早いもので一月も最終日。「初晦日」と言うらしい。
冬晴れの一日となりたっぷりの陽射しが降り注いでいた。
職場の紅梅が咲き始める。まだ一輪だけれどささやかな春。
今日よりも明日と次々に花を咲かせることだろう。
本の虫が治まらずお昼休みと帰宅後に貪るように読んでいた。
津村節子の「流星雨」で明治初期に会津戊辰戦争を生き抜いた主人公。
「あき」はどうやら実在した女性らしかった。
戦禍から逃れ下北半島で飢餓に耐え忍んでいたところを
函館に奉公口が決まり初めての北海道へと向かうのだった。
父と兄二人は戦死し逃亡中に祖母を亡くし下北半島で祖父を亡くす。
母と妹、残された女ばかりで恐山に行くのだけれど
まるでその光景が目に浮かぶように表現されていた。
そこまで読んだ時に私は「賽の河原」に行ってみたいと強く思う。
そうすれば私の過去の罪も赦されるような気がしたのだった。
「あの子」に会いたい。あの子の魂を声をからして呼んでみたい。
あきは母と妹を下北半島に残し単独で函館に向かった。
奉公先の待遇の良さに残して来た妹が不憫でならない。
姉が妹を思う気持ちが痛いほどに伝わって来る。
ラストまでもう少しだったけれど今日はここまでだった。
明日はなんとしても一気に読み終えたいと思っている。
「あの子」には名前もつけてあげられなかった。
賽の河原で叫ぶときなんと呼べば良いのだろうか。
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