心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

ホーム > 日々雑記 「たったひとつの冴えないやりかた」

たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
もくじ過去へ未来へ


2009年08月10日(月) 盆休み

53.4Kg, 6.7%
晴れのち曇り
53.4Kg, 9.0%
曇りのち雨

朝寝坊をしていたら、仲間からの電話で起こされました。
「お仕事中すみません」
いえ、仕事じゃなくて寝てました。すでに盆休みなのです。
東京方面から9人が長野に来ているのだそうで、観光かと思ったらステップの本の読み合わせだそうです。夜に近くのミーティングに来るというので、出席を約束して電話を切りました。そしてまた朝寝。

昼頃起きて仕事。土曜も少し仕事してました。そのぶん平日楽をしています。午後にはソフトと説明書ができたのでメール送信して、「どうしてもお盆前に」の仕事は完了しました。

それから、昨夜の地区委員会の議事録作成。5ページになったものを少し削って4ページに。

ミーティングのテーマは「ステップ1の無力」でした。終わった後にアフターに誘っていただいたのですが、明日は子供たちと日帰りでディズニーランドに行くため朝早く、まっすぐ帰ることにしました。


2009年08月08日(土) 性的要素

53.4Kg, 6.7%
晴れのち雨

ダンナが逮捕されるとき、のりピーは「それは下半身の薬です」と言ってかばったのだと報道されていました(精力剤としている記事もありました)。

人が覚醒剤にハマっていく過程に、性的要素は欠かせないものだと思われます。

気分が爽快で疲れ知らず、眠気を感じずに勉強や仕事がはかどる。おまけに食欲が落ちて楽々ダイエット。ということばかりでなく、性的快感の増進あればこそハマるのだと思います。ただ、薬の経験談でも下半身のことはあまり表に出てこないし、第一ガキどもに「シャブやってセックス(オナニー)するとすげえ気持ちいい」なんてことを教えてもいけないので、各種メディアでは伏せられているのでしょう。

セックスは条件によって気持ちよかったりイマイチだったりするものです。大好きな人との興奮できるセックスは、快感も満足感も大きなものですが、毎度そう良い結果が得られるとは限りません。そのために、その方面で努力を惜しまない人もいます。
ところが覚醒剤をうまく使うと、手間を省いて大きな快感を得ることができるのだそうです。

そんなわけで自分の性的能力に自信がない男が、自分が薬を使うばかりでなく、相手にも勧めてしまう。女の方も「自分が感じないのは女としての魅力不足ではないか」と考えて受け入れてしまったりするのだそうです。

ハマりやすい人というのは、(性的な意味でも)地道に自分を磨いて成果を得ようとするよりも、手っ取り早く果実をもぎ取りたいというタイプかもしれません。

はたしてのりピーダンナがそうだったのか、あるいは六本木ヒルズのマンションに全裸女性を置いて去った男優がそうなのか、それは確かめようもありません。個人的には、のりピーも矢田も男を見る目がない、と思うんですけど。


2009年08月07日(金) 宝くじに当たったら?

53.1Kg, 8.1%
曇りのち晴れ

ミーティングの後、ガストでアフターをしていたら、
「宝くじで3億円当たったら(酒を)飲んでしまうんじゃないか」
という話になりました。

どうして宝くじが当たったら飲むのでしょう?
3億円と再飲酒と何の関係があるのか、わかりません。
せっかく幸運に恵まれたのに、酒を飲んでそれを台無しにしようと思うものでしょうか。

そりゃもし僕が当たったら、さらりまんをやっているのがバカらしくなって働かなくなり、労働の価値を軽んじる人間になってしまいそうな気がしますが、それで飲まないでしょう。

次はオータムジャンボか。


2009年08月06日(木) ああ面倒

53.1Kg, 8.3%
晴れ、暑い一日

7月はミーティングが8回、病院メッセージが1回、委員会が1回でした。
なんとなくAAの回数が減っている気がしたのですが、数えてみればそれなりの回数です。ではなぜ数が少なく感じたか、といえば「自分が司会をしていない、通常のミーティング」の数が少ないからでしょう。

