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2005年12月09日(金)
波乱含みの昨日、仕事を中抜けしてしのさんと落語を見に行きました。 と言っても、最後の志の輔さんしか見れない、もぎりのお姉さんに「1演目でも2000円なんですよ?」と念を押されての到着でした。 しのさんはしのさんで、まさか来るとは思わず、結局最後まで一人で見るのかつまらないと思っていたようで、それはそれでフラットに喜んでいました。
最近しのさんが落語にはまり、付き合って一緒にはまっているあなたの朱鷺野つばさです。
新規事業なので、専用スペースが必要だろうと言う事で、突貫手作り工事でスペース作りが行なわれました。 すごいです。サーバルームの一角を占拠して事業名を業者に壁にレタリングさせて、いっぱしの事業部です。 そして必要な什器は、湯沸し器君がレンタカーを駆使してリサイクル店から運び込み、「さすが男」の仕事振りを見せました。 彼は任された仕事を敢行する事に関しては、それはそれで素晴らしい行動力を見せるのです。そういう時には貴公子より行動が早く、労を惜しまないので、魅力的にさえ見えます。
格好がついた後、食事に出る事になり、鬼さんがレンタカーを借りている事に着目しました。 好きなところへ足を伸ばせるではありませんか。 そして事件は起きます(+_+)。
時間の脈絡が解からなくなっているのですが、ある韓国料理店に行きました。 そこで鍋をつつきましたが最後の最後で、口の開かない蛤が出て来ました。 全ての蛤が死んでいました。 そこを店員さんに訴えたら、拾って行った蛤を無理やりこじ開けたと見え、泥の混じった蛤を女店員がバチャンと鍋に放って去って行きました。 こちらを見ないように顔をそむけていたのは、それが何を意味する行動か、十分承知していたからでしょう。
支払いを終えて車に戻った鬼さんは納得が行かずに、まず、貴公子に交渉してくるように言いました。 電話で交渉した結果を聞いて、わざわざ車を店まで戻し、再交渉させました。
店頭で揉めているようです。外は寒いです。スーツだけでは可哀想です。 埒が明かないと思って、次は湯沸し君に命じました。 二人がかりで交渉が始まりましたが、たった一人の韓国人の店長に押し返されているのが遠めにも解かり、長引きました。 これはまずいと思いました。 鬼さんは納得が行かないだけではなく、別の事を試している事が解かって来たからです。 後部座席で、唯一つばさだけがこの被害を受けない事は判っていましたが、次にどこに飛び火するかは見えていました。先輩が油断して座っているのが不思議でした。
イラついて、鬼さんが先輩に「行って」と言った瞬間、予想通り硬直した先輩を遮って、「私が行きます」とつばさは車を降りました。
案の定、論点ズレズレで交渉していました。 日本人相手に日本で店を出している韓国人に向かって、日本の人情的習慣を説いているのです。 そんな事したら「韓国ではそうではない」と平行線になるに決まっています。 「あなた方の言っている意味がさっぱりわからない。何で後から何度も言って来るのか」 彼は自信たっぷりに否定しています。既に何度かの交渉を経て、貴公子が判ったと返事をしているせいでもあります。
ちょっと、つばさまでイラついたので。
仲間を遮る行動に出てしまいました。 店の奥ではつばさまで車を降りて来たのを見て、蛤を投げ込んだ女店員が、良心に従った行動に出る反応を見せました。理由はわかりません。つばさを見た瞬間に「まずい」と言う顔をして、店長に意見しに出て来たのです。韓国語は理解できませんが。
「日本人がどうとか、韓国人がどうとかの話をしていない。美味しい食事を楽しんだ後に食べられないものが鍋の底から出た時のショックを考えてください。 あなたは訪ねて来た客をもてなす時に、友達に食べられないものを出して、それが当たり前だと言ってもてなすのですか?」
興奮して、と言うより寒くて仕方が無くて、薄手のスーツにガタガタ震えながら声が大きくなったつばさに店長は「あなた落ち着いてください。判ります。あなたの言ってる事が一番意味が判る」と言い、初めてすみませんと詫びました。 女店員がお金をつかんでやって来て、一部が返金されました。 店長は、誠意のある笑顔で、ガムを持って来て、つばさに渡してくれました。
車に戻って、これで良いか鬼さんに確認し、許可が出たので早々に車に戻りました。 これ以上は風邪を引く。
気分が収まらない鬼さんは、有楽町のイルミネーションを見に行くと言いだしました。 しかし、時刻遅く明かりは落ちていました。ここが時間の前後がもうわからなくなっている所です。 見に行って、食事に行ったのか、揉めてから見に行ったか良く覚えていません。
しかし、この途中で、車を降りた貴公子を、鬼さんは腹が立って置き去りにして車を出しました。 先輩と顔を見合わせたのを覚えています。
でも一番すごかったのは、拾い直しに行って、拾い直された貴公子が、笑顔で平然としていた事です。
そして、最後のエピソード。これの時間的前後も今はわかりません。 運転を交代した貴公子が、助手席から矢継ぎ早に罵られて、横断する人を轢きそうになったのも良く覚えています。ものすごく危険でした。本当に車に触れるところにその人は立っていました。
「あんた、この程度叱られたからって、人轢くんじゃないわよ!何やってんの!!」
運転手に話しかけちゃいけないのは運転中のマナーであり、罵って注意力を落とすのはもっての他なのですが、そこでつばさのアドヴァイスを取り上げず、車を寄せさせずに、「これくらいは乗り切ってもらわないと」と運転させ続けた鬼さんです。
轢いたら逮捕されるのは貴公子ですが、裁判になった時の責任はあなたに来るんですけど……。って言うか、って言うかですね。 面白いのか恐ろしいのかもう判りません。
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