さんごのnewdays

2016年02月24日(水) 完乗

ミリのお友達は、先日、JRを全線完乗したそうです。
全路線に乗るのを『完乗』っていうんですね。
知りませんでした。
それにしても、すごいことです。

それを聞いて、影響されたのか、
夫が、「今度の出張の帰りに、
そのまま旅行に行く、○○線に乗ってくる」と言いました。
○○線というのは、ちゃんと何度も聞きましたが、
覚えられませんでした。(笑)

「なにしろ○○式だから!」と、
夫は興奮して、これもまた何度も言いましたが、
…莫迦な私は、覚えられません。



夫は乗り鉄なのだそうです。
夫は乗り鉄ではなく、
旅行好きのついでの乗り鉄だと、
私は、思っていましたが違うそうです。


私は、電車に乗ってのんびり移動するのを楽しむのが乗り鉄だと思っていましたが、
(そういう旅なら、私も好き)
夫は、乗ったことのある路線には興味がないそうで、
目的の路線までは、効率よく、移動するのがベストなのだそうです。
たぶん、こういう乗り方が『完乗』タイプなのでしょうか。

今回の路線は、本数が少ないので、
びっちりと予定を立てて、乗るそうです。
予定を立てるのも楽しくて、
その予定通りに乗って、制覇するのも楽しいのでしょうね。
う…ん。
やっぱり、その楽しさが私にはよくわかりません。

今は、気楽な、じじばば暮しですから、
「どうぞどうぞ。いってらっしゃいませ。」です。

夫は楽しいことが大好きです。
問題なく、行けるのは喜ばしいことです。
夫は、自分のやりたいことは、諦めませんし、
思い通りにならない時は、大変不機嫌になってしまいます。
夫の機嫌がいいのは、
一緒に住んでいる私にとっても、とてもいいことです。


ついでに、毒を吐いてしまえば、
私は、夫を信用していないんですよ。(笑)
この人は、自分がやりたいことがあったら、
嘘をついてもする人だと思っているからです。
残念だけど。


中国に単身赴任している時、
できれば、時々、帰ってきてほしいと思っていました。
娘たちは、どんどん大きくなって、思春期で、進学もあり、
私一人のアドバイスだけでなく、
いろいろな意見を聞きたいと思っていました。
私一人だと、どうしても視野が狭い。
自信が持てない。
真反対のアドバイスでも…
真反対の方がかえっていいと思っていました。
娘たちの手持ちのカードを増やして、
選択肢の幅を広げたいと思っていたのです。


そのころ私は、実母が長患いで、
ハードな日々をすごしていました。
さまざまな、サポートを受けていたので、
自宅で見ている人より、はるかに楽だと思いますが、
母は、大変な過干渉で、支配的で、粘着質でした。
不機嫌な母から、電話があると、
私は、ありとあらゆる技術、表現方法を使って、
機嫌よく、安心して、明るい声が出るまで話しました。
なんてリアルな、それも追い詰められた即興の語りだろうと、
自分自身で思いました。
言葉を出していくから、空っぽになっていくかというと、そうではなく、
いろいろなものを自分の中に貯めていってしまうのか、
電話を切ると、よくもどしていました。
いまだに、留守番電話のライトが点滅していると、気持ちが悪くなります。
支配から、逃れ、
対等に向かい合える日を望んでいたけど、
それは無理でした。
母は、思っていたよりも早く亡くなりました。
本当に驚いて呆然としてしまいました。
母は『解放』され、私も『解放』されたのだと思います。
でも悲しいことでした。
愛情があったからです。
今でも、もっと、ああしてあげたかった、
こうしてあげたらよかったと思っては涙が出てしまいます。
もちろん、こんな私を、夫は知りません。
夫は受け止められないと思うからです。



娘たちの、思春期や受験のストレスや、
次女の病気、
実家の問題を抱えている私とか、
なんていうか、
人のごちゃごちゃが夫は苦手なのだと思います。

そういう感情が、ぐるぐるしていた家庭には
いたくなかったのでしょう。

ご飯を食べよう。
話をしよう。
くだらない話でもいいし、馬鹿話でもいい。
食べて、話すだけで、癒される。
ようはそういうことなのですが、
それって、難しい人には難しいのかな。
夫は、仕事で帰国しても、ほぼ毎日、仕事と飲み会で、家にいませんでした。


そのころ、私は、よく、家族ってなんだろう、
家庭とはなんだろうと考えていました。


夫の理想論の通りに生活している家族だったら、
夫は、うちに来るだろうかと思いました。
でも、そういう家庭は、まわりを見回しても見つかりません。
生きていけば、なんらかの問題や障害が生じ、
それでも、みんな立ち上がって、解決策を探して、歩きだしています。
そんなもんだよと私は思います。



中国には、国の定めた長期の祝日があります。
たとえば、最近、有名な春節とか。
確か、長期のお休みは、年に2回くらいあったと思う。
そういう時に、帰ってきてくれないかなあと言いましたらね、
夫は、「中国では春節でお休みでも、
日本の本社はやっているから、
中国の会社も休まずに仕事をしている」と言いました。
春節や、他のお休みの間も、「仕事が忙しくて〜」と電話で言われました。
でもね、実は、それは嘘で、中国の会社は、お休みだったのよ。
何年目かで、私はそのことを、別ルートから知りました。


夫は嘘ついてまで、
うちには来たくないんだなあと思い知らされていたわけです。
心が痛かったです。
お休みに何をしているのか、わかったのは、
夫が、日本に帰国して生活してからです。

夫は、お友達と、中国国内を、あちこち旅行していました。
帰国と同時に、たくさんガイドブックも持ってきたし、
なにより、教えたがりの夫が、話すわけです。
(時々、はっとして、ごまかすけど、遅い。
私は何も言わないので、ごまかせたと思っているけど
ものすごく、そのいいわけ、変ですから。)

テレビで、中国の映像やニュースが流れると、
自分の写真データを見せてくれながら、大変細かく、解説してくれます。(笑)
そりゃ、もう、あちこち。
ほんとあちこち。(笑)
ツアコンできると思います。
今でも、時々、日本語が変です。

わあ、もう、私、目の前真っ暗〜と思っていた時に、
この人は、嘘こいて、旅行していたんだなあと思うと、心が冷えますね。


そういうごちゃごちゃを避けてきた夫は、
とても気持ちが若いです。
楽しいことが大好きですから、
夫の企画に参加すると、それは楽しいです。
ありがたいことです。


ミリのJR全線完乗のお友達は、
これから私鉄の全線完乗を目指すのだそうです。
お金と時間がかかるから、
そういう人は、家族はもたないんだろうな。
どうだろう。

自分がやりたいことがあって、
その楽しみを優先したいのなら、
家族は持たない方がいいと思う。




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