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木津未来会議の日記
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2012年06月29日(金) 長かった〜でもよかった2

続きです。

そんなこんなで原発に関わる意見書提出に向けての調整がスタートしたわけです。
意見書案を私がつくり、酒井議員と分担して他の議員への調整を進めていきました。

その間、意見書案に対して意見をくれる議員もいて、文言の修正もしつつでした。

そしていよいよ提出。
私が提案者で賛成議員は曽我さん、西岡政治さん、長岡さんに酒井さんの4人の方。意思を統一を済ませた会派、名前はあげないけれど賛成するよとの無会派の議員、会派としての統一はないところ、さまざまです。
議会は、あくまでも議員個人が単位です。
それは議決権が議員個人に与えられていることからも明白で不文律なこと。
会派として調整はされてもあくまでも個人判断が求められる、議員としての当然な役割だと感じています。

提出した意見書は以下です。




原子力発電所の安全確保と災害対策の強化を求め、
脱原発に向けた取り組みを求める意見書(案)

政府は、大飯原子力発電所3号機、4号機の運転再開を決定したが、原子力発電所の運転再開にあたっては、二度と福島原発事故のような深刻な事故を起こすことが無いよう、安全性が十二分に確認されることが絶対条件である。
子どもや孫の世代にわたる被害を及ぼす放射性汚染の特殊性を考えると、原子力発電所の運転再開には、慎重の上にも慎重を期すべきである。原子力安全保安院が策定した30の対策の内15項目を実施すれば再稼働との方向を出して決定した大飯原発には、非常時の拠点となる免震棟や放射能の拡散を防ぐフィルター付きベント設備の設置は4年後まで完成しないとされている。また、最終処分場の見通しも全くつかないまま、福島で問題になった放射能汚染水への対策は何も示されていないままである。安全確保ができていないままでの再稼働は、限定的なものとすべきである。

日本は地震国、津波国で、原発敷地内に活断層があるとの指摘もされたことから、今後も大地震や大津波から原子力発電所は逃れることができないことは明白になった。国会の事故調査委員会が事故検証を続けている最中で、安全対策が終わらない中で、見切り発車、なし崩しの再稼働に国民の多くは不安を募らせている。これでは、福島の事故の教訓が活かされないばかりではなく、未来の世代への責任を果たせない。
よって、本市議会は、国及び政府に対して、下記の事項に十分配慮することを強く求める。

                記
1 原発を減らす計画と仕組みづくりを急ぐこと

2 今後、原子力発電所の安全確保と災害対策を抜本的に強化した上で、最小限の再稼働とすること

以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。




提案者くれはの説明です。
市民の方から寄せられた資料や思いを言葉にのせて説明しました。

「1年4カ月を迎えようとしている今も福島に帰れない多くの人がいる、2946人の方が今なお行方不明のまま、さらには、原発の放射線福島第1原発1号機で毎時1万300ミリシーベルト(毎時10.3シーベルト)の放射線量を検出したと発表した。1号機の原子炉建屋内では最高だった。1号機は、1〜3号機の中で最も核燃料の損傷度が大きく、放射性物質を含む水が外に漏れているのが原因とみられる。様な状況の今なのです。
そこで私たちは、今後の原発について国へ以下の意見書を提出したいと思います。」

その後、上記に記載した意見書案の朗読をして最後に追加したのは、

「市民の方より頂いたメッセージです。
原発を語る時

廃止論であろうと再開論であろうと
原発を語るときは心を福島において語る習慣を身につけよう

福島でつくられた原発電力は東京で消費されたから
つまるところ福島の子たちは東京の子たちの身代りになった
福島の親たちは東京の親たちの身代りになった

大阪で消費される原発電力はどの県でつくられているのだろう
5年後の甲状腺がん10年後の白血病が春夏秋冬気にかかる

福島の子たち親たちを棚にあげて原発を語ることの恥ずかしさよ

自分の指針としてメッセージです。

皆様の賛同をお願いします。」

そしてこの後、議員の質疑を受けたのです。
このあたりも、議会のインターネット中継の録画配信でみえます。
木津川市24年度6月議会 最終日
1時間51分過ぎごろがこの案件です。

片岡議員からは、
「全国の9電力会社が原発を保有している。二度と繰り返してはならない。もっと強力に国への意見書をあげるべき」
島野議員からは、
「大飯原発再稼働をどう思うか。昨年9月の意見書とどう違うのか。なぜ必要なのか。脱原発の仕組みの具体的にどう考えているのか。」
高味議員からは、
「方向は間違っていない。意見書を挙げることは賛成である。40年前に戻る覚悟はあるか」
兎本議員からは、
「再稼働容認、反対ともとれる内容で判断を迷っている。」
というような質疑や意見を受け、提案者としての思いや賛同者の意見も含めて答えました。この間40分間でした。

そしていよいよ採決。
賛成多数により可決  やったあ〜!
当日まで人数が読めなかった意見書ではありますが、質疑を通して、各議員の考えが見えたように思いました。
とにもかくにも長かったあ、でもよかったでした。

賛成:くれは、片岡、曽我、谷川、深山、共産党(2人)、木津川みらい4人中3人、民主改革クラブ(5人)
反対:公明党(2人)さくら会(5人)木津川みらいの1人(みんなの党)








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