上演前にチラシ読んだらあらすじがラストまで載っちゃってて「ここまで書いちゃっていいの?」と不安になりましたが杞憂でした。ストーリーはおなじみの英雄譚。大和の国の皇子である主人公が、朝廷に従わない蛮族を征伐に行って功績を挙げる訳です。 でも結局それって中央国家による先住民への侵略なんじゃないの?おまけに言い寄る女は来るもの拒まずですか。まぁ大昔の話だからね〜。 と、醒めた目で1幕目を見ていたのですが、その辺はちゃんと考えていたようで。 2幕目からそのあたりツッコミ始めて「大和朝廷=豊かだが欺瞞に満ち、人の心から大事なものが失われてしまった社会」とゆー、現代にも通じる構図が浮かび上がります。内省的な展開がいい意味で意外。 古典歌舞伎の場合「まぁ江戸時代の価値観じゃあこれが美徳だったんだろうけど、そりゃあGHQも禁止するだろーな」と呆れるような場面もあったりするんですが、本作は新作だけあってしっかり現代ナイズされていて非常に好印象。 敵役の面々も魅力的だし(と言うか敵役の方が魅力的だった)、白い鳥をイメージした衣装でのラストの宙乗りはコバヤシサチコ状態で圧巻。 古典歌舞伎では全くとは言わないけどあまり見られないカーテンコールも楽しかったし。 んでもって歌舞伎座や国立劇場と違って座席も狭くなくて楽だった(笑) いやぁ文句なしに楽しめましたですよ。 古典じゃないとゆー意味で「新作」と書いたけど、正確には86年初演作品の再演です。紛らわしいかもなので念のため追記。
|