青葉のころに吹くやや強い風
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2009年06月06日(土) 『1Q84』感想:蔵書を譲りに:またしてもマンション話

『1Q84』についてmixiのほうで多少付け加えた感想を書いたので転載。

***

正直言って『海辺のカフカ』を読んだとき、
「もう村上春樹はこの段階でストップなんだろうか?」
などと思ったりしていたのです。
なんていうか、新鮮味が薄れてきたと言うか。

私はその前の『スプートニクの恋人』や
その後の『アフターダーク』のほうが好みだったので
尚更そんな気がしたのかもしれませんけどね。

こう、いろいろ詰め込んでる割には収束していないと言うか、
つぎはぎしているような印象を受けたのです。>カフカ


で、今回の『1Q84』ですが、読み始めたときから

「これはいままでとはなんか違う。何かが違う。
 ひとつ上に上がった感じがする」

と思ったのですよ。
いろいろなものが詰め込まれているのは『カフカ』に似てるなと思ったけど
(『スプートニク』や『アフターダーク』はそれらに比べると
 かなりテーマを絞って書いているような印象)
それがすべて無駄なく繋がって生かされている、と思います。
そして小説中に、小説を書く技術として

「文章を膨らませていって一旦落ち着かせ、
 また読み直して余計な部分を削っていく。
 その作業をしているうちに
 『これ以上は足せない、これ以上は削れない』
 というバランスの取れた文章に落ち着く」

みたいなことが書かれているのですが、
実際にそれが『1Q84』で為(成)されているなぁと。


感想ですが、うーん、わかりやすく?箇条書きで。

・いろんなものが詰まっている。
・でもそれが見事に繋がっている。
・その繋がり方、そのクロスのさせ方がお見事。
・「多分これとこれは繋がってるんだろうな〜」って
 読めちゃった部分もありますが、
 そういう“わかりやすい繋がり”は村上さんの手落ちではなく
 むしろ「読者サービス」なんだと思う(笑)
・ちなみに読了直後の感想は

 「これは…要するに恋愛小説だよね?」

 ってことでした。共感してくれる人いるかな…
・正直「えっちょっと待ってこれで完結!?」って思ったけど
 恋愛小説だと捉えるのならばこの終わり方もありかなと思う。
・彼女は死んでいないし、彼は必ず彼女を見つけたと思います。きっと。

***

ってmixiに感想として書いたのだけど、
fujiponさんの感想を読んで
なんつーか私の感想って浅い感想だな〜と凹んでしまった。orz

やっぱり日頃から頭を使って文章とか感想とか書いていないとダメだな。
いざ書こう!と思っても言葉が出てこないし、表現できない。
(以前感想サイト『楽蔵』をやってたときはまだマシだったと思うので)
最近あまり本を読んでいないけれど、また読書感想ブログでもやるかなー…

***

さて、昨日整理した本のうち、
たこ焼き屋さん分を無事譲渡してきました。
俄かに読書熱に駆られた母親に50冊ばかり抜き取られたけど(本当に読むのか?)
それでも数百冊はあるんじゃないかしら。

自己満足だけれどそれなりにバラエティには富んだラインアップだと思うので
お役に立てたらいいなーと思います。

…しかし

「広告を出すために、アマゾンのマーケットプレイスに出していい?」

と言われたときにはちょっと「話違うじゃん」って思っちゃった。
詳細は割愛しますが、
そもそも無償で本の物々交換をやる、というのが彼が始めた活動だったので
予想外の発言にびっくりしてしまったのですよ。

新しい試みを始めるにあたって
「“広告を出すために”マーケットプレイスに出す」
というのは戦略的には理解できるんだけれどね。
心情的には承服しかねてしまった。
だったら自分でアマゾンで売るわい、って反射的に思っちゃって。
別に彼が儲けるためにやるわけではない、ということは十分承知してるし
戦略上の観点から見たら「ああ、賢いな」と思ったのだけれど。

んーでも譲っちゃったしね。
何かしらでは役に立つだろうから、静観しておこう。

***

今日はまたしても旦那さんがマンション見に行ってました。

成果報告を聞くと…うぅむこれは買いか?????

買うか買わないかはともかく、買うとなったらちと手元資金が無いので
明け方まで頑張って母上に説明してました。
でもなぁ、すごくいい物件なんだけどいかんせん高い…

ま、一晩明けたら旦那の頭も私の頭も多少は冷えると思うので
ちょっとそれを待とうと思います。

***

【今日の妊婦日記】
・トイレに行くたびに「おしるしあるかな!?」とドッキドキ。
・だが気配は皆無。orz
・赤子さんは母の気持ちを知ってか知らずか相変わらず。
・体重はちょこっとだけですが落ちました♪
・これを火曜日まで維持できるか、それが問題だ…



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