〜鳥籠の中の戯言〜
鳥籠の中で空を見上げる…
鎖された世界でも…夢は見れる…
だから私は此処で戯言を呟きつつける…

2008年04月30日(水) 【ネタバレ・模造注意】エーデル。

後はバラージュのCG一枚でコンプです(やっとこさ)
さて、ここまできてやっぱり謎が謎のままみたいなので勝手に設定や世界観を解釈してみようかなと思います。
ゲームが酷評なのは謎を放置という酷い事になっているからなんでしょう…そこいらを勝手に妄想して納得してバラージュEDに泣きそうになってた御目出度い人間の勝手な考えですので、オトメイトの方で小説などが出るのを期待して待つ!!という方はこの日記はスルーして下さい。
そして、その妄想を語るのにネタバレも含まれますので、ネタバレの嫌な人もスルーお願いいたします。






では、参ります。







まず、アルトメイデンというのはCDでジェラルド様も言っていますが「古き乙女」という意味。永遠に匹敵する時を生き続ける乙女。
魔物に堕ちるのは魔に飲み込まれた生き物だけではなく、ごく少数ではあるものの、神への信仰が深く清らかな魂も「貴族」と言われる異端になってしまう(コンラッド談)
長い時を生きる代償として与えられるのは、血への欲求。
それも神に近い存在となるための試練かもしれません。
その血への渇望に堪えられなかったもの、血に溺れ、それによって得られる力に魅入られてしまった者は「ダンケルハイト」と呼ばれ血を吸うことで高貴だった魂は穢れ、理性を失い朽ちていく。
血の渇望に堪えられたものはシュトラールと呼ばれ、高貴な魂のまま生き続ける。
唯一許されるのが穢れの無い処女の血…無垢な魂であり、それ故に各地の領主の中には生贄を求めるシュトラールもあるのかもしれない。

アルトメイデンも、貴族としてジェラルドと共に長い時を生き続けた女性。
しかし、彼女は自分の永遠の命を憂いはじめる。
簡単には死ねない体、異端であることへの抵抗、何より闇と孤独の世界に心を蝕まれて行ったのかもしれない。
長い時間を生きる中でバラージュと知り合い、その憂いを打ち明けるうちに、アルトメイデンはバラージュと心通わせるようになったのかもしれない。
バラージュによってなのか、二人の仲を許せなかったジェラルドによってなのかは定かではないが、彼女は長い長い異端の生に終止符を打った。

アルトメイデンの魂は何度も輪廻転生を繰り返し、もう一度穢れなく崇高な魂になるようにと転生の度に磨かれていく。
そして何百年の時を経てアルトメイデンの魂は清らかな、もう一度「貴族」になる資格を身に付け「メアリ」として生を受ける。
しかし、ジェラルドはアルトメイデンが長き時を生きることを、自分と共にあることを望んでいなかった事を思い、彼女の成長を流れに任せる事にし自分の領地である村へメアリを託す。
(メアリの為だけに村を存在させていたのかもしれない)

オーギュスト、ヴィクトルは異端との間に生まれた子だったから村人たちに疎まれ、ある日森へと追いやられ、メアリと三人で「領主様の城」を目指す。そこで、彼らは異端に襲われた事で魂の崩壊の危機になる。
それをジェラルドが救い、しばらく城に置いていたが、その記憶は魂の定着の為に封じられる。
その後、メアリは教会で神への信仰を高め、さらに魂を磨いていた。
その美しい魂は良くも悪くも人を惹きつける。

オーギュストは、昔自分を疎み、いじめ、自分の努力を知りもしない村人が、掌を返し「神童」と呼び「教師」としてもてはやす姿に強い不快感と憤りを感じながらも、それ以外に無い居場所に己を見失い狂気の中で異端へと変化し始め、メアリへの恋心は醜く歪み崇高なる魂への執着となっていく。
ヴィクトルは村人との接触を自ら避けることで魂を安定させていたが、物語とそう変わらない時期に人狼としての力が覚醒し、幼い日に同じ体験をしたメアリの体にも変化があったのではないかと彼女の身を案じて遠くから見守っている(人狼が理性を失うのは満月の夜だけ?なので人間としての心を持ち続けているんだと思われる)
リチャードに関しては無意識に花に引き寄せられる蝶のようなもので、自分を「村長の息子」ではなく「リチャード」として見てくれるのは彼女だけだと感じているようだし、元々「女性は守るもの」という意志も強いんだと思う。

バラージュはアルトメイデンの覚醒が近いのを感じてジェラルドの城に赴き、メアリがジェラルドの手の中にいないと知り今度こそ彼女の輪廻の鎖を完全に断ち切ろうと自らダンケルハイトへ堕ちる。
ジェラルドはバラージュの強い意志を知り、流れに任せるだけにするのではなく、何かしらの手を打たねばと村へ降り、メアリへ求婚する。
メアリの16歳の誕生日、それはきっとメアリの中に眠る魂の覚醒の日。
しかし、二人の貴族が動いてしまったことで運命は狂い始める。
彼女を害する者によって炎に包まれた教会の中で、何が起きたのか…。

ジェラルドの力で数日前に戻されたのかとも思うけれど、何度もそこへ戻って繰り返しているうえに、ジェラルドの干渉は続いている辺り、続いた不幸で不安定になったメアリの中にある力が覚醒した可能性が強い気がする。
そして彼女は何度も何度も事件の起きる前=ジェラルドが求婚に現れる前へと戻ってしまう捻じれた輪廻を作り出してしまったのではないか…。
だから、バラージュの長いEDでのみ意味深な文章が出てくる。
彼は己の身を犠牲にしてまで、メアリを捻じれた輪廻からも、アルトメイデンという名の呪縛の鎖からも解き放ってくれたんじゃないかな…。


…と、長々語ってしまいましたが、こんな風に世界観を勝手に妄想してプレイしてみました。
ただ、幼少期がやっぱりはっきりしないんですよね…。
ジェラルド様の屋敷で育てられたのかなとも思ったんですが、それだと三人でジェラルドの城に行くには辻褄が合わないし、レルムがいるので無いですよね…。
教会に入る前、いったい誰がメアリを育てていたのか…謎。
ジェラルドによって誰かに託されたのであればもっと大事にされているだろうし…ジェラルドは森で異端に襲われた時にメアリがアルトメイデンと気付いた…が正しいのかな。
でも、偶然あの村にメアリが生まれたとは考えにくい。
う〜ん…まあ、魂は生まれる場所を選べると言うし、今までの魂もジェラルドのそばに生まれていると考えればいいのかしら?


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