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2006年04月14日(金) 唐突に魔列車。

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<今日のケンシロウ>



ふにー




しぐです。どうも。











最近暖かくなってまいりました。

もう春なんだと実感体感する毎日。

しかし先日は湿度が高く、一気に梅雨入りなんじゃないのかという陽気。

来月あたりは夏か。


季節の変わり目、電車内のエアーコンディションというのは微妙なズレが生じており、

クソ暑いのに空調が止まっている、そしてそのまた逆もしかりと、気のきかなさっぷりが大変

立腹を招きやすい時期なのです。


この湿度全開の日、外は晴れているというのに電車内の窓は曇りまくっており、

そのうえ満員御礼であった車内は不快指数が臨界点を大きく上回っていたのです。

乗客みんながみんな、老若男女全てがギラギラした目つきで今にも刺殺事件などが起こりそう。

俺も6人くらい殺した。脳内で。

腰を痛めておった俺は、空き座席を見つけるや否や疾風の如きヘッドスライディングで

それを確保。幾分不快具合もおさまったのであります。

ヘッドスライディングは嘘です。


それにしても暑い。蒸し暑い。

ひょっとしたらこのエアーコンディショナーの実権を握る、いわばエアーコンダクターたる

車掌(たぶん)は、日頃の鬱憤をこういうところで発散しているのではないか。

乗客イジメに生き甲斐を見いだしているのかと考えていたら、またイライラしてきた。

更に3人殺した。脳内で。


ふと、さっきから隣からのプレッシャーが尋常ではない事に気づく。

横を見やると、ビジュアル的に往年の武蔵丸を彷彿とさせるルッキングガイがそこで寝てた。

しかも俺の方に体重をかけてくる。重戦車か。

やばい、このままではころされてしまうと危機感を抱き、俺の存在をアピールする為に

肘をその武蔵丸の脇腹にヒットさせる。力強く。

イライラ感情が生み出した一撃は、ちょっと強すぎたかなと罪悪感に苛まれる前に

新たな苛立ちに変化する。

まるで効かないのだ。かの有名な拳法殺し・ハート様のごとく、堆積する脂肪に

肘の衝撃が吸収されてしまうようだ。

どうしよう。俺北斗柔破斬とか使えないよ。


まさに生命の危機と戦いつつ、重いよー暑いよー不快だよーと心の中で叫び続ける

罰ゲームのような出勤風景は、ほんの数分でも永遠に感じたほど。すいません大げさでした。

おまけになんかうんこみたいな臭いが漂ってきて、いよいよ俺も終わりかと悟りに入ろうとした

直後、唐突に電車内のエアコンが作動しはじめた。

ああ、涼しい。これで暑さからは開放された。重さと臭さはまだ続きそうだけど、

なんとか最後まで乗り切ろう。そう決心したその刹那。

武蔵丸がアクションを起こした。


「ぐふ…ぐふふぷっ…!」


寝言で笑ってやがる。

どうひいき目にみてもきもちがわるい。むしろ恐怖をおぼえる。

周囲の乗客は心なしか武蔵丸との距離をひらき、プチドーナツ化現象をひきおこした。


「ぷっ…くくくく…!」


1/fゆらぎ的タイミングで繰り出されるその笑いは予想することができず、また、武蔵丸の

脳内も予想できない。はっきり言って怖い。マジ勘弁。あと重い。臭い。

恐怖心からか、心なしか寒くなってきた。いや、確かに寒い。

たのむ、エアコンをとめてくれ。ほんと寒い。


結局目的駅に到着するまでの間、なんとか発狂寸前で思いとどまり下車した訳ですが、

正直生きた心地がしませんでした。一体あの武蔵丸はなんだったのか。

いや、ただの寝ぼけふとっちょでしかありませんが。

今の時期、色々不安定ですから、いつどこで、こういった即興拷問に遭うか油断なりません。

皆様方におかれましては、日常を十分にお気を付けの上、無事平穏を保てますよう。



ちなみに武蔵丸は7回くらい殺しました。

脳内で。





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