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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2007年05月12日(土) 隅々まで管理希望 一時期、コンピューターゲームがつまらなくなった原因に、攻略本の存在が挙げられていました。ゲームの難しいところは、攻略本を読んでクリアしていけば、行き詰まりのストレスなくゲームを楽しめるというわけです。
攻略本のなかった時代、ゲームを作る上で「もっとも難しい作業」と言われたのは、ゲームの難易度を決める作業でした。簡単すぎれば買ってきて三日でクリアできてしまい、難しすぎれば人は途中で飽きてしまいます。どちらに偏っても「買って損した」と言われてしまいます。プレイヤーの技量にもばらつきがありますから、ゲームバランスを取るのは難しい作業です。
攻略本の登場によって、ゲームは難しすぎても良くなりました。困ったら本を見ればいいのですから。これで作り手もプレーヤーも楽になったものの、最後までたどり着けることを保証されたゲームからは緊張感が消えました。リスクを楽しむことがゲームの本質だと思うのですが、その余裕が人々から失われたのか、人々がゲームにまで保証を求めるようになったのか・・・。
まあ、いまでもおもしろいゲームはバランスが良いのは変わりありません。
ジェットコースターの事故で、人が亡くなったり怪我をしたりしました。そういう人は可哀想だし、運営会社の責任は厳しく問われなければならないと思います。
でも、ジェットコースターって、死ぬかも知れないから楽しいんじゃないんですか? どんな安全点検をしたって、機械は壊れるときは壊れます。機械を作るのも、操作するの人間で、時に人間は機械より信頼性が低いのです。コンピューターだって信用できないのは Windows を使っている人には身に染みているでしょう。
万全を期しても事故が起こるからスリリングであり、それもジェットコースターの楽しみの大切な要素だと思ってるんですが、ヒステリックな論調の報道を見ていると、リスクをリスクなく楽しみたい人が増えているのかな、と考えたりしました。
隅々まで配慮と管理が行き届いたスリルを、人々が求めているとしたら、レジャー施設もおいおいつまらなくなるだろうと思います。
2007年05月11日(金) パソコンネタ 突然 Internet Explorer が起動しなくなりました。
アイコンをクリックすると、ウィンドウは開くのですが、すぐにそれが閉じてしまい「セキュリティの警告」ウィンドウがでて、navcancl というファイルをダウンロードするかどうか尋ねてきます。
ウィルスやスパイウェアの検索をしてみたのですが、異常はありません。
原因不明は気持ち悪いのですが、ともかく動かないと困るので、「システムの復元」をしたら、IEが動くようになりました。
しばらく考えて、やっと原因が思いつきました。
昨日は第二水曜日。マイクロソフトから月例の Windows 修正プログラムが配布される日です。知らない間に Windows Update が動く日です。
念のため、手動で Windows Update をしてみたら、ちゃんと症状がぶり返しました。
中身を見てみると、IEの修正プログラム(KB931768)が含まれています。
KB931768 で検索すると、Temporary Internet Files を本来の場所から別の場所に移動しているとトラブルが発生するとあります。場所を元に戻して、無事問題解決。でも、二日間、暇な時間はそれにかかりっきりでした。
おかげで雑記に書くことが、そんなネタしかなくなってしまった次第です。
明日は田植え。
2007年05月08日(火) じじぃ的苦言 正常に酒を飲める方法があるとしたら、何を犠牲にしてでもその飲み方を手に入れたい、と思っていませんか? ただ、そんな方法はないと理性でわかっているので、怖くて手を出せないでいるだけなのでは? 酒をやめられて良かったと口では言いながら、本当は断酒が楽しくもなんともないのでは?
たしかに飲みたい衝動は遠ざかったかもしれません。でも、心の奥底には強烈な飲酒欲求がマグマのように溜まっているんじゃないですか? 「飲酒欲求はない」と自分に言い聞かせて、もう大丈夫だと自分を安心させたいだけじゃないですか?
