ひとりごと
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ただ今、増築中 2004年04月18日(日)

最初に見たのは数日前だった。
大きくなり始めた薔薇のつぼみを見つめ、
シャッターを切っていると、
すぐそばで「ブン…ブン…」と、途切れ途切れの羽音がした。
見ると、1匹のコアシナガバチが、
メアリーローズの太い茎の上で忙しそうに仕事をしているのだった。

ウッドフェンスに沿わせたメアリーローズ、
そこにどうやら巣を作ろうとしているらしい。
茎からぶら下がるように、小さい土台がもうできていた。
一生懸命に作業をしているハチを見ていると、それを撤去するのも忍びなく、
「薔薇につく害虫を獲ってくれるのだから」と、そのままにしておいた。
先日、巣箱に眠っていたキアシナガバチを、
無理やり引越しさせてしまった罪悪感もちょっぴりあったかもしれない。
それから、見るたびにその巣は大きくなっていった。

この数日、外出続きで庭仕事もろくにできなかったのだけれど
今日はゆっくりと1日庭で過ごすことができた。
コアシナガバチの巣も、じっくりと観察をした。

巣を作っているのは、越冬した女王バチ(お母さんバチ)だ。
たった1匹で巣を作り、卵を産み、家族を増やしていく。
その子どもたちを育てる食料として、薔薇などにつくイモムシ類を狩るのだ。
ガーデナーにとってはありがたい天敵。
大事にしなくては。
巣を壊したり、むやみに刺激したりさえしなければ、
人を攻撃したりすることもない。
ここに巣を作るのだったら、私だけが気をつければいいことだ。
秋になって、みんな巣立っていくまで、ここで薔薇たちを守ってもらおう。

花に水をやったり、写真を撮ったりする私にはかまわずに
お母さんバチは、せっせと部屋を増築していた。
どこかに飛んで行っては、巣材を集め、口から吐き出して
きちんとした六角形の部屋をひとつずつ作っていく。
地道で丁寧な作業だった。
下から覗き込むと、もうできあがっている部屋には
ひとつずつ白い卵が産みつけられているのが見えた。
ここはゆりかごなのだった。

昨日8つあった部屋は、今日は2つ増えて10部屋になっていた。
どこまで増えていくのだろうか。
楽しみなような、こわいような。
そしていつになったら、あの卵から幼虫が孵るのだろうか。
どんなふうに育っていくのだろうか。
わくわくドキドキの日々が始まった。


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