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2003年09月19日(金) 気温と空気密度

かなり涼しくなりましたね、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
僕はやっと扇風機を「強」から「中」にしてこれを書いております。
寝るときも「弱」にし、タイマーをかけて寝ております。
あー幸せ♪

で、車好きは過ごし易いだけで喜んでません。
一番嬉しいのは、車の調子が良いんです。

エンジンというのは、空気と燃料の混合気をシリンダー内で圧縮して燃焼させ、熱エネルギーを運動エネルギーに変えて動力を生み出します。これは模型のエンジンでも草刈機のエンジンでも、普通の乗用車でもほぼ同じです。最近たまに見る気筒内直接噴射ガソリンエンジン(三菱のGDI等)ではシリンダー内にいきなり燃料を霧化しながら噴射しますし、ディーゼルエンジンでは燃料を霧化させずに直接シリンダー内に噴射させるので少し違うのですが、その他のエンジンにはほとんど当てはまる構造です。
ここで何故涼しいと調子が良いのかと言いますと、空気の密度が上がるからです。ガソリンと空気の理想的な比率ってのがありまして、一般的に14.7:1だと言われてます。最近ではもっと希薄な値になってるのですが、これは環境問題等で低燃費を目指す場合が多く、僕達のようにエンジンをチューニングしてパワーを目指す者は、やはり14.7:1が目標値ですね。
で、ここで燃料が1に対して空気が14.7なわけですが、空気の成分のほとんどは窒素や二酸化炭素ですね。意外と肝心の酸素が少ないんです。酸素が燃焼のカギを握ってまして、シリンダー内にいかに多くの酸素を取り込み、それに見合った燃料を綺麗に燃焼させるかがパワーのポイントです。
割とみんなが勘違いするんですが、たくさんの燃料を喰わせるのではなく、たくさんの理想的な混合気を喰わせるのが重要なんです。
一度にエンジンが吸い込む気体の量は、理論的には排気量に等しいわけです。実際は慣性吸気や排気干渉によって数パーセントから数十パーセント多く吸い込ませるのですが、ここでは排気量と考えて下さい。
僕のゼットは排気量3100ccの6気筒なので、シリンダーの吸気工程6個分の合計が3100ccですね。この3100ccの空気の中に、どれだけの酸素が入ってるかが大問題です。吸い込まれた空気の中の酸素の量に見合った燃料でないと燃焼効率は上がりません。しかし燃料がたくさん燃える方が熱エネルギーは上がります。
空気密度が高い=酸素が多い=燃料を多めに入れられる=燃焼効率は落ちない=パワーが出る、となります。
かと言ってあまりにも吸気温度が低すぎると、今度は燃料の霧化が促進されず、これまた燃焼効率が悪くなります。
和歌山県の冬くらいならそれなりのセッティングでパワーを上げられるのですが、今度はタイヤのグリップが悪くなったり、ヒーターも取ってしまってるので寒くてたまらんなど、色々問題があります。
街中で気持ちよくドライブしつつ、エンジンの調子が良いなーと体感できる絶好の季節が、春と秋ですね。

通勤ですら楽しくドライブできる短い秋、精一杯チューニングカーを楽しんでみましょう。
少しだけメインジェットを大きくしたりしながら、朝方のワインディングをのんびりと走るなんて最高ですよ。
是非一緒に走りましょう。


あぷりぃ |MAIL

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