心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2004年05月08日(土) 変化

ホームグループのミーティングをやっているのは村の公民館であります。
昨年は利用料の減免申請というのが認められ、会場費を払わなくて済んでいました。また1年間を経過したということで、毎回予約をしなくても会場を使わせてもらえるようになっていました。けれど、今年から減免団体の規則が変わったようで、村民が5名以上参加していることとか、各種会計書類の提出とか面倒なことが増えてしまいました。
昨日届いた封書には、減免は却下と書かれていました。会場費を払うのは仕方ないけど、毎回予約しなくちゃいけないのは面倒です。ま、いたしかたありません。使わせてもらえるだけ良しとしましょう。

ここのところ二日ばかり、夕方西の空を眺めているのですが、天気は下り坂らしく、雲に覆われて彗星の姿は見えません。

子供の学校の先生が、4月で変わったのですが、この先生が「1ヶ月の休養が必要」ということで休んでしまいました。もともと養護学校畑の長い先生で、「元気が一番」という教育方針だったそうなのですが、やっぱり一般学級のお母さんたちの要求は違うようで、「騒いでいる男の子を静かにさせないと勉強に集中できない」とか「毎日宿題を出してもらわないと困る」とかいろいろクレームがでてしまったようです。
新しい環境に慣れずに、精神的に参ってしまったのでしょうか。学校側は病気については何もいいませんが、うつ状態だったら、まず何よりゆっくり休んで欲しいものです。


2004年05月07日(金) さっさーと駆除しませう

またウォーム型のウィルスが蔓延しているようで、僕のメールボックスにも毎日数通ずつやってきます。ノートン博士が削除してくれています。
このウォームは差出人を詐称するようで、例によって送った覚えのないメールが「あて先不明」で送り返されてきたり、「あなたのパソコンは感染している」という身に覚えのない警告を受け取ったりしています。
このウォームは、Internet Explorerのキャッシュも漁るようですので、「心の家路」を見てくださっている方が感染した場合には、そのページの下部にある僕のアドレスも収集・利用されてしまうわけです。
感染しているかどうかは、こちら のページの最下段「検索画面を表示する」を使ってみてください。もし感染していた場合は、駆除ソフトは こちら で配布されています。

郵便貯金の暗証番号を忘れてしまった(間違えて覚えていた)ので、番号紹介を出しました。一週間から10日後くらいに書留で教えてくれるそうです(金は取られませんでした)。
バースディケーキを注文しました。

あさっては田植えの日ですから、朝寝できるのは明日だけ・・・と思っていたら、連休の関係か、なぜか土曜日が破砕ごみ収集の日なのでした。ぶう。


2004年05月06日(木) 小便臭い

先日一日一家で出かけて帰ってきたら、我が家としているアパートの一室がすごく匂いました。「動物臭かった」ので、たぶん原因は飼っているモルモットでしょう。
モルモットは一日に200mlのウォーターボトルを飲み干すぐらいの水分を摂ります。そして、同じだけの量のおしっこをするわけです。最初は何の音かと驚いたぐらい、強い勢いで「ジョー」とやらかします。ケージの一番下に敷いた新聞紙は毎日取り替えているのですが、その上のスノコはそう頻繁には取り替えられません。
それから、運動させるために一日1〜2回、キッチンに放して散歩させているのですが、どこか隅っこに入り込んで、そこで「ジョー」とやらかしてます。気がついたときはトイレットペーパーで拭くんですが、気がつかないまま乾いたのもたくさんあるんでしょう。

普段自分たちが、このにおいの中で暮らしているのに気がつかないとは・・・。思わずファブリーズを買ってきたくなるような強さです。一日閉め切っていたのでなおさらでしょう。でも、もっとも30分もしないうちに気にならなくなってしまいました。嗅覚は同じ刺激にはすぐに鈍磨してしまいます。他人の家の生活臭が気になるのは、誰しも同じでしょう。逆に自宅のにおいは、気がつかなくても意識下に働きかけて「我が家の安心感」(とか不安感とか)を作り出しているのかもしれません。

独身時代タバコを吸っていたとき、銭湯から帰ると自分のアパートが強烈にタバコ臭かったのを覚えています。後半はたぶん、たまらなく酒臭かったのでしょう(その他の異臭もたくさんしたでしょうが)。
ヘビースモーカーが近寄ると、タバコの臭いがします。飲んでいるアル中は、もちろん酒臭いです。肝臓や腎臓が悪いと独特の匂いもします(甘臭いような)。
もしかすると、モルモットのにおいは洗濯物にも染み込んで、今の僕は「モルモットの小便臭い」のかもしれません。まあ、酒臭くないってことで勘弁していただきたいです。


