雲が多かったが概ね晴れ。気温も19℃と暖かくなった。
週間天気予報を見ると師走の寒波もありそうだ。
そうして季節が真冬になって行くのだろう。
朝の国道で「伊豆田トンネル」を抜けると
手押し車に山積みの荷物を載せたお遍路さんが休んでいた。
最近はあまり見かけなくなったが職業遍路さんに違いない。
職業遍路さんの殆どは故郷を捨ててエンドレスの旅をしているのだった。
所持金は僅かで托鉢をしながら生計を立てて行くのである。
もちろん宿には泊まれず野宿をすることが多い。
見るからに憐れであるが以前に「気楽な旅」だと聞いたことがある。
少しも苦には思わないのだろう。何と強靭な精神であろうか。
山道に入りお遍路休憩所には小菊の花が活けられてあった。
白とピンクと可愛らしく寄り添っており心が和む。
今まで枯れた花を見たことがないのは地元民のおかげだろう。
昔からの遍路道に暮らす人々の真心を感じずにいられない。

仕事は車検の入庫もなく閑古鳥の鳴き声が聞こえていたが
市内のディーラーに中古車を見に行きたいと云うお客さんのお供をする。
60代の女性であるがとにかく話し好きの人だった。
「お喋り好き」と云った方が良いだろう。話は途切れることがなかった。
私は運転をしており相槌を打つのが精一杯であったが
それでは会話にならず話題を探さなければならない。
30分もあればディーラーに着いたがどっと疲れを感じていた。
目的の中古車は4年落ちでまるで新車のように見えたが
即決とは行かず数日間の猶予を貰うことになる。
お客さんも気に入っていたので購入するとは思うのだが
高い買い物であり考える時間が欲しかったのだろう。
中古車の場合は会社に少しだけマージンが入るのだが
それもディーラーによって異なりゼロの場合もある。
菓子折り位はあるだろうが商売とは云えなかった。
けれども常連のお客さんなら今後のお付き合いがある。
義父に叱られてしまうかもしれないが私の一存でしたことであった。
同僚は閑古鳥とすっかり仲良くなっており
退屈そうに見えたが夕方には車検の車が入庫する予定だったので
明日はまた忙しくなりそうである。たまには骨休みも必要だろう。
義父は田んぼに出掛けていたので鬼の居ぬ間にと2時に退社した。
3時過ぎには帰宅しており茶の間でゆっくりと過ごす。
仕事の疲れは感じなかったが気疲れをしていたのだろう。
5時前までとろとろと眠り込んでいた。
夕食後のお風呂に入りながら娘婿のことが気になってならない。
夫も私もそんなに汚いのだろうかと思わずにいられなかった。
夫には口が裂けても云ってはならないと思っていたのだが
今朝我慢が出来なくなり話してしまったのだった。
夫は一瞬顔色を変えたが「気にしよったら果てがないぞ」と云う。
その通りなのだ。いつまでも気にするようなことではないのだろう。
ひとつ屋根の下に暮らすふたつの家族である。
それぞれの考えがありそれぞれの暮らしを尊重しなければならない。
そうしてまあるく収めて行くのが私達の役目のように思った。
いつまでも引き摺らないことだ。もっともっとあっけらかんと暮らしたい。
※以下今朝の詩
カーソル
それは奇跡のようなこと いつだって空白であるが まるで産み落とすかのように 言葉が生まれて来るのだった
息をそのままに書く そこには命が宿っていて 生きたい生きたいと云う
改行をすればカーソルが動き 待ち望んだ言葉が生まれる
一瞬のことであった 逃すわけにはいかない 抱くことが出来るのは 私だけなのだとおもう
愛しい我が子よ 生まれて来てくれてありがとう
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