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2007年09月02日(日)_
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2007サマーツーリング3日目

2007サマーツーリング3日目は、ついに雨に降られた。それも大雨で、風も強い。予定変更して両津港へまっしぐらコースをとったが、距離は短いものの、風雨で辛いランとなった。
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朝目覚めると、ガラスを叩く雨の音が耳に入ってきた。キャンプツーリングをしていてテントに打ち付ける雨の音で目覚めるほど嫌な目覚め方はないが、それに通じるものがあった。
携帯で天気予報をチェックしてみるが、少し待てば止むような生やさしい予報ではなかった。3日のうち2日雨に降られなかったと考えればいい方だが、やはり残念だ。
この日は佐渡の残りの海沿い、北東部を70kmほど走る予定だったが、この大雨と強風の中、無理矢理消化試合的に闇雲に走っても景色を楽しむ余裕もなければ肉体的・精神的にもきつく、何より危険だ。
団長曰く、この区間が一番オススメということだけど、この天候では諦めるのが賢明だろう。決めたことをやり遂げることも大切だけど、状況によって柔軟にプランを変更することも大切だ。
残りの区間は、またいつか来る日までのお楽しみにとっておくとして、今回のツーリングは両津まで最短ルートで走って終了することに決めた。県道45号→R350で佐渡の中央を突っ切るのだ。
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レーパン・レージャーにウィンドベスト、レインウェアを羽織り、シューズにはレインシューズカバー。しかし、この雨では脚の隙間から水が流れてきてシューズの中までびしょ濡れになることは予想がつく。しかしつけないよりはだいぶマシだろう。
9時前に宿をチェックアウト。宿の女将さんによると、今日は風がかなり強いらしい。海沿いではさらに強いはずだから、予定通り走っていたらかなり危険だったはずだ。
土砂降りの雨の中、3日目のツーリングをスタート。凹んだって誰かが情けをかけてくれて雨が止むわけではない。ここは開き直って気を張って走り出す。緊張の糸がきれたらおしまいだ。
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気温はかなり低く、肌寒い。相川の街を少し走る。すでに道は川のようになっているところもあった。路面が濡れて鏡のようだ。県道31号へ曲がり、中山トンネルへの上りへ。昨日は反対側から上ってきて、大佐渡スカイラインの方へ向かった道だ。
大佐渡スカイラインに比べれば、この程度の坂は楽だ。しかし、雨の中の上りは精神的に辛い。雨で路面に転がっている石が尖っているので、パンクしないように石を避けながら走って行く。雨の中のパンク修理など考えただけでも嫌になる。
中山トンネルまでたどり着くと、トンネルを抜けて真野湾側までは下りになる。上った分楽な下りが待っている……と思ったが、現実はそんなに甘くはなかった。
雨で路面が滑りやすくなっていて、ブレーキが全然きかない。常にブレーキをかけていないと、カーブを曲がりきれない。一度スピードが乗ってしまうと、もう止まらなくなってしまう。いつ転倒するかヒヤヒヤしながら、慎重に下って行った。もちろん、下りの爽快感など感じる余裕はゼロだった。
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県道45号になり、古い市街地を抜ける道の細い区間では、車が気を遣って大回りして避けてくれた。数日後に開催されるトライアスロン大会に参加するのであろう、自転車をキャリアに積んだ車も何台かすれ違った。
R350に入ると、残りは約10km。晴れている日ならわずかな距離に感じるが、この日はどこまでも続くような長さに感じられた。雨は強さを増し、川と化した道路、ハンドルを持って行かれるような強い横風、過酷なランだった。
強い向かい風や横風で思うようにスピードが出せず、さらに下りはスリップの恐怖でブレーキをかけていないと下りきれない。ブレーキはほとんどきかない。だから、スピードが乗る前にかけなければならない。
トラックが追い抜き際に泥水のシャワーをかけて応援してくれる。もう全身びしょ濡れだ。何度もすっ転びそうになりながら持ちこたえた。とにかく、両津港まで走ることだけを考えた。
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ようやく両津港に到着したときは、本当に嬉しかった。相変わらず土砂降りの雨だったけど、とにかく一段落だ。車両向けの外の券売所にずぶ濡れのまま入る。
係の若い男性がとても親切に対応してくれた。本当は外に置いておく自転車も、濡れないように倉庫の中に置かせてくれたり、連絡などの手配をしてくれたり、自転車で走ってきてずぶ濡れになっているおれのことを親身になって気遣ってくれた。佐渡の人の心の暖かさを感じた。
次のフェリーが来るまで、1時間以上あった。濡れたウェアをそのまま着ていては風邪をひいてしまう。普段着に着替えるが、ハーフパンツなのでまだ寒い。レッグウォーマーやアームウォーマーを着けてみたが、まだ寒い。
寒いけど、着るものがない。荷物を削減するために、衣類をほとんどもってきていなかったのが仇となった。寒いものはしょうがないので、我慢。濡れたウェアから乾いた衣類に着替えただけでもかなり違う。
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この悪条件の中での自分へのささやかな贅沢として、帰りのフェリーは一等毛布の部屋のチケットを購入した。一等室は広い部屋に3人しかいなくて、落ち着いて休むことができてよかった。
新潟港に着くと晴れていた。この日宿泊する予定のホテル日航新潟の近くで自転車を輪行して、チェックインする際に預けた。部屋でシャワー浴びると、ようやく生き返った。ハイクラスのホテルは、設備も接客も満足いくレベルで、実に快適だ。
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今回の夏休みツーリングは、日数や荷物を減らしたので、装備もキャリアやサイドバッグなどがなく、輪行するときに身軽でよかった。(そのために寒い思いもしたけど)
きれいな景色を楽しみ、ヒルクライムで走り応えもあり、気持ちいい道も、雨で辛い思いも、いろいろあったけど、全部含めてよかった。旅にトラブルはつきもの。そのとき嫌な思いをしても、いつかそれもいい思い出となる。
仕事に追われる日々が続いてレポートの着手に時間がかかってしまい、旅の日付からずいぶん間が空いてしまったけど、ちゃんと最後まで更新できてよかった。
走行日:2007/08/31 出発:8:58 帰宅:11:00 走行距離:26.0km 走行時間:1h 22m 16s 平均速度:18.9km/h 最高速度:35.5km/h 上昇距離:140m 温度(最低/平均/最高):20℃/20℃/28℃ 積算距離:16981km(ロード)
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