2004年05月05日(水) 黄金週間の終わり

ゴールデンウィーク中は、とりあえずやりたいことはかなりできました。

実は前半は、「あれもやらなくちゃ、これもやらなくちゃ」と結構パニックになっていて、「やらなきゃならないこと」をリストに書き出そうかと思ったぐらいです。そうして、リストに優先順位をつけ、その先頭から順番にこなしていこうと真剣に思ったものです。
ああ、なんて有意義な休暇の過ごし方なのでしょう。

「そうやってリストを作ったら、そこから3分の2を削る」

というのが、たしか『どうやって飲まないでいるか』にあったような気がします。たとえばAAのある分野について、連休前は「4つのことを片付けたいし、片付けるべきだ」と考えていたのですが、実際に手を着けたのは二つだけです。あとの一つは、8月までに片付ければいいことだと判りました。そして、残りの一つは、もはやそれが何だったのかも思い出せません。

他のことも同じようなもので、何がやりたかったかも忘れているのが大半です。

今日は、このサイトのリニューアルの準備をしていました。アルコール依存症について、ビッグ・ブックからいくつかの引用をしながら、説明をしてみようという試みです。引用については、JSOに連絡して許可を貰わないといけませんが、おそらく許可はもらえるのではないかと信じています。
依存症の説明の文章を書くのが目的なのですが、ビッグブックの一部を紹介することで、その本を読んでみようという人が増えてくれるという副次効果も期待しています。

連休前までは実際に使っていた石油ファンヒーターを片付け、扇風機を出しました。別に扇風機は出す必要は無いのですが、扇風機とファンヒーターは押入れの中で同じ空間を共有できないので、仕方がありません。

先月から騒いでいた『星の瞳のシルエット』ですが、オークションで無事落札しました。
明日は、春のラウンドアップの料金の振込みをします。でも、今月給料が出なかったら行きません。
自分のバースディ・ミーティングの、ケーキを予約しないといけません。あ、メダルも注文しとかないと。


2004年05月04日(火) オフコース・AA・イズ・カルト

ふと考えたのですが、人を「無条件降伏」にまで追い込んでおいて、その精神状態に対して「ほらこの手段なら助かりますよ」とやる点では、AAもカルト宗教も変わらないのじゃないかと思います。

もちろん、人を追い込むのは「酒」であって、自助グループでもなければ、医者でも家族でもありません。でも、「もう一度彼が酒に打ちのめされるまで、自由にやらせてみようじゃないか」とか言って、ほったらかしておくのがAAのやり口です。
そして、「もうえり好みができないことは分かりました。煮るなり焼くなり好きにしてください。助かるんなら何でもします」(ここまで塩らしいせりふを言いながらAAに来る人はいませんが)という状態になってから、ゆっくりと「ステップ」でもって調理するわけです。

これで、AAという団体が「不浄の財産を喜捨して出家しなさい」とでも言えば、完全なカルトであります。でも、AAメンバーはAAになかなか金を出しません。

しかし、「出家信徒みたいな連中が偉そうにあがめられている」と言われると、一概には否定できない面もあります。ホーリーネームみたいな変な名前を使ってるし。「12のステップは社会復帰のステップだ」とか言いながら、社会復帰どころか人生がAAになっている連中ばっかり目に付かないか? と問われれば、そういう面もあります。

あえて反論させてもらうなら、そうした「出家信徒的メンバー」は、老若関係なく何らかの理由で、社会通念的な欲を捨てざるを得なかった人々なのです。社会の中で一定の地位を占めるとか、財産を築くとか、まばゆい家庭を持つとか、そうした価値観での幸福の追求を、もはや望まない(望めない)人たちが多いのです。

また、AAというのは入るのも出るのも自由なのです。そして、飲まない生活を成し遂げた人のかなりの部分が、数年のうちにAAから出て行ってしまうのは事実です。歴史の長いアメリカのAAでは、彼らもいつかは戻ってくることが経験として知られていますが、日本のAAはまだそこまで歴史の積み上げがありません。

出て行くならご自由にどうぞ、というのですから非カルトであります。でも残った人間がカルトっぽさを出しているのかもしれません。するってーと僕は在家信徒かな。でも、AAの人間てのは俗っぽくてバタくさくて宗教的でないし、組織だって行動するのが苦手でカルト的なこともまるで出来そうにありません。