アルコールはずる賢いのです。あなたの理性が弱まった瞬間を突いてきます。酒のことを忘れてガードが下がった頃に攻めてきます。欲求に理性に対抗していくなら、あなたはこの勝負を一生続けなければなりません。きっと気が緩んだところをやられちゃいますよ。そんなやり方じゃ勝ち目はありません。
依存症の人が酒を飲むのは「病気の症状」だとよく言います。逆に言えば、酒を飲まないのは対症療法でしかないんです。病気の根っこ(心の奥のマグマ)をほっといたらいけません。きちんとそれをケアしないとね。医者や自助グループはそのための存在ですから。
何も無理に医者や自助グループへ行けと言ってるんじゃありません。ただ、飲酒欲求がなくなったと自分を騙すのはやめましょう。正直になること、それが肝要です。
誰もあなたに無理矢理酒を飲ませてきた人はいません。柱に縛り付けて酒を流し込んだわけじゃありません。みんなあなたが自分の手で口へ運んで飲んできたのです。そしてその病気は治っちゃいないんです。問題から目を背けたって、問題は消えてなくなりはしません。
正常に飲めるのなら酒を飲みたいと思ってるなら、それは立派な飲酒欲求じゃないですか。
2007年05月07日(月) エッセンシャルオイル 以前、お香を焚いて「線香くさくていけねー」と嘆いていたら、エッセンシャル・オイルを使うと良いと教えて頂きました。さっそく近くのアパートへ行って、オイルと、白熱球を使ってオイルを蒸発させる道具を買ってきました。
ろうそくの熱で蒸発させる器具のほうが、風情があって良さそうですが、メンテナンスの手間や火事の危険を考慮した結果です。何せ我が家は散らかっているのですから。器具の上の凹んでいるところに、スプーン一杯の水を垂らし、オイルを2〜3滴加えて、あとは壁のコンセントに差し込むだけです。オイルは、ラベンダーベースのを選びました。
買ってきた晩に早速使ってみたんですが、娘たちが「ぎょえー臭い」と騒いだので、それっきりお蔵入りになっていました。
昨年睡眠薬の切り替えがあって、寝付きが悪く、眠りが浅く、早く目が覚めてしまうようになりました。ラベンダーの匂いには眠りの質を良くする効果があると聞いたので、再び試してみたところ、今度は娘たちも臭いとは言いませんでした(なぜだ)。
一度よく眠れるようになると、質の良い睡眠が続けて取れるのですが、精神的疲れが溜まってくると睡眠の質が悪くなって、体も心も疲れが溜まるようです。それから「疲れが溜まった」と感じた晩には、ラベンダーを焚く(?)習慣になりました。気温が高くなって蒸発量が多くなり、2〜3時間ぐらいで全蒸発してしまうようになっちゃいましたけど、ともかくぐっすり眠れています。
三月後半から心身共に下り坂で、連休明けでもあって今日はしんどい一日でした。調子の悪いときに限ってバースディMの司会を頼まれて、もごもご話をしました。好不調の波が小さくなっても、辛いときの「辛さ」は減った感じがしないものです。
またオイルを使うべき晩が来たようです。
プレゼント用にオイルとランプのセットを買ったのですが、渡す機会がなくて車の荷室に積みっぱなしです。これから夏場は高温になり、ひょっとすると高熱はオイルに良くないのかも。寝苦しい夏が来る前にと思っているんですが。
2007年05月06日(日) ググってみる。 人間のアルコール依存症は遺伝子と深く関係していることが知られています。俺はクソ親父みてーにゃ絶対ならねーと言いながら、気がつくと自分もクソ親父と同じことをしている・・・よく聞く話です。自分は酒をやめられたとしても、子供がいたり、これから作んなくちゃいけなかったりしますから、心配はやみません。
「予防は簡単です。飲まなきゃいいだけなんです」
とは有名な援助者の言葉です。
アルコール以外の依存症はどうでしょうか。朝日に覚醒剤とマウスを使った実験のことが載っていました。
覚せい剤依存に遺伝子 名城大など発見
話は変わって、「アルコール依存症」で Google 検索してみました。
