山手線が来るのをぼーっと待っていたら、向かいのホームに気づきました。原宿駅はプラットホームが上りと下りの線路の間にあるタイプで、ホームは一つしかないはずです。 現に向かいのホームには誰もいないし、階段も案内表示もないし。
『あのホームは何のためにあるのでしょうか』
ちょうど隣にいた女性に聞いてみました。
『あれは、天皇が明治神宮に行幸するときのためだけに設置されているホームです』
確かに、言われてみれば向こう側のホームの壁は生垣になっていて、よく見えませんでしたがその間に一部通路が開いており、神宮の暗い森の中に消えていました。おりから紫陽花の咲ききそう生垣の足元には、何かの花からこぼれたらしい白いがくが降り積もり、そこには誰の足跡もついていなかったものです。
からかわれたんでしょうか。
更新ですが、エロが足りません……色気が足りません…
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