立冬。暦の上ではもう冬が始まる。
冬があるからこそ春が訪れるのだと言い聞かす。
寒さなければ花は咲かずという言葉もある。
日中は暖かくなり山里では蝶々が飛んでいた。
こころも日向ぼっこ。ほっこりと一日を過ごす。
今週の仕事をそれなりに終えてほっと帰宅。
娘が先に帰っていて洗濯物をたたんでくれていた。
ふっかふかのおひさまの匂い。洗濯物も嬉しそう。
夕飯の支度まで時間があったので
母の衣類などに名前を書いていた。
なんだか保育園児みたいだなと微笑ましく思いながら
ふっとせつなさが込み上げてくる。
靴下にまで名前を書かれて母がショックを受けるのではないか。
素直に受け止めてくれることを願わずにいられない。
義父との段取りも整い明日は新居に荷物を運び入れる。
男手がもう一人欲しいけれどじいちゃんは孫守りだった。
「なんとかなる」と義父の言葉を信じよう。
明日の事はあしたでいい。明日になってみないとわからない。
わからないことをあれこれ心配するのが私の悪い癖だった。
ぐっすりと眠れば朝が来る。それさえも当たり前の事では
なくなってずいぶんと歳月が流れたように思う。
生きてさえいればなんだって出来るんだ。
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