日中は初夏のような陽気となる。
何という種類なのか定かではないけれど遅咲きの桜もあるようだ。
花はソメイヨシノよりも大きく八重で葉は緑色をしている。
もう桜の季節は終わったと思っていたのでなんと思いがけないことだろう。
11時より仕事。午後とても懐かしい来客があった。
タイヤ交換に来てくれて待ち時間の間にしばし語らう。
思い出話よりも近況を話すことが多かった。
昔の話などすればもう思い出したくもない程恥ずかしいと言う。
「若い頃はいろいろあったよね」と。でもそれがあってこその今なのだろう。
「すべてが運命なのよね」と彼女は微笑むことが出来るのだった。
私も同じように運命に身を任せて来たのだろうと思う。
若気の至りはあるけれど今が幸せならばもう過ぎ去ったことなのだ。
夕方、息子のお嫁さんのご実家のお母さんから電話があった。
とても取り乱しており泣き声で「助けて」と叫ぶばかり。
お嫁さんの精神状態が尋常ではなく息子が電話をかけたらしい。
ここで詳しいことを書くのは控えなければいけないけれど
とりあえずご実家でしばらく預かってもらうことになった。
私もすぐにマンションに駆けつけたけれど息子は憔悴し切っている。
けい君は朝から何も食べていないのがとても憐れでならなかった。
ふともう限界ではないかと思う。もう最悪の事態なのかもしれない。
泣き叫ぶばかりのお母さんに「しっかりしなさい」と叱咤激励をした。
お嫁さんはとても悲しそうな顔をして俯いていたのだった。
なんとかなる。なるようになると信じたい気持ちは山々だけれど
どうしようもできない事が襲って来た一日でもあった。
|