2020年12月11日(金) |
可愛らしい赤いポスト |
晴れのち曇り。ずいぶんと暖かな一日だった。
仕事の手を休めては外に出て陽射しをいっぱいに浴びる。
職場の庭の片隅に母が育てていた山茶花の木があり
それは枯草におおわれて少し憐れでもあるけれど
雀色に寄り添うようにして薄紅色の花を咲かせているのだった。
見つけてあげられてよかった。決して忘れていたのではない。
背中を丸めて草を引いていた母の姿をふと懐かしく思い出す。
そこは母の庭だったのだ。もう二度とその姿を見ることもないだろう。
昨夜の「ご縁の断捨離」をまた高知新聞の文芸部に送ってみようと
仕事の合間にプリントアウトして郵便局へ走る。
そうそう掲載されることもないだろうけれどいちかばちか。
何事もやってみないと始まらない。ささやかな勇気でもある。
一週間経って掲載されなかったら潔く諦めもつくだろう。
田舎ならではの赤いポストがとても可愛らしくなっていた。
すっかり冬バージョンで頭にサンタさんの帽子を被せてあげたい。
そんなポストに投函すると「ことん」と確かな音がする。
「ちゃんと届けますからね」とそれがポストの声に聴こえた。
さあ真面目に仕事しなくちゃね。
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