振り返る9
2019年3月のこと

妹の部屋にあった、こんなものまで持ってたのかと思ったものは

1. エルメスの乗馬用鞭
2. エルメスのゴルフバッグネームタグ
3. オールドノリタケのティーセット
4. 母が愛用した茶道具と和室で使った茶釜
5. ミンクのショール
6. 父の誕生日に贈ったロイヤルコペンハーゲンのイヤーフィグリン
7. マイセンのティーセット
8. シャネルのマトラッセ
妹の洋服類で最安値だと思ったのはセオリーリュクス。

自分の20年を振り返った。
爪に火をともすように、1週間同じものを食べ続けた。
より安い家賃のところへ引っ越した。
仕事を求めて、転々とした。
引っ越すたびに、費用を作るために持ち物を売った。

なんで私だけがお金の苦労をしなければならなかったのか。
妹の贅沢品で何ヶ月生活できたか。

結局、私も妹や母と同様に性根が腐ってるんだと思う。
父に集って生きようとする。
父が出して当然だと思う。

息子と話したら、噛み合わなかった。
息子曰く、なぜ妹に仕事を紹介しなかったんだ。
父は私たち姉妹が幼い頃からずっと言い続けていた。
就職してはいけません。
自動車免許は持たなくていい。
お前たちはお嬢様なんだから。
嫁いで、結婚相手と婚家の色に染まることが何よりの幸せだ。

私の結婚後は、家計簿をつけ、電卓を叩く日々だった。
離婚後、自力で生きていかなければいけないと
気づいた。

日本人には
保護する子女に普通教育を受けさせる義務(第26条第1項)
勤労の義務(第28条第1項)
納税の義務(第30条)が定められている。

勤労の義務は、私には関係ないことだと思い込んでいた。

年収800万が高いのか普通なのかわからない。
旅行に行けない。
高価なものは買えない。
外食はしない。
家賃や住宅ローンの占める割合が高い。

父の全盛期の年収は、桁違いだった。
嬉しそうに話していたのを覚えている。
教えられたのは、モノは値段で判断してはいけない。
モノそのものの価値を見極めること。

最初の夫の父親は会社を経営していた。
何を話す時も、モノの値段が先に来た。
異和感と嫌悪感しかなかった。

特殊な家族だと思っていた。
最近、ニートの子どもと子どもを甘やかしてダメにする
高齢の親が増えている。
我が家は全く珍しい家庭じゃなかったと知った。

私がいまだに理解できないこと。
ショッピングモールに行く人の多さ。
ファミレスで食事すること。

父も継母も、イオンに行ったことがない。
回転寿司に入ったことがない。
100円ショップは存在すら知らない。
コンビニは近所にできてから行くようになったと思う。
リサイクルショップで家電を買う私を、宇宙人を見るように
父は見た。

成人してからの年数が20歳までより多くなったのに
子どもの頃に染み付いた感覚は抜けない。

















2019年06月10日(月)

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