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----------2005年12月01日(木) 黒くない笑い

久しぶりに黒くない笑いを笑う。心なしか肩に積んだ荷物も軽くなったような。当てこすりや蔑みのこもった笑いはいつもどこかが歪んでいていびつだ。そんな唇の右端がつりあがった笑いをいくつ重ねても囲い込まれている枠を爆破することなんかできない。日常のちっぽけな枠を軽々としなやかに飛び越えていく腹の底からの笑いをくれたきくちゃん、どうもありがとう。

もう、うんざりだから。

誰がどんな失敗をしたのかをあげつらって笑うとき、そこにどれだけの尊大さが隠されているのか、彼女たちは意識しているのだろうか。黒い笑いは「私はそれを免れているから」という前提のもとに発生する。けれど本当は、その前提じたいが冷笑を誘うようなみみっちいものであることに私は気づいている。だから笑わない、笑えない。

くだらないことでもかまわないんだ。

黒くない笑いでさえあれば。