それからのこと、いろいろありすぎて、 そして長すぎて、さらに、まだ、本当には終わってなくて・・
少しずつ、書いていきたいと思っています。
ひとつ、お断りしておくのは ここに書いてあるお話は、すべて本当に起こった、ってこと。 笑っちゃうくらい、あり得ないのかもしれないけど でも、本当の話。
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ヒロの最寄りの駅から数駅先の駅で降ろしてもらう。 電車に乗ったとたんに、くたくたで、崩れるように座る。 幸い電車はガラガラで、私の目から涙が流れていても 気にとめるような人もいなかった。
次から次へとこぼれる涙をぬぐいながら 頭の中はからっぽで、 何をどう、整理したらいいかわからなかった。 それでも、しばらくそんなふうに電車に揺られているうちに 暗闇に引き込まれるように、眠りこんでしまった。
途中で、ヒロからメールがあった 「うちは大丈夫」 って。
奥さんにメールを送った人が誰か・・ ヒロは、躍起になってその人物を捜そうとしている。 帰りの車の中で「本当に知らない?」と何度か聞かれ 真顔で「まさか・・」と答えていた私。 演技は完璧で、彼はぜんぜん、私を疑っていない。
心の中で、舌打ちしながら 「よかった・・・・」とメールを返す。
まだ・・まだ健気な女性を演じたほうがいい。
なんのために?
本当に、こんなことを平然とする人を、また受け入れることができるのか・・
こんなに、平然と女性の気持ちをもてあそべる人、 めちゃくちゃになってしまえばいい、 そして、もっともっと、苦しめばいい、と思いながら
それでも、その時はまだ、私は本当に彼を失うのが、怖かった。 ただただ、怖かった。
一人になることが、まるで、死を意味しているかのように その時の私は、思っていたのだ
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