| 2006年09月18日(月) |
敬老の日、味覚の秋。 |
敬老の日でした。 うちは祖母と同居なので、毎年この日は近くのデパートから老舗料理屋のお弁当を取ります。今年は、京都菊乃井でした。めちゃ旨でした。おばーさまどうも有難う!(いや注文したのはうちの母君ですけども。資金提供はうちのパパ上ですけども。でもおばーさまが居なかったらそもそも食べられないからね!) ――といいますか、母君も世間一般的には老人枠に入るんですが(パパ上はまだ。我が家は昨今流行りの年上妻です)、何にもしてあげなかった、な…。買物代行とか、普段やってることだしなあ。 ここで「私がごはん作るよ」くらい言えればいいのですが、葛生さんの母君は台所の帝王なので、他人が台所を使うことを極端に嫌がるのでした。(以前提案したら、「うちの台所を使わないんならいいけど」ともの凄く嫌そうに言われました。…隣ン家のでも借りろってのか、アア!?)
閑話休題。
昨日は、幕末仙台版ハムレット『破無礼』を観てきました。久瀬さんと織方さんとままこっちさんが道づれになって下さいました。会場に着いてパンフ受け取って、開くなり「土方歳三」「島田魁」という役名が視界に飛び込んできて、一同えらく驚きました。予想外だった。 内容は……ゴメン正直、幕末設定にする意味が判らなかった…! (以下、ちょっと辛口な批評なので反転)
後でパンフ読んだら成る程と思わなくもなかったんだけど、でもそれじゃ舞台で演る意味はあまりないと思うのよ。芝居にしろ歌や楽器にしろ絵や本にしろ、ハイどうぞとお客さんに差し出した状態で判ってもらえない演出は、どれだけ思い入れがあってもゼロと同じで単なる自己満足に過ぎないと個人的には考えてるから。むかし合唱団で歌ってた時も、SS書いてる時も、そのつもりで私はやってきたし、やってる。で、そういう視点から見た時に、この作品はシェイクスピアでもなく戊辰戦争を題材にした芝居でもない、凄く中途半端な立ち位置に感じられた。劇としてはまずまずの出来だったし(ところどころ科白つっかえてたから「良かった」とは言い難い…)、試みとしては面白いんだけど、どうせ戊辰戦争を絡めるなら、もう少し巧く効果的な方法があったんじゃないかな、と思えてしまうんですよね。 まず、デンマーク王家の物語をそのまま、仙台藩(天馬藩という名前になってますが)に持って来ているのが、史実と噛み合わない。そして仙台藩を舞台にしていながら、筋はハムレットという「お家騒動の家庭劇」のままなので、時代の危機感がどうも感じられなくて、勿体無いという印象でした。(どうせなら、架空の家老とか作ってそのお家騒動話にしちゃったほうが、戊辰戦争の切羽詰まった感がもっと出たんじゃないかしら。←素人思いつき)(っていうか、幕末・戊辰戦争・仙台藩、ときたらやっぱり世良暗殺を使わないと勿体ない気が…!)
でも、面白くなかったわけじゃないですよ。面白かったですよ。オフィーリア(依瑠亜)役の子は上手だったし。笑いや地元ネタの挟みかたも工夫が効いてて良かったです。劇中劇を現代劇洋画っぽくアレンジしてたのも、フォーティンブラス役を3人(玉虫左太夫・土方・乾抱天)に振り分けていたのも、巧いなあと感心しました。 ただ、一ヶ所、たぶん恐らく絶対に笑わせるつもりじゃあなかったんだろうなって所で我々のみ(推定)爆笑してしまった点があるのですが。 官軍の大将役を振り当てられていた「乾抱天」。パンフ見ると、板垣退助(戊辰戦争当時はまだ「乾」姓)の仮託なのは明らかなのですけれども。――「チェストォォ!」って叫び声とともに登場なされました。被ってたの、白熊(ハグマ)でした。薩長土混合軍かよ…! ラストのラストで恰好よく、オイシイ所ぜんぶ掻っ攫う勢いで登場したのに、我々4人とも揃って噴出すの堪えるので必死でした…。 (あとついでに言うと、仙台藩が降伏申し込んだのって確か肥前じゃなかったかと思うんだ、けど…な???)
土方の扱いについては、もう何も言いません。土方が登場すべき意義が見えなかったけど、土方だからまあいいや。(幕末で戊辰戦争ときたら使いたくなる気持ちは判るし)
観劇後のお茶は、さぞかし新撰組話に花が咲くかと思ったら、日常小ネタ披露大会みたいになってしまいました。そんな席でも隙あらば圭介と伝習隊について語る葛生。…うざくてスミマセン。 更に、お貸しすると宣言した書籍をごっそり忘れてしまって本当にスミマセン;;→O方さん 目印〜とか言って拙宅のケースケ(自己紹介ページに居る佩刀オオトリ様)は持ってったくせにな…。(本来不要のものを持って肝心なものを忘れるの好例)
…新撰組な方々にお会いしたので、新撰組話が書きたくなりました。夏から苦しんでる真っ最中な長編があるんですが……何か短編書こうかなあ(人はそれを逃避と呼ぶ)
|