心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2003年12月26日(金) 大掃除

朝から会社の大掃除。窓拭きおよび床掃除。
リストラなどで人数が半分近くに減ってしまい、しかも今日も実務で社外に出ている人間がいるという状態で、完全に手不足なので、完全に手抜きな掃除でありました。
かかってくる電話の数だけはいつもと変わりありません。年末が押し迫っても営業という職業の人たちは、日々と変わりないようです。製造業の人たちは、今週は祝日があったこともあって、明日土曜までの営業のところが多いようです。サービス業の方たちは年末年始も関係ないといったところでしょうか。
欧米の会社のサポートサービスからは、もう一週間も前に「クリスマス休暇に入ります」というメールが届いています。旧正月の中華文化圏は年末年始は関係ないはずなのですが、輸出企業は輸出先(つまり日本など)が休みになってしまえば、開店休業状態だそうです。

年末調整でいくばくかの現金を頂きました。これが僕のAA活動の原資の一部となるわけです(ほかのことにも使うけど)。ふつうのオトーサンだったら、パチンコだとか競馬だとかに使ったりするのでしょうか? 僕はパチンコはやりません。あまりにも分が悪いからです。競馬で勝つには強力なデータマイニングが必要なようです。
以前、競馬を職業としている人たちに会ったことがありますが、彼らにとって競馬はギャンブルではなく、成果を出さなければならない「仕事」でした。リスクを最小限に抑える彼らの買い方は、ギャンブルというよりビジネスなのでしょう。彼らはそれで妻子を養い、確定申告もし、健康保険税も払っているのですから。

掃除のせいで早くも筋肉痛が起こり、キーボードをたたくのがつらいです。

リンク集に、れいさんの アルコール依存症者のつぶやきを追加しました。


2003年12月25日(木) くわばらくわばら

P共和国のF大統領は、憲法を変更して3選を目指した・・・が、結局は亡命。R共和国のP大統領も、やっぱり憲法を変更して3選をめざすらしい。
権力を持つ者はその座から降りたがらないというのは、人間に共通する傾向なのでしょうか。

日本のAAにも常任理事会というものがあります。trustee(信託を受けた者)を「常任理事」などとエラそうな肩書きに変えてしまうはどうかと思いますが、それは脇に置いときましょう。任期は4年で、これはAAの様々な役割の中で最長です。そして、当然任期は一回限りってことになっています。ところがこれには裏口があったりするわけで、それはきちんとしてた規定なんで、別に不正でも何でもないのですが・・・。
任期を終えても「あともう4年理事会に参加したい」と願う心は純粋なのかもしれません。でも、ハタから見ていると日本に亡命しているF大統領の顔や、いつも強張ったP大統領の顔が思い浮かんでしまうのは僕だけでしょうか。

権力はアルコールのように人を酔わせる(ことがある)。もちろん酔っている本人は「大丈夫、問題ない」と言うでしょうし、問題があることを指摘したら憤然として否定するでしょう。まったくアルコホーリクとは厄介な生き物です。

くわばらくわばら。


2003年12月24日(水) LPプレーヤー

LPプレーヤーを買ってしまいました(まだ確定じゃないけど、たぶん買うことになるでしょう)。現行品のなかで一番安いヤツです。ま、自分へのクリスマスプレゼントということで。

心なしか、街を歩く男女が手をつないでいる率が高かったような気がします。クリスマスイブだというのに、僕の心のなんとせわしないことでしょう。仕事も明日の木曜日でおしまいです。あさっては職場の大掃除だけ。だから、年内指定の仕事は明日までに片付けないといけません。昔のコマーシャルで「休みたいのに休めない」というフレーズがありましたが、当時は「なに猛烈を気取ってやがるんだ」と思ったものです・・・が、いざ自分がその立場になると痛切につらいですな。ともかく、あと二日で休みです。
休みになったら、布団と仲良しでいよう。


2003年12月23日(火) 単なる知識

ことわざに、喉もと過ぎれば熱さ忘れると言いますけれど、酒を飲んでいたころの苦しさというものは過去のものになりつつあります。あの絶望感であるとか、孤独感であるとか、一日の長さ短さとか、肉体の苦痛の連続だとか、それはもう言語による記号でしか思い出すことができなくなっています。
「飲めば必ずトラブルになる」ということも知識としても経験としても覚えてはいるのですが、それでも「ひょっとしら今度はうまく飲めるのでは」とか「治っていても不思議でない」という完全に非科学的な考えが頭の隅っこに顔をだすことだってもちろんあります。
まるで普通の人のように生きているような気になってしまえば(つまり自分がアル中でなくて、普通の人だと思うようになれば)機会さえ訪れれば飲んでしまっても不思議ではないでしょう。でも、飲めば破滅です。

「俺はもったいないから酒を止めてるんだ」と言った仲間がいました。せっかくお酒が止められた数年間があるのだから、それを無にするのは、あまりにも「もったいない」と。

悪いことが重なって「運悪く」スリップしてしまったという話を聞きますが、まあ「後から考えれば、ほとんどのスリップには原因があったことがわかる」と書かれていますから、スリップに偶然はないのでしょう。

