風もなく穏やかな冬晴れ。ずっとこんな日が続けば良いのにと思う。
大雪で大変な暮らしを強いられている人達に申し訳ないけれど。
与えられた土地ごとに与えられた試練があるのだろう。
耐え忍ぶことも大切なことなのかもしれないと思った。
午前中に川仕事へ。最終日にやっと手伝うことが出来た。
海苔網を見ておどろく。それは昨年よりも悪い状態であった。
それでも見捨てる訳にはいかない。いのちを守るような気持である。
一枚ずつ漁場に張りながら「頑張れ頑張れ」と声を掛けていた。
足元に魚がすいすいと泳いでいる。なんと可愛らしいこと。
チヌに見えたが黄ビレだったのかもしれない。
魚網を持っていたら簡単に捕まえられそうだったけれど
「これが意外とすばしっこい奴でな」と夫が笑っていた。
自然の真っ只中での作業も感慨深いものがある。
二人で頑張った甲斐があり一時間半程ですべての網を張り終える。
海苔が育つかどうか分からないけれど心地よい達成感があった。
川仕事で身体を動かしたのが良かったのか「やる気」が出て来る。
みずぼらしい玄関先をなんとかしようとホームセンターへ向かった。
葉牡丹とスノーボール、ガザニアを買い求める。
葉牡丹6本を寄せ植えにしてみた。なんと素晴らしいことでしょう。
しばしうっとりと眺めながら私もなかなかやるなと思った。
新年は玄関からやって来る?そんなわけはないけれど
少しでも新年を迎える準備が出来て清々しい気持ちになった。
家の中は「ざりんこ状態」て手の付けようがない。
特に床の間のある部屋は娘達の物置と化している。
そうだ玄関に鏡餅を供えよう。これも素晴らしいひらめきである。
とにかく出来ることから始めよう。最低限でも新年はやって来る。
じたばたしないこと。完璧にしようと思わないことが肝心だ。
夕食はクリスマスの鍋パーティーだった。
寄せ鍋でタラの身や牡蠣、鶏団子やボイルホタテ等で結構豪華。
明日から大晦日までは質素な夕食になるが我慢して貰いたい。
息子から連絡があり元旦にはけい君と一緒に来てくれるそうだ。
お嫁さんは無理らしい。やはり体調が優れないのだろうか。
数年前の元旦には台所も手伝ってくれたことなど思い出す。
揚げ物が得意で鶏のから揚げを作ってくれたのだった。
無理強いは出来ず仕方ないことだけれど
息子も苦労をしているだろうと思うと心が痛むばかりだった。
あれこれの心配はさらりと水に流しておこう。
一週間後にはもう新年を迎えるのだ。
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