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木津未来会議の日記
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2012年05月18日(金) 物言わぬ状況を改めなくてはと

本日市長に申し入れしました。

訴訟の関係の申し入れです。
昨年11月に高裁での判決が確定した、選挙公営の訴訟に関わっての市の対応その後についてです。

「訴訟費用を原告らに支払えよ」との通知が4人の元に届いたのが、4月24日でした。
原告の1人からびっくりして連絡がありました。

この間の経過はというと、
*2月10日 
訴訟費用額確定処分申立書が代理人(市の顧問弁護士)より京都地方裁判所へ計算書をそえ、訴訟費用の確定を申し立てる。

*3月1日 訴訟費用額確定処分
京都地裁裁判所書記官より市の申し立て事件に対し、確定との処分がされ、各人への支払い額が明示される。

*4月23日付で
市代理人より原告らに訴訟費用額を支払へとの通知書が届く。
支払わない場合、何ら連絡しない場合は5日以内に強制執行にするとの言葉もついている。  

という流れのものでした。

原告4人と選挙公営の訴訟を一緒に戦った児玉弁護士とも話し合った結果、このままにしてはいけないと

4月26日 訴訟費用について撤回をするよう口頭で申し入れをしたのです。

そして、市長に文書で直接申し入れをしたいと日程調整をし、本日の申し入れとなったのです。

住民訴訟に対して木津川市のように原告らに訴訟費用を請求する自治体はまれであること、ましてや1審で一部返還命令を出され、市の支出に不合理な点が指摘されている原告一部勝訴の事案に対し、そのような請求をすることは他に類がないこと。
訴え自体に根拠がなく濫訴と言われるようなものでない限りは、このような請求は住民に対して、抑止力が働くことになり、到底認められない、その思いで市長に抗議と撤回を求めたものです。
以下、申し入れ文章です。(一部個人名略)


                      2012年5月18日
木津川市 市長 河 井 規 子 様
               
              木津川市南加茂台        原告
              木津川市兜台          呉羽真弓
              木津川市南加茂台        原告
              木津川市木津町         原告                
       住民訴訟費用の原告負担確定処分に伴う請求に抗議をし、
          支払い請求の取り下げを求める申し入れ

 本年4月23日、木津川市代理人なる弁護士より、選挙公営に係る住民訴訟の原告、控訴人に標題の通知書が送付された。「5日以内に支払いがなく、何らの連絡もなく放置されるときは、強制執行に及びます」とも付言されている。
 本件請求に対し強く抗議をするとともに、訴訟費用の取り立てを行わないよう申し入れる。
                 記

1 本件訴訟前置の住民監査請求の結果、選挙管理員会において、当事者間の契約・その履行状況の確認ができない等、適切な公費負担を担保できるシステムの整備が必要であることが明らかにされた。
また、住民訴訟によって裁判所から、選挙運動用ポスター作成費用、選挙運動用自動車運転手報酬に伴う損害の回復が求められ、次いで、選挙運動用自動車賃借料の適正な設定の必要性が指摘された。
                       
2 上記訴権行使の結果、本市の財産的損害の回復額は、約26万5千円(訴外返金175,934円+裁判所請求額89,412円)となった。また、「木津川市議会議員選挙及び木津川市長の選挙における選挙運動の公費負担に関する条例」の内容及び運用についての見直し並びに候補者、市民への一層の啓蒙・説明責任が求められることとなった。

3 前二項より、原告らの私的権益への効果は何ら及ぶものではない。本訴権の行使は、濫訴ではなく、また私的利益を目的とするものでもなく、公益を図ることを目的とするものであったと確信する。

以上より、本件請求は、民事訴訟法第61条(訴訟費用負担の原則)に基づく行政事件訴訟法第35条(訴訟費用の裁判の効力)の濫用であり、住民訴訟の制度目的に反している。よって、原告に訴訟費用負担の義務と責任は帰属しない。


木津未来会議