つかの間の青空。今夜から明日にかけ雨になりそう。
雨が降り出す前のしっとりとした空気も良いもの。
忍び足で誰かが近づいてくるような気配がする。
逢瀬なのか。いったい私は誰に逢いたがっているのだろう。
こころの鍵を開けられない。開けてしまえばきっと壊れてしまう。
朝の陽射しがあるうちにお大師堂へ。
ちょうどSさんと一緒になって「鏡餅を供えたぞ」と。
聞けば今日は「大安」だそうでさすがSさんだなと思う。
私も花枝に千両とかすみ草を添え一気に新年を迎える準備が整う。
今年最後のお参りになりそう。一年の感謝を込めて手を合わせた。
さあトイレ掃除。ちょうど干潮で川の水を汲むのに苦労したけれど
便器をきれいに洗い流すと清々しい気持ちが込み上げてくる。
もうこれで思い残すことはない。役目を終えてほっとするばかり。
今年はコロナ禍のせいもあり宿泊するお遍路さんも少なかったよう。
まして真冬のこと遍路道を歩くお遍路さんを見かけない日が多い。
春になればと希望のように思う。どうか平安な日が訪れますように。
祈ることで救われるような気がする。だから祈らずにはいられない。
高知県下の感染者がやっと一桁になる。
このまま減り続けてくれたらと藁をも掴む気持ちになった。
山里からの感染者はしばらく出ておらず安心と言って良いのか
明日のことなど誰にもわからないからこそ明日に向かう勇気が必要。
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