でも、ソブラエティが始まるのに「運良く」ということはあるのかもしれません。たまたま良い条件が重なったために、しばらく酒を止めることができたという場合です。僕の場合もそんな僥倖のソーバーだったのかもしれません。あとは、そのしらふの生活をたまたま少し大切にするができただけなのかもしれません。
ソブラエティを大切にする人もいれば、粗末にする人もいます。粗末にしていれば、運の悪さに耐え切れない。それは僕も同じ条件です。

生活環境が安定しているほど、ソーバーを粗末に扱ってもドライは続いていくものです。変化にとんだ人生を送っている人ほど、きちんとプログラムをやっているなぁ、とソブラエティ評論家みたいなことを言ってみたり。


2003年12月22日(月) クリスマス更新

新宿駅の南口の前を走っているのが国道20号線「甲州街道」です。これは長野県まで続いていて、塩尻というところで国道19号線にあたって終わっています。19号線のほうは名古屋から長野まで続いています。高速料金節約のために、ミーティングの帰りはどちらかの国道を走っていることはよくあります。

一昨年だったか、その前の年だか、19号線で光ファイバー埋設工事を延々とやっていて、いらいらしながらそれを待っていた記憶があります。FTTHなんて何年先になったら実現するんだろうと思っていたら、今年は我が家に光ファイバーがやってきてしまいました。ヲタクとしての見栄+料金が安くなったというのが理由ですが、この料金は不正競争だという理由で是正勧告がでているという話です。もともと月一万円でも赤字だ!とNTTの誰かさんも言っていたっけ。でも、「これからは公正な競争のために、月額1万2千8百円いただきます」なんて急に言われたらどうしよう。

僕が生まれ育ったうちは、明治の廃仏毀釈で菩提寺がなくなってしまったため、神道をおがんでおりました。婚家は浄土真宗のおうちだったので、いちおう現在僕は仏教徒ということになっておりまして、法事のときなどは坊様のありがたい説法を聞いたりしております。
ではあるものの、平均的な日本人としてクリスマス・イブはローストなんとかとケーキを食べる習慣になっております。また平均的なAAメンバーとして、公民館に出入りするのと同じぐらいの気楽さでキリスト教会にも出入りしているわけです。
そんでもって、「クリスマスの夜ぐらい家族と過ごしなさい」とAAメンバーから説教をくらったり(提案とも言うけど)しているわけです。むぅ。

掲示板に「ゆり」さんの祈りの投稿があったのをきっかけに、求めと応えを追加しました。ありがとうございます。


2003年12月21日(日) いろいろなことが「今年最後になっていく一週間」

白い部屋の高い天窓は、冬の南関東の青く青く澄んだ空を切り取って見せてくれていました。僕が酔っ払っていたころ、東京の空はこんなにきれいだったのでしょうか? いや、年末年始だけ、空は本当の青さを取り戻し、がらんとした都市を見下ろしていたはずです。

ともかく東京行きはこれで「今年はおしまい」の予定です。
行きと帰りのバスの中ではゆっくり眠らせていただきました。

帰ると夜8時。
飲んでいたころに買って、今でも使っているラジカセを、パソコンについないでみました。実はLPレコードしか持っていない(というかCDで再発売されなかった)アルバムがありまして、そいつを何とかカーオーディオで聞きたいな、という希望を持っていたのです。昨今レコードプレーヤーが復権したとは言え、オーディオマニアでない身としては、たかだか数枚のLPのために高いプレーヤーを買おうって気にはなれません。
でもテープに録音しておいたヤツがあったはずなので、それをパソコンに取り込んでCDに・・・と考えたのですが、手元に残っていた十数本のテープの中にはありませんでした。以前、捨てちゃったのね。
(現在、中島みゆきのラジオ番組を録音しておいたのをWAV化しています)
久しぶりに趣味で遊んで楽しかった。


2003年12月20日(土) 冬の準備

自分のサイトがどんなキーワードで検索されてきているか、ということはサイト維持者にとって大きな関心事です。日記のシステムが新しくなって、どんなキーワードでヒットしたかわかるようになりました。笑ってしまったのが「大掃除+やり方」。年末らしいキーワードですが、残念ながらこの日記に書いてあったのは「生き方の大掃除」という言葉でした。

はてさて、午前中は5センチぐらい雪が積もったのですが、僕が寝ているうちに義父母が雪かきをすませてくれていました。ごめんなさい、いつも。
ちょうど良い時期だから、という理由でスタッドレスタイヤに交換しました。2台の車のタイヤ交換に1時間以上かかってしまいました。せっかくタイヤ交換したんだからという理由で、郵便局まで行きました。AAメンバー向けの年賀状の差し出し、それにセントラルオフィスとJSOに書籍の支払いです。帰りは圧雪や凍結面の上でわざとブレーキを踏んで車の挙動を思い出しました。

冬はあまり好きではありません。道路事情が悪くなるせいか、ミーティングに出席するメンバーの数が減ります。そして春になっても戻ってこずに、別の場所(病院とか)から現れる人もいます。年末年始は公共施設が休みになるせいで、ミーティングがお休みになる場合も多いし、いつもとは違う生活リズムになる関係もあるのでしょうか、お正月あけそうそうに「ありりりぃ」という話を聞く話も珍しくはありません。

仲間が減るということは、すなわち自分自身の危険が増すということでもあります。だからあまり冬は好きになれないのです。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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