ひとりごと
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スポーツクラブに入って1ヵ月半。 やっと水泳を始めた。
小学生から高校生まで水泳の授業があったのに ちゃんと泳げるようにならなかった運動オンチの私が 今、この年になって、泳げるようになるものかどうか。 自信は全然ないのだけれど、せっかくの機会なのだもの、 やれるだけやってみても悪くはない。 もしかしたら次に八丈島に行くときには お魚と一緒に泳げるようになっているかもしれない。
夢だけはふくらんで、参加したクラスは、その名も「はじめてスイム」。 コーチは若い男性で、生徒は年配の男性と女性、それに私の3人だった。 4人がプール真ん中のレーンに集まってレッスンが始まった。
まずはその場で潜りながら、息継ぎをするところから。 ンーパッ!ンーパッ! 水の中で鼻から息を吐き、水の上で口から息を吸う。 最初はあごまで、そして鼻まで、そして目まで、おでこまで、頭の上まで…、 と、だんだん深く潜っていく。 水の中に頭まで沈むのは何年ぶりだろう。 ゴーグルをつけているので、プールの中がきれいに青く明るく見える。 泳げないけれど、水に潜るのは恐くない。 これは楽しいレッスンだった。
次は、レーンを歩きながら、息継ぎをする練習。 だんだん沈んでいって、そして浮きながら、と水泳らしくなってくる。 私の足がプールの底を離れて、とうとう水面に浮いた。 何年ぶりかの気持ちよさ。 プールの底がゆらゆら見える。 この調子だったら早く泳げるようになるかもしれない。
次に現れたのはビート板だった。 なんて懐かしい! これはたぶん小学生のとき以来だ。 嬉しくて、顔がにこにこしてしまった。 レッスンは、ビート板に手を乗せて浮き、バタ足で進むこと。 「お先にどうぞ」と、先に行ってもらった年配のふたりは 白い泡を後ろに残して、プールの半ばくらいまで進んでいった。 私もあれくらいは、と勢いよくプールの壁を蹴った。 だけれど。
あれ?なんで進まないの? 一生懸命足を動かしても、景色が全然変わらない。 コーチが近くならない。 苦しくなって、立ってしまった。 振り向いてみると、5mも進んでいないのだった。
「もう少し足の力を抜いてバタバタしてくださいね。」とコーチ。 力を入れているつもりはないのだけれど。 意気込みすぎて、硬くなっていたのかな。
残りの20mはコーチにビート板をひっぱってもらいながら、 それでも何回も立ちながら、やっとのことで泳ぎきった。 そのあと、仰向けになって胸にビート板を抱えてバタ足で進む練習もしたけれど やっぱり私だけはいつまでもプールの端にたどりつけないのだった。 前途多難だ。
ここまでで、今日のレッスンは終了。 私以外のふたりは、もう格好がつき始めていた。 私だって、何十年ぶりかで水に浮いたのだから、これは進歩だ。 「はじめてスイム」のたった1回のレッスンで泳げるようになるとは 最初から思っていなかったから、がっかりはしていない。 できるだけこのクラスに参加して、ちょっとずつできるようになっていけばいい。 コーチも親切に教えてくださるだろう。 続けていれば、きっと泳げるようになる!
目標は、お魚と一緒に泳げるようになること。 その最初の一歩を踏み出した。 来年の今頃、私は泳いでいるだろうか?
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