| 2006年09月17日(日) |
『羊は山に』 佐藤公彦ライブ 197532.25 |
エレック復活の紙ジャケアルバムの一枚。 実にLPに忠実に作られている。が、やはりCDは小さいので楽譜までは載せられないようだ。 ポスターや中ジャケの写真もそのままでここまでやるかと思った。
このライブは楽しい。そして迫力もある。 大人になったケメのコンサートって感じだ。 声も強い声になっているし、歌っている歌も大人っぽい名曲と言われるものばかりを歌っている。 このバラエティに富んだ作曲センスは天才だと思う。 そして、どんなにその場をくずそうとしても、ケメの上品さが決して誰かを傷つけたりはしないのだ。 どんなに甘い声で身近にいるお兄ちゃんのようなしぐさをしていても、プロフェッショナルに徹しているのだ。 私はこの頃まだ子どもだったので、ケメのライブは見たことがない。 ケメは見た目や声とは裏腹に、ものすごいプロフェッショナルに徹した人だったと思う。 誰にも負けない作曲センスと歌い方、とんでもないコード進行もぜんぜん違和感が無い。 どのアルバムを聴いても、うわっ、すごっ!と思う曲が何曲かあるが、このライブは特に圧巻だと思う。 ラストの「雨の音」。 これは当時ケメがラジオで言っていたけれど、失恋したケメのお兄さんが詩を書いてケメが曲を作った最初で最後の兄弟合作の曲らしい。 この曲はド迫力がある。ライブはなおさらだ。 この曲を聴いたときに、ああケメは大人になって佐藤公彦になったんだとまだ幼かった私も思った。 そして、この後、エレックレコードはなくなってしまい、ケメの全盛期も終わってしまう。
エレックレコード復活はうれしいけれど、これからは何をやるんだろうか。 また、違ったものを聴きたいけれど。
|