Rocking, Reading, Screaming Bunny
Rocking, Reading, Screaming Bunny
Far more shocking than anything I ever knew. How about you?


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*名前のイニシャル2文字=♂、1文字=♀。
*(vo)=ボーカル、(g)=ギター、(b)=ベース、(drs)=ドラム、(key)=キーボード。
*この日記は嘘は書きませんが、書けないことは山ほどあります。
*文中の英文和訳=全てScreaming Bunny訳。(日記タイトルは日記内容に合わせて訳しています)

*皆さま、ワタクシはScreaming Bunnyを廃業します。
 9年続いたサイトの母体は消しました。この日記はサーバーと永久契約しているので残しますが、読むに足らない内容はいくらか削除しました。


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2008年09月02日(火)  inconvenience in peace and quiet

「象のあし」に本を売りに行く。13冊で560円。この本屋は洋物ミステリーとSFを一切買わないのが困る。なのでそのへんは大半人にあげてしまった。

18時半に業者が来て、ODNの接続機器を撤去。これで9/8までネットにつながらなくなる。19時〜23時まで授業をし、その後すかさず駅前のネットカフェへ・・・と思っていたが。
まるっきり、まったく、出かける気がしない。このネット中毒の私が。PCを始めて以来、家にいる時間の殆どをPCの前で過ごし、TVもラジオもCDプレイヤーも持たず、音楽鑑賞も買物も振込も英語の勉強もニュースを見るのも全てネットでするこの私が。海外旅行先でも毎日ネットカフェに通い、PCに不具合が起きるたびに、一日数時間はネットカフェにこもっていたこの私が。
今回初めて、静かな不便を楽しんでいる。

本を取り出す。PCを買うまでは年間100〜120冊(最高150冊)読んでいたのが、今では半分から1/3に減っている。が、今でも毎日何かしらは読んでいる。
谷崎潤一郎の「人魚の嘆き・魔術師」を読む。初期の異色作とのこと。ビアズレー風の挿画もあって、雰囲気がオスカー・ワイルドの「サロメ」そっくりだが。
「人魚の嘆き」は、なんと言うか変な話だなと思う。結末がない小説は珍しくないし、特に純文学の中短編においては結末は時に不要ですらあるが。「人魚の嘆き」は筋はしっかりとして結末もあるのに、結論が欠落している。
「魔術師」はただ一種の雰囲気をつくりあげ、一枚の絵を描こうとしているのだから、あの救いも結論もない結びはありだ。だが、私の趣味から言えばこういう単なる幻想の中の退廃は好きではない。後に谷崎が「卍」で書いたような、現実がどうしようもなく落ち込んでいく退廃が好きなのだ。

inconvenience in peace and quiet (静かなる不便)



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