【感想】04/09/18 オンディーヌ(マチネ)
オンディーヌ…野村玲子 騎士ハンス…石丸幹二
水界の王…維田修二 ベルタ…坂本里咲
ユージェニー…木村不時子 オーギュスト…松宮五郎
王妃イゾルデ…末次美沙緒 王…山口嘉三(劇団昴)
ベルトラム…青山祐士 侍従…広瀬明雄
ウルリッヒ…香川大輔 裁判官1…川口啓史(劇団俳優座) 裁判官2…立岡晃
マトー…石井健三 詩人…味方隆司 サランボー…種子島美樹 皿洗いの娘…大橋伸予
男性アンサンブル
高橋征郎(劇団民藝) 雲田隆弘 柳生慎一 上出匡高
女性アンサンブル
佐藤夏木 西村麗子 眞弓ヴァネッサ 山本貴永 沼尾みゆき
佐和由梨 林 浩代 秋吉 歩 増嶋あゆみ 関根麻帆 曲木佐和子
八幡三枝 前川遙子 石川 縁 樋口 茜 池田祐実子 松田英子
(敬称略)↑上図のシーンが非常に好きです、と書こうとしたけど詩人さんの資料がどこを探しても見つからずかなり胡乱な記憶を元に描いてしまったのでもしかしたら別の人と混じってるような気がしなくもないのですが、2幕の詩人さんと侍従さんとオンディーヌです。好きだ…!侍従さん…!!(そっちか)
流れに沿って感想をかきます。
◆オンディーヌの天衣無縫ぶり…というよりは奇天烈ぶりに軽く恐怖すら覚えた冒頭(笑)。しかし次第に可愛らしく見えてきてしまい幕が終わるころには顔がにやけそうにめろめろしてしまいました。こ、これが真の魔性というものか…!
◆仲間の水の精が出てくるところは、「きれい」と「こわい」が完全に同居することもあるものだなあと。いちばん賢い子がいちばん怖かったです。3姉妹の歌がめちゃくちゃ綺麗だった! それにしてもアンサンブルさんは全く判別できず…。
◆「鱒」と聞いて何の疑いもなくサクラマス(ビジュアル的には鮭)を想像していたので、出てきた魚の小ささに心の中で思い切りツッコミを入れてしまいました。に、にじます…? 1尾じゃ足りないよオンディーヌ…。
◆甲冑ガシャーン!の仕掛けは一体どうなっているんだろう。本気でびっくりしました。
◆その後、あ、そうか、甲冑の下ってタイツなんだなあと妙にしみじみしました。(笑)
◆ハンスの心変わりぶりにも唖然としましたが、あそこまでだと単にハンス(=人間)が愚かだったというよりは、ひとにあらざるものにどこか壊されちゃったんだろうかとも思う…。人間に肩入れしすぎでしょうか。でもハンスはちょっと愚か過(以下略)。
◆のっけから「嘘をつくこと」を教える侍従さん。ああもうニンゲンって…!(笑)侍従さんの教えることは必要なことであり好ましくもあると思う一方で人間ってめんどくさい生き物だなー、そして結局は相容れぬもの同士なんだなあと。
◆人間というのは裏切る生き物だというのはオンディーヌの中にも前提としてあるよね。ハンスが裏切るのは仕方のないことでそれでもわたしが助けてあげるからね、というきもちが3幕の「裏切ったわ、ベルトラムと」に繋がってるんじゃないかと。
◆なんだか上手にやたら美しいひとが立っている…と思っていたらそれがベルトラムで青山さんでした(笑)。でもいまいちつかめない人。オンディーヌを普通に好ましく(?)思っていそうで、あの中においてはちょっと変わり者なのかも?
◆ほんわかあったかそうでものごとに動じなそうで若干天然な感じもする詩人さんが素敵。水界の王がいなくてもそのうちストレスで禿げそうな侍従さんも素敵ー!(笑)
◆2幕はとにかく仕掛けとキャラクターに拍手喝采です。巨大な木馬がズドーン!火山が
ドカーン!水がザバー!帆船がバーン!裸のビーナスがニュー(目の前に←下手最前だったので…)。オーギュストと星きららの人(名前なんでしたっけ?)を会わせてあげる水界の王の茶目っ気にも乾杯。
◆あざらし使い(?)と侍従さんの「サランボーを歌ったりはしません!」「それは残念だアザラシがサランボーを歌えば…」みたいなやりとりがツボでした。ああ侍従さん…。
◆それにしても、幕によってセットが全く変わるんですね。幕間に内側からドンドンドンと槌を打つような音とかウイーンとかボシューとかいろんな音が聞こえてました。
◆3幕のオンディーヌは必死にハンスを生かそうとするかたわら、忘れてしまった後の準備もしているわけで。なんか釈然としなーい。結局あの子に(人間的な)あたたかみを感じなかったせいかもしれない…あ、水の精なんだから当然だ。透明すぎるんだ。ある程度の不純物がないと落ち付かなーいのー。などといろいろ思考を揺さぶられた挙句、ああ自分は(所詮)人間なんだなあとしみじみと気付く。見事に舞台に翻弄されています。
◆結局、ハンスはどこまで正気だったんだろう…。
◆いきなり出現させられたベルトラムは実体なのでしょうか。ベルトラムとオンディーヌの関係と、ふたりにどんなやりとりがあったのかなかったのか、の補足が欲しかったかも。ベルトラムはハンスの命が懸かっている事を知ってたんだろうかとか、あの(結果的に)噛ませ犬的な役回りを自ら進んで担ったのか否か(笑)とか。ふいっと中庭を出ていく後姿がせつなかったです。
◆なんだかんだでラストには涙が出ました。「このきれいなひとはだれ?」「生きていたらきっと好きになったでしょう」に、あの愛は本物だったのねと…いや実際は「初めて会った人だから選びようがないんです」な水の精だから相手が誰でもそう言ったのかもしれないんですが(笑)。個人的にかなり好みな終わり方でした。フォローのない死と忘却の悲恋。悲恋だいすき。
◆それにしても野村さんはめちゃくちゃ可愛い方でした…。袖口からのぞく小さな手とかが堪りません。声も可愛い〜。「15歳」というところに疑いを持たなかったです。凄いなあ。
#st
2004年09月23日(木)