8回のうち5回はホームグループのミーティングで、そしてなぜか毎回司会進行役を務めています。司会役は負担の重い役割ではありませんが、それなりの責任はあります。遅刻してはいけないとか、ミーティングが「それなりの雰囲気」になるように気を遣ったりとか・・・。

このグループを始める前2年ほど、ソーバーの年数がある人たちのグループでお客さんみたいな立場で楽をさせてもらいました。それで僕はすっかり怠け者になってしまったようです。ああ楽がしたい。

元々僕はAAがおっくうなたちで、「ああAAに行くのが面倒くせぇ〜なぁ」と感じているのが通常です。ただ、自分の内側に関心が向きすぎる僕にとって、ミーティングは外側に関心を向け直す良い機会であるのは確かです。なにごともバランスなのでしょう。

AAが夢みたいにすばらしくて、毎回いい気分になれるんだったら、そりゃ覚醒剤みたいで怖いよ。退屈で面倒なぐらいがちょうどいいんでしょう、たぶん。

某ブログより。

> 広汎性発達障害系の人でこじれつつ時間が経つと、幻覚妄想が出てくることがある。

なるほどそういうことか。


2009年08月05日(水) 最後の一杯が

54.0Kg, 8.7%
晴れのち雨

The farther you're away from your last drink,
最後の一杯が過去に遠ざかるほど、

the closer you are to your next.
次の一杯が近づいてくる。

そんなもんでしょう。

2007年問題、というのはこの年から団塊の世代が定年退職を迎え、様々な社会問題が起きてくることを指したものです。アルコール依存症の場合、仕事が支えになって依存症の悪化が防がれていた人が、退職して飲み放題になり病気が表面化してくることです。

病院メッセージにまめに行っていた頃の観察では、入院患者の中に「定年アル中」の人たちが一定数の割合で見られました。定年後1年か2年ほど大酒を飲み、奥さんや子供に頼み込まれて入院してくるのがパターンでした。
現役世代の人には、「仕事のために」「家族のために」酒をやめようという意欲が見られますが、定年アル中さんたちは断酒意欲が乏しいのが特徴です。

彼らは二言目には「現役の頃は大丈夫だったのだが、定年を迎えてからダメになった」と言います。まるで定年が悪の根源のようですが、聞いてみれば現役時代もちゃんと酒を飲んでいます。

酒が悪いのではない、また仕事を(あるいは仕事に替わる何かを)すれば大丈夫だ、と彼らは自分に言い聞かせるようようです。だが、定年後の飲んだくれで病気が進行していることを見落としています。退院して再び仕事や趣味に生き甲斐を見いだし、酒のトラブルがやんだ、という話は聞いたことがありません。

科学者のように統計を取ったわけじゃないので、この先は印象です。
奥さんが生きている限り、定年アル中さんたちは飲みながらでも生き延び、時々入院してきます。奥さんが亡くなってしまうと、福利厚生に問題が生じるようで、かわりに娘さんが入院させに連れてきたりするのですが、それも長続きせず、顔を見なくなってしまいます。

飲んでいようがいまいが、奥さんに先立たれると男は長生きできないようです。


2009年08月04日(火) 人の集まり

53.8Kg, 8.9%
晴れ

断酒系の掲示板って、メンヘル(精神病)の掲示板なんですよね。
だって依存症は精神病だもの。
頭や心を病んだ人ばかりが集まる掲示板なんだから、トラブルがあって当たり前。
中傷や非難もある程度はしかたないじゃないのさ。
だって、それも病気の「症状」なんだから。
「具合の悪い人」「お加減の悪い人」がいるのは仕方ないこと。
酒さえ飲んでなければマトモってわけじゃなくて、シラフでも変なのがアル中さん達ですから。それに巻き込まれて自分まで具合が悪くなっちゃたまらんです。
テキトーに受け流していきましょう。

