無責任賛歌
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| 2003年02月24日(月) |
オタクアミーゴス in 九州 V(ファイブ)�◆拭慷咾里Δ拭截郡�(完結/冬目景)ほか |
23日の日記の続き。
打ち上げまで、1時間ほど時間が空いたので、エロさん、アンジェさん、愛普羅さん、よしひと嬢、下村嬢と、近所の喫茶店でコーヒーを飲む。 次回以降のオタアミについて、エロさんにいろいろ持ちかけるが、こちらもあまり具体的なところまでは考えていないので、エロさんも曖昧なご返事。というか、もう何度も公演を続けてきて、相当疲れてもいるのであろう。 エロさんがいなければ、オタアミ自体、開けるものではない。それに、始まったものもいつかは終わる。しかし、今日の公演の大拍手を見ていると、さて、オタアミ公演は、そも、誰のためにあるものか、ということも考えざるを得ない。終わる時期をいつに定めるか、ということも含めて、「今後」を考えていかねばならないことも、また事実であるのだ。 自分の生活の明日もわからぬ人間がこんなことを考えるのはおこがましくはあるのだが。
下村嬢、うずめ劇場の公演がもう来週に迫っている、ということで、「チケット買ってください」と売りつけてくる。 「昼の部と夜の部と、どっちがいいですか?」と聞くので、「どっちでも」と答えたら、「夜はオッパイが出ますよ」と言う。 「下村さん、脱ぐの?」と聞いたら、「私じゃないけど、ほかの人が脱ぎます。昼は子供連れも来るんで脱がないんですけど」とのこと。 「まあ、あるもの見ないのも損だし、夜の部にしようか」と言ったら、途端にしげの機嫌が悪くなる。 「あっそ。オレは昼の部に行くから」 「なんで? オレと一緒の行動はイヤかい」 「そうじゃなくて土曜日やろ? もしもエロさんとこで上映会があったら、それに間に合うように帰ってこんといかんやん」 「じゃあ、オレも昼の部に行くよ」 「なんで? オッパイ見れんよ?」 「別にオッパイ見たくて行くわけじゃねえ!」 しげとのヤリトリを見ていた下村嬢、ケラケラ笑って「これが見たかった。福岡まで来た甲斐があった」と喜んでいる。 全く、夫婦のプライバシーを垣間見て、それを笑いものにするとは、なんと不謹慎なことだろう。こういうモラルに反することは、人としてやっちゃいけないのである。
そろそろ時間になったので、打ち上げの居酒屋に移動。 奥の座敷に案内されたが、足元が掘になっているところと、畳のままのところに分かれている。いつもならば、掘はほかの人に譲るのだが、今日は足がもう限界に近づいてきてきているので、掘の方にサッサと座る。 アンジェさん、「絶対に医者に行った方がいいですよ」と私の足を気遣ってくれるが、行って治るってものでもないことは自分でもわかっているのである。できることなんて、せいぜい、足を暖めることくらいのものであろう。 ほどなく、アミーゴスのお三方や、残りのスタッフも到着。 岡田斗司夫さんは、打ち上げまでの間、「ホテルのプールで泳いでくる」と仰っていたのだが、ホントに泳いできたらしい。ダイエットに本気で取り組んでおられるのだなあ。体調が悪くなるたびに入退院を繰り返して体重を落とし、なんとかゴマ化してる私なんぞとは意志の力が違うのである。なんだか表情まで柔和になられたようだ。
メインはアラ鍋。『美味しんぼ』で「博多の人間はアラ鍋を何にもまして珍重する」と書かれたおかげで有名になっちまったアレである。もちろんそんなのは雁屋哲のウソなんで信用しないように。美味しがって食わないとまでは言わないが、基本的に博多は魚がなんでも美味いので、これが特に極上、というほどのものはないのだ。第一、ここは天神で、博多じゃないしなあ。 けれど、山ん中のホテルに泊まったときなんかに、しおれたシャケとかが出てくると、つくづく博多って魚どころなんだなあ、とは思う。みんなでつつくからどうしても鍋になるけれど、やっぱり一番美味いのは刺身だよな。でも、これも最近は多少の高級料理店でなきゃ、ホントに美味い刺身を食えなくなってきた。 不況のせいか、料理自体は美味いのだが、コースを頼んでるはずなのに、やや分量をケチっている感じである。私のいたテーブルは武内さんが見事に鍋奉行となってくれたおかげで、ゆっくりと体を温めるように食べられたのだが、しげのところはやっぱり具をいきなり全部ぶちこんでサッサと食いつくしてしまっていてたので、ZUBATさんから「アンタ、間違ってるよ」と突っ込まれていた。
酒を飲んだわけでもないのに、私も気が大きくなって、よしひと嬢や愛普羅さん、アンジェさんを前に、いつのまにかSF・アニメ談義を吹っかけていた。 エラソウに「SFの浸透と拡散」なんてことを喋っていたのだが、考えてみたら私の真後ろは岡田斗司夫さんなのである。まさに釈迦を前に説法をしているようなもので、冷や汗ものであった。 よしひと嬢、「見たい映画もたくさんあるんですけど、見る時間がない」と愚痴る。「黒澤明と岡本喜八くらいは追いかけたいんですけど」。 思い返せば、その昔、黒澤明の『隠し砦の三悪人』『蜘蛛巣城』によしひと嬢を誘ったのは私であった。「押井守を私に見せたのも有久さんですよ。洗脳されてますね」と言うが、これを面白がってくれそうだなあ、と見当のつく人にしか、私は本も映画も奨めたりしないのだ。素質があった、ということで自信を持ってほしいんだけれど。