先頭は Wikipedia 日本語版。この単語ではずいぶん長い間下位に低迷(?)していたウィキペディアでしたが、ついにトップに立ちました(^o^)。
2番目は二郎さんの「アルコール依存症からの回復のために」。
3番目は二年前に更新が止まったにもかかわらず上位を維持する「Good-byeアルコール依存症」。
4番目は「アルコール依存症と治療について」。これは下北沢のクリニックの先生でしょうか。
5番目がアスク(ASK)。
6番目が赤城高原ホスピタル。
7番目に「心の家路」がきています。おお! ただしホームページではなく、依存症のことをビッグ・ブックからの引用を交えて説明したコーナーですけどね。
8番目はDr林の「こころと脳の相談室」。
9番目は「Sober World」。
10番目は日経BPの「Dr.鷲崎の健康エビデンス」〜増え続けるアルコール依存症。
もちろん検索エンジンでの順位は、激しく入れ替わります。
2007年05月05日(土) 鏡の裏と表 心の家路や雑記のことを、家族は誰も知りません。
内緒にしているのは、内容の問題ではなく、「そんなもん書いているヒマがあったら、ほかのことをしろ」という叱咤が飛んでくるのが嫌だからです。
AAの仲間に雑記の存在をあまり知られていなかった頃は、「ひいらぎさん、日記読んでます」と言われたら、「あー、あれは同名の別の人が書いてるんですよ」とごまかしていたのですが、なかには「へー、長野にはひいらぎさんが二人いるんだ」と真に受ける人もいたので、今ではAA用の名刺の裏にURLを刷っています。
寺島令子というマンガ家の連載に『日常の量り売り』という題名のがありました。
さて、3週間近くオロナインを塗っても治らなかった右手甲の皮膚炎ですが、医者が出してくれたステロイド剤を塗っていたら数日でほぼ良くなりました。
話はさらに変わって、一冊本を読んだら、10回はそれをネタに雑記を書くのでありますが、今年読んだ広中直行という人の本にステロイド剤乱用の話が書いてありました。アナボリック(たんぱく同化)ステロイドは、スポーツ選手が筋力アップに使う薬で、もちろんドーピング検査対象薬です。
この薬は、もともとはエイズなどで体力が弱った人のための医薬品であったものが、乱用されているわけです。現在アメリカでは、このステロイド剤を使って「たくましい体」を手に入れようとする男性が増えているといいます。この薬は、アルコールや麻薬やカフェインのような依存を起こす薬じゃありません。ステロイド乱用は、薬物依存ではなくプロセス依存だと言えます。
薬は使わなくても、過剰なトレーニングを休めない、やめられない人も増えているといいます。
女性が「やせた体」を手に入れようとして摂食障害に至るのと、男性が「たくましい体」を手に入れようとステロイド乱用・トレーニング過剰に至るのは、鏡の裏と表の関係なんでしょう。
2007年05月04日(金) 短め テレビをつけたら、カナダの小学校のスクール・カウンセラーがしゃべっていました。
「彼らの心の傷に気づいてあげられなければ、助けになることは出来ません。そして一番大切なことは、彼らに自分を好きになってもらうことです。これは難しいことですが」
自分が嫌いな人、自分の人生が嫌いな人ばかりの集まりであるAAにいると、自分が嫌いなのがアタリマエに感じられてしまいます。自分の人生が好きならば、尊大に自慢してみる必要もないし、卑下して嘆いてみる必要もないわけです。霊的な目覚めとは、自分自身を、自分の人生を好きになることではないかと。
どうやったら好きになれるのか? 自力でやるのは難しいと思います。それが出来ているならAAにやってくることもなかったはずです。「いかなる人間的力も解決できない問題」というやつですな。
いつも長いので、今日はこのへんで。
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