リアルの断酒グループでも同じことです。
「お加減の悪い人」を何とか良くしてやろうと、自分まで巻き込まれてはグループの意味がありません。
Live and Let Live
というスローガンがAAにあるでしょ。
「人は人、我は我なり」
ですよ。人の問題に首を突っ込んでなくて、自分の問題に集中しましょう。
それが一番嫌なのは分かりますけど。

かといって「具合の悪い人」をグループの中でほっておいて良いわけでもなくて、スポンサーになった人に面倒をまかせるわけです。だから、きちんとデタッチできないうちにスポンサーをやると、スポンシーの問題に巻き込まれて大変です。

それでも、誰かからうるさいことを言って貰えるうちが華(はな)です。いくら言っても聞く耳を持たない、と思われたら誰も何も言ってくれなくなるからね。ひらたく言うと見放されたと言うこと。そういう状態で何年も過ごしている人がAAには一杯いるんだよね。事情を知らない新しい連中が次から次に来て巻き込まれるので、ご本人は意識してないんだろうけど。

うるさく言われなくなったから良くなった、なんて思うのは大勘違い。皆が関わり合いを避けてるだけだってば。お互い気をつけようね。


2009年08月03日(月) 禁煙について

体重は計測なし。
晴れ。

僕の禁煙については「家路」本体にも書いてあるので、興味のある人だけそちらを読んでもらうとして、今回は禁煙補助薬のことを。

僕がやめた当時、医者が使えた補助薬はニコチンパッチのみでした。当時は禁煙に健康保険適用がなかったので全額自己負担で、一週間分が約1万円でした。これが約4週間分。後半はパッチのサイズが小さくなる分だけ多少安くなり、診察料ともあわせて総額4万円ほどでした。

その後しばらくして、ニコチンガムが使えるようになり、禁煙治療にも健康保険が使えるようになりました。

最近登場した「チャンピックス」という服用薬は、なかなか良い薬のようで、禁煙成功の話もたくさん聞きます。このチャンピックスとはどんな薬なのか、ちょっと調べてみました。

依存症の治療に使う薬は、アゴニスト(作動薬)かアンタゴニスト(拮抗薬)のどちらかです。

人の脳には、依存物質ごとにそれを受け止める受容体があります。この受容体が(例えばアルコールで)刺激されれば、渇望感が消える仕組みです。そこで受容体を別の薬(アゴニスト)で刺激してやれば、渇望が消えて楽にやめられる、という理屈です。

アゴニスト(作動薬)としては、オピオイド(ヘロインやモルヒネ)の依存症に使うメサドンが有名です。オピオイド受容体を別の薬(メサドン)で刺激してやれば、楽にヘロインがやめられるわけです。これをメサドン置換療法といい、ヘロイン依存をメサドン依存にしているだけなのですが、ヘロインよりメサドンのほうが害が少ないわけです。このメサドンがやめにくい薬なのだそうですが、それは別の話。

「依存」と「寛解」という言葉を知っている人は、「アゴニストによる治療中」という分類もあることを知っているでしょう。アゴニスト投与が終わってからが寛解時期のカウント開始です。

アンタゴニスト(拮抗薬)については詳しく書く必要はないでしょう。アルコールで言えば抗酒剤のことです。受容体を邪魔して気持ちよくさせない(気持ち悪くさせる)ことで、依存対象を忌避させようというアイデアです。

前述のチャンピックスは、ニコチンパッチやガムのようにニコチンを含んだ薬ではなく、アゴニスト&アンタゴニストの薬だそうです。まずアゴニストとしての機能があってタバコへの渇望感を減らしてくれます。同時にアンタゴニストとしての機能もあり、タバコを吸ってしまったときの満足感を減らす効果もあります。

チャンピックスは依存性の少ない薬のようで、「タバコはやめられたが、今度はチャンピックスがやめられなくなった」という話はないようです。再発率も高いようですが、これは依存症全般に言えることで、仕方のないことなのでしょう。

チャンピックスの3ヶ月分で、自己負担が2万円弱だそうです。いまは良い薬があってうらやましい。ああそうだ、副作用にうつ症状が出る場合があり、うつ病持ちの人は要注意(禁忌なのかどうか)だそうです。


もくじ過去へ未来へ

by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


My追加