がたがたと部屋のドアが揺れる音と、窓の外の風の音で目が覚めた。暗い空に強い風、駆ける雲。玄関のドアを開けると、冷たい風にバタン!と奪われた。中学の音楽の時間に聴いた、シューベルトの「魔王」を思い出してダダダダダ…と始まるピアノの連打を口ずさんでいた。なんて寒い日。今日は小寒。寒の入り。やがて黒い雲は去り、陽射しが庭にも射しこんだ。ぽっかり開きかけたペネロープの丸いつぼみがほんのり暖かい。手をかざしみたくなる。