されていたような気がします。
そのなかでにおうように静かで、ひとのしあわせをねがったままでおっとり生きる雪子がとてつもなくきれいで、惹かれる存在であるんですが。


来年からのテレビでも『白夜行』だそうですね。
中学生と高校生は綾瀬はるかさん?
問題はありません。ありませんが。
たぐい稀な美貌という点では、かわいいけど。かわいいけど、きれいだけど。
男性はあやかさんみたいなかわいいのを好きなのかもしれないけど、
雪穂みたいなもは浮世離れした美貌であってほしいかなあ。
男子はこう『近寄りがたい美』は倦厭するものであるとおもうんだけど、
もう少し『現実に人たちを無視した』みたいな美貌ときれいさが雪穂にほしいかなあと思ってします。
でも、まあ、多分、「可愛い」に人生の重きを置かないあたしが言っているので無視して結構ですけど……ね。(涙)


ということで、
ふとさいきんあたしが気づいた、雪子と雪穂のかさなりかた。
同じ大坂の女性で、ミステリアスという暗示。
雪子=谷崎のファムファタル
雪穂=東ののファムファタル。
時代を超えてつむぎだされる”雪”という単語のはかなさ。
そして、消えてなくなる物質の寂しさに比べて、どうにもしぶとい雪子と雪穂の生き様に永遠な男の夢というものがあるような気がしてならないのはあたしだけでしょうか。
単に”雪”という単語に東野さんが引かれてこの名前にしたのか、雪子を意識したのか?
知りたいところであります。


もうひとつ。
着物、という観点でいえば。
戦前の東京の着物話と言えば幸田文の『きもの』という話で、
あまり裕福でないサラリーマンの娘3人が結婚するまでが、
縞の着物、銘仙、木綿、女学生にありがちな体操着。という日常的なこまごまな話ばかりです。
男の人の作家の書いた大坂のちりめんや染めの着物のしなやかな美しい生地の舞う話と比べつつ、
やたら現実的に着物の金銭的なこと(母がどういうわけかお金をだして買ってくれた、とか、学校にいくのも大変なのに通学着の工面をする、とか)も書いてあるせせこましい話は女にしかかけないのかもしれないなあと思いつつ、そんなことが切実に楽しく思えるわたしも女なのでしょうね。(笑)


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