遠雷

bluelotus【MAIL

ただのゆめ
2007年09月01日(土)

ひさしぶりに、明確な彼の夢を見ました。

どこかで聞いたことのあるようなシチュエーション。
3日間だけ、戻って来るというものでした。

なぜか、彼がその日に戻って来ると言うことを私はあらかじめ知っていて、ちゃんとウィークリーマンションのようなところを用意しているのです。
そんな夢なのに、私の家に連れて行く訳でもないあたりに、夢の中でまで融通の利かない自分にあきれる思いもありますが、誰にも邪魔されたくなかったから、ということも言えるでしょうか。

あっけないくらいに彼はやってきて、どんなにか自分がヒステリーを起こすのだろうと思っていたのに、ただ涙を流すだけで責める訳でもなく、過ごし始めました。
あまりに何気ないような日常で、抱き合ったり、TVを見たり、食事をしたり。
ただ、「本当に好きだったと伝えられなかったことを、どんなに後悔したかわからない」ということを口に出さなければならないのに、なかなか言い出せなくて、そのことが幸せな時間に浸かりきれなくさせていました。

夢の中での私は、与えられた時間が3日間だけなのか、5日間あるのかを知りませんでした。
どこかで3日間だろうという気はしていたのです。
でも5日あるとも聞いたことがあるし、きっと5日なのだと思い込もうとしていました。
なのに、私は逃げました。
3日目の、その時間と思われる時間に、食料が切れたことを理由に、ひとりで買い物に出たのでした。
彼がいなくなる瞬間に耐えられない。
愁嘆場で、この3日間をすべてダメにしたくない。
私の恨みつらみも、哀しみも全部、彼には見えていたと思うから、今更責めたところで悲しませるだけだから、と。

こわごわ戻ると、そこには彼はいませんでした。
あまりにあっけないくらいに消えてしまっていたことに、私はどこか安堵したようです。
でもやはり、好きだったと伝えられなかったままで。

悲しい思いが伝わっているなら、好きな気持ちも伝わっているとは言えるでしょう。
でも、好きだと言うことを自分で言わなければいけないことは、それだけはしなければいけないことは、わかっていたのに。
やっぱりできなかったのでした。


実は、以前に書いた霊視をもう一度してもらう機会がありました。
そのときには前回伝えられなかった彼へのメッセージを伝えられました。
「ほんとうに、大好きだったのに、言えなくてごめんね」と。
「彼は、知っていましたよ。言われなくても、知っていたと言っていますよ」
それだけで、もう、どんなにか嬉しかったことか。

それなのに、今回の夢。
もう何ヶ月も経っていると言うのに、どうしたのでしょうか。
起きたばかりのときは、熱帯夜と同じように窓を開けたまま寝てしまって少し冷えた体に、彼の体の気持ちよい暖かさを思い出せて、「なぜ」という気持ちよりは先に、ただ心地よいその熱を反芻していただけでしたけれど。
ここまで書いていて、私は彼に伝えているのだと、確認することができて少し安心できました。
けれど、なぜ、でしょう。
まあ、夢ですから。
あまり見られない彼の夢を見られただけでも上々と、変に不安にばかりとらわれないように、することにしましょう。



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