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ムシトリ日記
加藤夏来
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2006年03月13日(月)
毎度馬鹿馬鹿しい

北海道出身の知人から教えてもらったネタを横流しします。

日本中どこにでも暴走族はいるものですが、その環境は様々です。北海道の場合、一年の半分が冬という土地柄、雪が降ると道はテッカテカに凍り、交通事情は格段に悪くなります。もちろん地元の人は慣れていらっしゃいますが、それにしても限界というものがあります。いい調子でかっ飛ばすことなどできません。

暴走すると確実に死ぬという、ある意味極限状況に追い詰められた北海道の暴走族は、冬になると車を降ります。で、どうするかっていうと歩く んだそうです。それも、外で集会やってるとこれも凍死しかねないので、屋根のついているアーケードの商店街とかを。

徒歩になっても暴走族のアイデンティティを守るべく疾走していてくれたら、中々あっぱれな根性ですが、さすがにそこまで落ち着きがなくはないようで、集団で列を作って掛け声などをかけながら商店街を練り歩くとか。別の情報によれば周囲を警官の皆さんが取り囲み、歩調を合わせてざっくざっく歩いておられたそうです。まあ、確かにスピード違反も信号無視もしていないし、声を出しているだけじゃ法律に問いようがないんでしょうね。




発想がぬるいです。




たぎる熱き血潮の若人が、自然条件ごときで日和るとは何たる嘆かわしさでしょうか。別にチェーンやスタッドレスタイヤで出せるスピードの限界点に挑めとは申しません。っていうか上記雪面対策をしていようが、完全に凍結した路面の怖さはマジに冗談ごとではありません。零下の世界には零下の世界なりのスピード追求法があるはずです。

そう、もちろんスピードスケートおよびスキーです。

オリンピックのアルペンスキーヤーは平気で時速120キロをぶっちぎるそうですし、より人力に近いスピードスケートでも50キロは出ています。やりようによっては夏季の速度などものともしない領域に到達することが可能でしょう。

もちろん追う警察の方々も負けてはいられません。アバンギャルドなスタイルを模索しつつさらに高速の世界を追及する暴走族に、あくまでトラディショナルかつオーソドックスなスタートダッシュにこだわる警察。熱い攻防が予想されます。


街を滑走する白黒ツートンカラーのウエアの警察官と、タイツの端っこからリーゼントがはみ出した暴走族。

『そこのスピードスケート、止まりなさーい、止まりなさーい』 (シャーッシャーッ)
『ばかやろう、この全開バリバリのコーナーワークについてこれるもんならついてきやがれ!!』 (シャーッシャーッ)


アルペンスキーで追跡をやっていると、多分しゃべる以前にお互い死なないように配慮するだけで精一杯だと思いますので省きます。これでシーズンオフも怖くありませんし、うまく行けば肉体を極限まで鍛え上げる過程で世をすねる気持ちに別れを告げ、更生する効果も期待できるでしょう。
素晴らしい。バンクーバーは彼らにお任せです。