index|
back |
next
----------2005年11月06日(日) 季節も、時間も、見失って。
会社の隣の空き地が黄色に染まり始めた。街路樹にイルミネーションが灯された。自転車のハンドルを握る手が冷たくなってきた。猫の毛がふかふかになり、それでなくてもデブなのにますますデブになった。
「外」では冬が確実に近づいてきた。
それなのに150台のパソコンがうなりをあげる会社の中は半袖になってしまいたいくらい暑くて、また季節を見失っている。
あの箱の中にいるかぎり季節を見出すことはない。最近ますます暑い。おそらく社会の仕組みが微妙に変わり始めていて、私が就業した当時は1人しかいなかった(!)男の人が今では5分の1くらいの割合に増えた。お世辞にも高給とは言い難い職場である。待遇はどんどん悪くなっていく一方で、最近就業した人たちは私たちより更に時給が低いらしい。1ヶ月の総労働時間は200時間を軽く超える。今日も普通に9時から22時まで、休憩1時間半、合計11時間半。
って。それって。労働基準法32条の5に抵触していやしないか?
などという問いを発するのは私くらいなもので、その問いは「何時間でも働きたい、できる限り長い時間働いてたくさん稼ぎたい」という人にとっては邪魔なものであるらしいので、最近口を噤んでいる。
ものすごく、歪んでいる、と思う。
季節も、時間も、見失って。
白い箱舟に揺られながら、私たちはどこへ流されていこうとしているのだろう。
|