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----------2005年04月22日(金) 生まれる時代を間違えた
「このように多くの領域のなかにあの憂鬱な詩が浸透したのである。この世、力、自然、人生、存在にたいする暗い冒険的なヴィジョンや蝉脱への意志が−。これがわれわれの文学に見られるかぎり、われわれはグノーシス的な時代に入ったのである。」(シモーヌ・ペトルマン「二元論の復権−グノーシス主義とマニ教」/教文館)
ラマルティーヌ。ネルヴァル。リルケ。マラルメ。ヴァレリー。マルロー。ショーペンハウアー。ニーチェ。フッサール。ハイデガー。キルケゴール。カール・バルト。チェスタートン。
以上ペトルマンが当該箇所で「グノーシス的」とした人々。
何人ご存知ですか。
これらの人々が熱心に読まれたのは1960年代くらいまでの話で、それらは21世紀まで、流れてきていない。
われわれはグノーシス的な時代を抜けた、とするのが今の見解だろう、と思う。
小難しい顔をして眉をしかめて蒼白い顔で思想を語るのはいまや時代遅れ、内省的で口数の少ない人は「暗い、きもい」、神だ、真理だ、善だ、なんて言ってるのはアヤシイ新興宗教団体だけ、どこのケーキが美味しいか、どこの洋服がかわいいか、そんな世間話と昨日のドラマの話をしている間に一日は終わりまたすぐに仕事に追われる朝がやってくる、
そんな時代のいったい何処がグノーシス的か、と今日読み返して思った。
生まれる時代を間違えた、とよく思う。
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