みみずのたはごと

2007年07月03日(火)  後遺症の一種。

あれから怖くてPC立ち上げに挑戦できてません…。駄目だったときの徒労感が酷いので。
昨夜のうちに仕事用PCにHP作成用ソフトをインストールしました。でもこの子はあくまで仕事用だったので、辞書機能が歴史に対応してません。涙。気長に行きます。

で、気分転換にひとつ莫迦話をば。

『陸軍歴史』に載ってるフランス士官の「年季状」(雇用契約書)。姓と名が逆です。(笑)
たとえばシャノアンが、
 一、名 シャノワン
 二、姓 シャルシュルピスジュル
メッスローが
 一、名 メッスロー
 二、姓 エジュアル、オーギュスト
マルランが
 一、名 マルラン
 二、姓 エウジェンヌジャンヒュブチース
ミドルネームも入るから「苗字」がとんでもないことになってる…(^ ^ゞ

かつて留学生の名簿管理をしていたとき、苗字と名前の表記でよく混乱しました。日本の正規名簿は苗字と名前を分割管理することが多いですが、外国が、必ずファーストネーム・ミドルネーム・ファミリーネームの順番になっているとは限らない。国によっては、日本と同じように苗字が先にくるのが正式なところもあるし(フィンランドとか)、中国のように家族で苗字が異なる場合もある。ミャンマーなんか苗字がなくて、全部がファーストネームです。おまけに、日本語や英語の感覚では発声不可能な音が混ざってる。ややこしいです。
で、自分の経験と照らし合わせて、こんなやりとりを思いついた。
係 「お名前は?」
シャノアン 「Charles Sulpice Jules CHANOINE, デス。」
係 「……? もういちどお願いします」
シャノアン 「CHANOINE. CHA・NOINE」
係 「シャノワン、それがお名前ですか」
シャノアン 「ソウデス。」
係 「その前の部分をもういちどお願いします」
シャノアン 「…? Charles, Sulpice, Jules, デス」
係 「フルネームで、シャルシュルピスジュル・シャノワン、でいいですね」
シャノアン 「(……? ちょっと違うけどまぁいいか。) ハイ。」
係 「よし、姓・シャルシュルピスジュル、名・シャノアン、っと。終わりました、いいですよ。」
…なんてね。
フランス語のRは喉の奥で鳴らす音だから、シャルルの二個目のルであるLしか聞き取れなくても不思議じゃないですし(笑)
ちなみに、シャノアンについては、シャノワン、シャノワンヌ、シャノアンヌなどの表記が日本語でありますが、この綴りなら「シャノワン」または「シャノアン」が妥当です。語尾が「アンヌ」「ワンヌ」になるためには、最後のNEがNNEになる必要がありますので。NOIの発音は、「ノワ」と「ノア」の中間くらいで、日本語にはどちらの表記例もあります。(例:「ノワール(黒)」「シャノアール(黒猫)」)

ちなみに葛生さんは、1年半の英国勤務中、ちゃんと苗字を呼んでもらったことはないです(笑)。子音が抜けたり母音が違ったり。適当に、自分だと判ったら返事してた。アルファベット表記は提出してるんだけど、日本人の名前はやはり呼びにくいらしい。
同居人の「みどりちゃん」は最終的には「マダーリ」と呼ばれて返事する羽目になっていた。何回か訂正して効果がないと、諦めるんだよね…そっちのほうが早いから。
で、奴ら、あやふやな記憶に頼って書類を作るものだから、社内文書に記載される私の名前は、書類作成者によっててんでばらばらで、当直に当たってるのに本人が気づかずすっ飛ばす、とかいう問題な事態も起きました…。や、だって母音の一部しか合ってなくて、そもそも母音の数が違うってどういうこと。幾ら想像力働かせてもそれが自分の名前だと気づけというのは無理だよ。

以上、逃避行動的な莫迦話でした。
英国が大変なことになっていますが心配はしていません。ムスリムの友人・同僚・教え子たちが気がかりでないといったら嘘になりますが。あの国は大丈夫だろう。そんな確信があります。
渡航が面倒くさくなるのは嫌だなという程度。(ポンドのレートが落ち着き次第遊びに行きたい)


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葛生冴 [MAIL] [HOMEPAGE]