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2005年06月21日(火)
ルキさんも席が決まり、みんなと話をするようになって急激に打ち解けました。 やはり席は大事です。そしてやはり集中力のある人だと言う事が解かりました。 みんなの雑談には一切目もくれず仕事してますが、聞こえない振りをしているのではなく、本当に聞いていないのです。
良い事だ。
この集中力なら、どんどん仕事が進みそうです。 席が替わって、先輩が様子を見に来ます。馴染んだかどうかを軽く聞いて、前々から聞きたかった「あの件」について尋ねました。 「あの人は誰?」 ルキさんは答えます。「うちの会社の支店長です。」 皆がのけぞります。
ルキさんもこおろぎ男さんとあの日が初対面だったそうです。 しかし彼はやはり、ルキさんにも挨拶しなかったようです。一言も。 と言うか透明人間のように振舞ったようです。 コーディネータさんのルキさんへの挨拶の仕方や注意事項を、まるで駅員のように指差し確認して見せたそうです。
『お前は黒子か。って言うか、あんた見えてるけど』
ルキさんはそう思ったけど黙っていたそうです。 スーツを着て顔を見せてる黒子は、あくまで注意事項を黒子のような風情で交差点の信号待ちでも、歩き出す時にも、号令をかけていたそうです。 『って言うか、あんた見えてるけどさ』 何度も何度もルキさんはそう思ったそうです。 そう思いながら、しかし透明人間の立場を守る黒子のステータスを守ってあげたそうです。 透明人間はそのまま透明度を頑なまでに保ち我が社へやって来て、あの傍若無人の振る舞いをした訳です(初めてきた会社で面談中に居眠り)。
いったい何だい、こおろぎ男。 君は有能なゆえに支店長なのか。それとも降格人事なのかい?左遷なのかい? 教えてくれたまえ。 結局ルキさんは最後まで透明ではっきり見える黒子とは口を利かなかったそうです。
世の中で、何故そんな事が許されるのか、つばさは知りたい。 とにもかくにも異様な体験からスタートしたルキさんは、そう言った点でも、印象的なスタートだった訳です。
勤務の意思はあっても、席が無い事の不満はちょっぴり派遣会社に言ってたらしいルキさんですが、ひとまずは安心できそうです。
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