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----------2005年11月09日(水) うつろにこぼす

判でついたように昨日とまったく同じ一日。そして明日も。進んでいるのか、戻っているのか、漂っているのか、それともまったく止まっているのか、分からない。それでも数千か数万の神経細胞が死んだ。

毎日をただ手のひらからこぼしている。

「うつろな目の色 溶かしたミルク」

ミルクをこぼした秋は遠すぎてもうみつからない。

降り積もる、黄色い雨の、はるか向こうに。

ぽつりと、白い腕だけが。

こぼれおちた時間の砂にうずもれて。

早く何も見えなくなるといい。