眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬
日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。
■
■
■
■
■
■
小説・Fly me to the Moon:雪代鞠絵
ボーイズ小説・Fly me to the Moon(ビーボーイノベル)雪代鞠絵
天涯孤独の少年・受はコンビニでバイトして生計を立てている。ある夜家に帰る途中で車にひかれそうになり、弁護士攻と知り合いになる。それから毎週食事をするようになり…
雑誌掲載とその続編。最近買っている作家さんの新刊なので買ってみた。可もなく不可もなく。
受は天涯孤独。中学時代に両親が亡くなり叔父に引き取られるが独立してフリーター。真面目。一生懸命。天然。健気。真っ直ぐ。貧しい。とろい。甘いお菓子が好き。目ばかり大きく童顔。髪や瞳の色が淡い。体つきも貧相。
攻は有能な弁護士。エリート。個人で事務所を持つ。異性によくもてる。大層な美形。切れ長の目が涼やかで凛々しい。長身ですらりと均整のとれた体型。完璧過ぎる。美食家。
この作家さんの書くいつもの可哀想で健気な受の話だが、受がずっと攻を思って従順な所はいつもと少し違うか。
受を幼く見せるためか言動がどうも年相応に見えない。一見知恵遅れかと思ってしまう。純真純朴なのは良いが詐欺にすぐ引っかかりそうで、気が気でない。この作家さんが書く他の受は一見健気そうでも実際はしぶとそうで(誉めてます)、不幸な目にあっても割と普通に読めるのだが、この受は爆弾ぽく感じた。
いつもは強引な攻に迫られ抵抗したり心を閉ざしたりと反発しているのでそうでもないが、感情が全身で攻に向かっている今回は、受の気持ちがたまに重い。
攻に嫌われたかもーと思い込むたび食が細くなったり体調を崩されると、攻もおちおち仕事に没頭していられまい。
元々健気描写の部分は太字で見えないアンダーラインがひかれてそうなこてこてなエピソードだが、今回くわえて文字色が金赤になっていたのは、受の愛が重かったからかも。
受は寂しくなると甘いお菓子を食べるのだが、攻に疎まれていると思いこんでお菓子を食べる量が増えていき、その後攻との誤解が解け攻が受のベッドの周りに菓子の包み紙が散乱するのを見つけて、不安にさせたんだとか反省していたが、一見健気さをアピールしつつ見方によっては、恐怖のシーンだと思ってしまった。
愛情があるから反省するんであって、さめ始めた恋人にやられたら私ならそのまま扉を閉じて見なかった事にするかも。
受はただ攻にお菓子を上げたかっただけ。とか書かれているのだが、受け取った菓子箱は10倍くらいの重さに感じるにちがいない。
攻の異様な執着やら愛情は、世間に取り繕っている分だけまだ余裕みたいなものが感じられるのだが、この手の受の精一杯は本気で精一杯だからな。
可愛くて健気な話だとは思うのだが、紙一重でもあると思うた。
脇キャラはそれなりに立っている。Hはそれぞれの話に1度づつ。濃厚ではない。
次も設定次第。
弁護士29歳×少年16歳。13歳差。健気受。こぎつね。ほのぼの。
↑エンピツ投票ボタン
2005年07月21日(木)
≪
≫
最新
目次
MAIL
HOME