眼花、井に落ちて水底に眠る
坂瀬

日記&BLの個人的感想。ネタばれ基本。まずは下のリンクのHOMEへ。


 ボーイズ小説・いっそ、熱病のキス:鬼塚ツヤコ

リンクスの清澗寺シリーズ、入稿が終わってようやく読めた。
パパ編の前編だけなのだが笑った。内容は他でも読んだ事のあるようなよくある話なのだが、パパが十分ラスボスっぽかったので満足。
「ビデオが普及したのはポルノビデオを見たい人が多かったから」というエピソードを、何故かこのシリーズを読む度に思い出していたのだが、何となく理由が分かった。
清澗寺は大抵どのカプの攻も受より家柄や立場が低い。唯一3男攻は大貴族だが過去は貧乏だった。
受とやりたいために地位や立場や財産を作ろうと頑張る姿に、健気好きなツボを押されてしまった。
受とHするために、色々なものを捨ててきたかと思うと一種の哀愁を感じてしまう。
今回の攻も政治家になるために、勉強して頑張って権力者におもねって、家族を切り捨てて切磋琢磨しているのが涙ぐましい。それだけ頑張っても肝心の受は、「他の人とHするのも気持ち良い」とか言ってるし。
これからこの攻の人生は、外では政敵や世間と戦って、疲れて帰ってきたら受は他の人間とぱかぱか享楽的なHをしているのかと思うと可哀想で笑える。外でも中でも殺伐として、普通ならそこで見限るのだろうが、魅入られたとか何とか言いつつ家庭でも頑張ってしまうのを考えると、この攻はとても苦労性で健気ではないか。
三男か次男の話でパパの攻は、パパにつきっきりであまりアテにならないみたいな事が書かれていた時は、もう少し助けてやれよと思ったが、今回読んで考えが変わった。攻はパパの世話でいっぱいいっぱいで他に気を回している余裕がないのかも。いや、本当にパパしか見えていないんだろうけど。
これまでこの作家さんの作品は、あまり萌えたことはなかったが、このシリーズは見方を変えるととても楽しめるかも知れないと思った。
後半も頑張る攻を期待している。
ついでにエスコートシリーズの最終話は好みだったので、書き下ろし付きで単行本になってくれないかな。このシリーズは後ろに行くほど好みのカプかも。
ただ話の書き方というか展開が1つ目以外殆ど同じなので飽きる。



ボーイズ小説・いっそ、熱病のキス(プラチナ文庫)鬼塚ツヤコ

「まるで灼熱」の続編。出来上がった10ヶ月後ぐらいの話し。相変わらず殺伐とした攻に振り回され気味の受だが、まず自分を見直そうとするが攻に監禁され…
前が好みだったので買ってみた。悪くない。
性格設定は前のやつでと書きたかったが、まだ転載していないのか。
受は実家住まい。体力作り代わりにボクシングをはじめプロになる。整っているが地味な顔立ち。人が良さそうで穏やかな雰囲気。闘争心が少ない。平凡を絵に描いたような家庭で育つ。
攻は母親に殺されかけゴミ収集車に運ばれている途中で息を吹き返す。施設育ち。薄い肌の色と目。三白眼。世間を憎み憎悪している。施設の親戚がボクシングジムを開いており声をかけられデビュー。クラッシャーとして有名だった。クラスのチャンピオン。
付き合うようになったが、攻の真意が分からずびくびくして過ごす受。攻は境界の上に立ち危うい均衡でこちら側にとどまっている。受にこちら側に引かれて戻ってくる。みたいなパターンが元々ツボなので、この話もツボ直撃で楽しめた。
攻の心の深淵を見て必死でこっち側に引っぱろうとする受が良い。ボクシングの方もちゃんと成長して楽しんでいるし。
Hは濃いめ。監禁ネタは好きだが、このエピソードは普通。
この作家さんの全ての作品の中では、1,2ぐらいに好みの話。
次も設定しだいでは買うつもり。
ボクシング。続編。チャンピオン26歳×プロボクサー24歳。監禁。

2005年03月16日(水)
最新 目次 MAIL HOME