AAをカルトだという人間は、実際にAAを見たことがないのでしょうね。


2004年05月03日(月) Raison

水族館の疲れが残る中、それでも峠を越えてミーティングに行ってきました。
そうやって自分のではないミーティング会場に通う理由は、単に「飲まないで生きる」だけという以上に、いろいろな理由が増えてきています。例えばAAの中においても、人間関係は「ギブ・アンド・テイク」であることを理解したのも理由です。
「与えられるよりは、与えることを」というほど純粋な理由で行動できればいいのでしょうが、残念なことに(?)僕は聖人ではありません。自分のグループのミーティングに来てもらえば、やっぱりその人のグループを訪れておきたくなるものです。「貰いっぱなし」というのは、なんとなく居心地が悪いし、怠慢を理由に人間関係が切れてしまって後悔する自分も嫌だからです。
それは悪く言えば「浮世のしがらみ」なのかもしれませんが、AAは別に俗世を離れて存在してる信仰の塔ではありません。まさに俗っぽいところです。
思えば、飲んでいた僕は「与えられること」ばかりを望んでいたし、「与えること」をしていたとしても、その裏にはそれ以上の見返りがあることを期待していました。超俗的な世界に自分が属することを望んでいながら、それ以前に俗世という地面に足を着けて立つことすらままなりませんでした。

疲れた身体を引きずってミーティングに通うと、一年目のころを思い出します。肝臓が悪かったせいか、いつでも身体が疲れてだるく、睡眠が安定しないせいで眠く、たいした仕事をしていないのに夕方には疲れ果てていました。
ミーティングの帰り道は、まぶたが閉じそうになるのをこらえて車を運転していました。そうまでしてミーティングに行く理由は、「薬を飲む」理由とよく似ていました。

今僕はSSRIという薬を飲んでいます。薬が効く理由は、それが脳内でセロトニンの再吸収が阻害する作用をするからです。でも、なぜセロトニンの再吸収を阻害すると、うつに効き目があるのかというのは、誰にも答えられない疑問であります。根源的な疑問は解決されないけれど、それでも僕はSSRIを飲んでいます。

ミーティングに通うと、なぜ飲まないで生きていけるのか、その理由を明確に説明してくれる人はいません。それでも僕はミーティングに行っています。

ミーティングに行く回数は以前より減りましたが、行く理由は以前より次第に増えています。


2004年05月02日(日) 子供は天ムスのファンになりました

車のCMではないけれど「モノより思い出」というわけで、家族で水族館に行ってきました。
京浜方面ではなく名古屋を選んだのは、道路がすいているからという単純な理由です。下の子は水族館の隣の遊園地の観覧車を見ただけで喜んでくれたので、4時間のドライブをしたかいがあったというものです。

水族館は入るとすぐ巨大なシャチが出迎えてくれるという演出に富んだものでした。イルカのショーも楽しかったのですが、ついついイルカそのものではなく、正面に投影されたスクリーンに目が行ってしまうのが悲しいところ。これじゃテレビで見てるのと変わりません。(そういえば東京ドームの喫煙室でモニターを眺めながら観戦している人々は、家でテレビを見ているのと感動の種類が違うのか疑問に思ったことがありました)。
暗闇の中を泳ぐベールガの一匹は妊娠しているという話でしたが、やっぱり哺乳類だからおなかがでているのがそうなのかな。
楽しかったけれど、人が多すぎて疲れてしまい、全部は回れませんでした。

本当は遊覧船に乗る予定だったのですが、大観覧車の迫力に負けて遊園地で時間を使うことになりました。観覧車の中で立ったり座ったりすると観覧車が揺れるので禁止としました。それから下のほうを回っているときより、上のほうを回っているときのほうが、時間がゆっくり流れている気がするのですが、特殊相対性理論と関係があるのでしょうか? 生まれてはじめての観覧車でしたが、二度と乗るのはごめんです。

行くときは名古屋高速3号大高線から名四国道で、帰りはその逆行の予定だったのですが、気がつくと夕暮れの中、なんだか見慣れぬ風景を走っていました。
「パパ、椰子の木が生えてるよ」
「ああ、あれはね、ソテツといって椰子とはちがうんだよ」
おかげで知多半島の先端まで行かずにすみました。

これで、「AAだから」という理由で留守にしても、しばらくは不満が出ずにすむでしょう。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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