| 2010年02月07日(日) |
有川浩「フリーター、家を買う」 |
家族の再生の物語です。 最初に読み始めた時は、何てむかつくイライラする主人公なんだ、有川作品2冊目にして駄作に当たったなぁと思ったんですが、イライラしたのは最初の方だけでした。
就職したけど3カ月で会社を辞め、1年近くフリーターとして親のすねをかじりまくりでダラダラ過ごしていた主人公が、母親が重度のうつ病にかかったのを機に、心を入れ替えて真面目に働き、最後には家族の為に家を買う、という話です。 うん、ちょっと違うかもしれない☆ 最初の主人公のダメっぷりは目に余りますね。 もう本当イライラした。店長に言葉づかいを注意されてコンビニのバイトを辞める辺りなんて最高にイライラした。 携帯のゲームサイトのCMで「今携帯を充電中だから肉まんが出来上がってるわけがない」って言われるCMと同じくらいイライラした。 あのCM大嫌いです。CMに出てるタレント(?)自体は本当はそういう性格じゃないのかもしれないけど、こいつそういう性格なんだなって思ってしまうくらい嫌い。 話がそれた。
そんなダメ人間っぷりを発揮している主人公ですが、母親が重度のうつ病にかかっている事を名古屋に嫁いだ姉に指摘され、一緒に病院に行き、父親が病気に対する理解がない為に、母親の看病(というか主に薬をちゃんと飲ませる事)を一手に引き受ける事になる。 母親のストレスの原因は環境にあったんだけど、父親が引っ越すことをかたくなに拒んでいる為、主人公は家を買う頭金を貯める為に就職することを決意。自分がフリーターな事も母親のストレスの一部になっているので。 夜間工事のバイトを始め、薬を飲んでいた母親は病状が回復したかに見えたけど、実は夜と寝る前の2回分の薬を飲んでいなかった為、自殺未遂。 父親もさすがに病気を認め、薬の事に関しては協力してくれるようになり、主人公も就職が決まり、最後には中古住宅だけど購入し引っ越しも決まり、めでたしめでたし。 うつ病の治療は長くかかるので、母親は完全回復はしてないけど、多分そのうち笑顔を取り戻すんだろうなーと思わせる所で終わった。
途中大分はしょったけど、思い切りネタバレしてるね。まぁいいか。
近所の人のいじめって怖いなぁ。 無視するくらいなら分かるけど、飼ってる猫の背中をはさみで切ったり、エンジンオイルかけたりとかひどすぎる。 子供に対しても、キャンプの時に山の中に置き去りとか、持ってるおもちゃを盗んで火をつけるとか、賞味期限の過ぎたチョコを大量に食わせる、とか。 陰湿すぎる。
書かれている例は極端だけど、どこの家庭にも起こりうる話なんじゃないかと思います。
仕事人間で家庭の事は顧みず、だけど、母親が自分の思う通りに動かないと怒る、亭主関白な父親。 そんな父親を理解して、自分だけが我慢すればいいと、良妻賢母を演じる母。 唯一の母親の味方で、唯一父親とやりあえる優秀な姉。 何をやっても平均的でダメ人間街道に突っ走るけど、心根は優しい弟。
普通にどこにでもある家庭なのに、誰かが1歩ずつ道を間違えただけで、崩壊してしまうけど、道を少しずつ元に戻るように歩いていけば、再生は可能なんだな・・・ 恋愛要素はほとんどない(でも、少しはある)けど、普通に面白い話でした。 感想で、最初の方が暗すぎるというものがあったらしいけど、いじめとかうつ病とかなんて、こんなもんだよ。普通だよ。 特に暗いとは思わなかった。ひどいとは思ったけど。
この4人家族の中で一番性格が似てるなぁ・・と思ったのは、途中まで悪役っぽく書かれる父親でした。 自分の趣味にはお金をかけるけど家族にはお金をかけたくない、自分が間違っているとは信じたくない、わけのわからないものには手を出したくない、結局自分が一番かわいく他人には冷たい、何かを否定する時にはまずその対象をけなす所から始まるetc・・・ 私じゃん!(笑) 私も誰かをうつ病にかからせたりするのかもしれないな。 その時にはちゃんと病院連れていくけどさ。
拍手ありがとうございました。 レスは専用ページにて。
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