| 2006年06月06日(火) |
『再生』 松山千春 2006.5.31 |
今回千春は二種類のアルバムをリリースし、 この『再生』は千春のセルフカバー曲と他のアーティストの70年代名曲集の方だ。 丸山圭子の「どうぞこのまま」や泉谷しげるの「春夏秋冬」、ユーミンの「卒業写真」などを歌っている。
「どうぞこのまま」。 この曲を千春が好きだったなんてちょっと信じられない感じ。 とても軽く変に耳に残らない軽さで歌う。まあ、いい感じだ。
下田さんの「セクシィ」も歌っているが、千春が歌うとちょっとくどい。 が、歌い上げるさびの部分は気持ちよく聞ける。 この曲はいろんな人が歌っているが、なぜだか誰が歌ってもその人の個性がよく出て、誰が歌ったのもよい感じがする。 曲自体にはそんなにインパクトはないのに、男性が歌っても女性が歌ってもいい味の出る歌だと思う。
「別れのサンバ」という曲はどうもギター1本で歌っているようだ。 間奏で他の楽器が入る。 私は原曲を知らない。 ギターの音がすごくいいし、千春の声がすごくギターにマッチしている。 千春の声はつやがあっていい声だと思う。 声量があるというよりも、木を磨いたつやのような感じがする。 おいしいかつおぶしみたいだ。
「春夏秋冬」は泉谷さんの個性的な声できくよりも、千春の声で聴くほうがなんとなく聴きやすい感じがする。
「卒業写真」も後半の歌い上げる部分がいい感じで、 2コーラス目では千春の心がこもっているのがよくわかる。 しかし、説得力には欠けると思う。 が、この曲にはそんな説得力なんてものは必要ないだろう。
2枚組になっていて、もう一枚はセルフ・カバーアルバムとなっている。 こちらは代表曲ばかりだ。 知っている曲ばかりで気持ちよく聞き流せる。 特に今の季節、寒い季節が終わり、暑くもない時期にこれらの歌は気持ちよく聴ける。
はっきり言って (なんで千春が他の人の古い曲を歌うんだろう。 なんで、セルフカバーやベストアルバムなんだろう)と思った。 聞く人によってぜんぜん印象は違うと思うし、 「これが最高に良い!」という人もおられるだろう。 しかし、私にとっては懐メロでしかなかった。 しかし千春はやっぱりそれだけじゃあなかった。 きちんと新しいオリジナルアルバムも同時発売しているとのことだ。 『現実』というタイトルのニューオリジナルアルバム!そちらも聴きたい!! 私は新しい曲を今の千春が思うことを作る歌を聴きたいと思う。
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