アミーゴスのお三方に私は背中を向ける格好で座っていたので、詳しい話はチラチラとしか聞こえてこなかったのだが、唐沢さんがエロさんにかけられている優しい言葉を聞いていると(例によって具体的なことは書けませんが)、唐沢さんは後年のプロデューサーとしての江戸川乱歩を目指しているのではないか、という気がしてくる。あるいは、自然主義に対する漱石山房であるか。 唐沢さん自身は孤高の人であろうと思うし、また、孤高であらねばならぬと考えているとも思う。しかし、それは社会と隔絶した思想、人生を持ちたいと考えているわけでは決してない。 乱歩が育てた戦後派の推理作家たちが、一人の「芭蕉」を生み出すための土壌となっていたように、また、漱石山房から輩出した人材が、文学者に留まらず既存の文学・科学・芸術に対するカウンターカルチャーを作り出していったように、唐沢さんは自らを裏モノ文化の礎となるべく、自身の方針を定めていらっしゃるのではなかろうか。漱石も乱歩も孤高ではあったが、そのもとに数多くの人材は集まった。 東京では唐沢さんの跡継は鶴岡法斎さんということになる。福岡では、いや、九州ではそれがエロの冒険者さんということだし、もちろん唐沢さんもエロさんに期待をかけていらっしゃる。つまりエロさんは、漱石における芥川、乱歩における清張たらねばならないわけなんだが、一つだけ、どうしてもこれだけはクリアしなきゃならないんじゃないか、という問題があるのだ。 エロさん、これからもずっとそのハンドルネームなんですか(^_^;)。
岡田さんはやや早めにご退出、その後10時を回って全体も散会。 2次会に行くかどうかをしげとよしひと嬢に聞いてみたが、しげの顔、既に人間のものではない(^_^;)。返事も「好きにしたら」ともう脊髄反射である。睡眠が命のしげが考えてみたら、もう35時間ほど、起きたままなのである。よしひと嬢も明日は仕事というので、ここで引けることにする。幸い、地下鉄もバスもまだ走っている。
帰宅した途端に、しげは爆睡。 明日のことを考えると、よしひと嬢にも休んでもらわなければならないのだが、つい、『ジャングルはいつもハレのちグゥデラックス』だの、『ビリィ・ザ・キッドの新しい夜明け』の一部だのを見せてしまう。 まあ、うら若き乙女を洗脳することくらい楽しいことはないし(^o^)。
ここから2月24日の日記。
オタアミにかかりっきりだったので、昨日は日曜の番組を何一つ見ていないのだが、『新婚さんいらっしゃい』に、ナベシンことワタナベシンイチ監督が出演したそうなのである。 ナベシン監督、多分、私より二つくらい年下だと思うんだけど、まだ独身だったのか。結婚してもアフロにルパンのスタイルで通すのかなあ。というより、それを許してくれる人じゃないと、結婚しようって気にならなかったと思うけれど。
平日ではあるが、今日は仕事休みの日。 別にサボリではなくて、休日出勤の振り替えなのである。 よしひと嬢、午後から出勤というので、しげに博多駅まで車で送らせようと思い、声をかけるが、まるで目覚める気配がない。 ムリヤリ体を抱きかかえて起こすが、またそのまま倒れて布団の中にもぐりこんでしまう。 よしひと嬢、「あの、遅くなるんでこれで帰ります」と言って、しげにも声をかけるが、しげ、寝たままニヤニヤ笑うだけ。気持ち悪いぞ。
昨日、買った同人誌などを一日読み耽る。 もう、感想は簡単にすませますからね、それでカンベンしてね(T∇T)。
唐沢俊一・眠田直『トゥーン大好き!』。平成13年2月7日に新宿ロフトプラスワンで行われたトークライブを再構成したもの。 唐沢さん、眠田さんが見られていた海外アニメと、自分の記憶で見ていたものとが殆ど一致していることがまず嬉しい。 しかし、やはりすばらしいのは、唐沢さんのアニメに関するウンチクが実に正確なところだ。唐沢さんは著作の対象となる守備範囲がえらく広いので、どうしても「裏モノ」中心に語られることが多くなってしまう面があるが、かの杉本五郎(つゆき・サブロー)氏のお弟子さんでアニドウにいらしたこともあるのだから、本気でアニメの歴史を語らせたら、日本でも有数の存在であることは間違いのないところなのだ。 「Tex Avery、今はエイヴリーと発音するらしいんですけれども、私から言えば絶対『アヴェリー』ですね」なんて発言に相好を崩される方もきっといらっしゃるはずだ。
ソルボンヌK子『UA!ライブラリー3 おとこ足の少女(谷ゆきお)』。 いやもう、「け、毛が生えている!! それも黄色い毛が!!』のインパクトの強さには敵いませんな。 恋人を奪われ嫉妬に狂った女医が、相手の女の娘の足を、手術で外人の男の足と取り替えた、というのが「おとこ足」の真相。……んなひとできるか。っつーか、復讐するのにそんな方法を思い付いたアタマの構造が……。 併録の小林将二『黒い真珠』の思いきりのいいパクリも凄い。宝石盗賊団ブラックウマウマ団の操るロボットが、まんま鉄人28号の模写。名前だけは「鉄人ウォッカ」に変えてるけど、意味ないよなあ(^_^;)。
唐沢俊一『恐怖の巨顔女 アメリカンバカコミック』。 「バカの本場はアメリカである」というのはホントだと思うな。だってアメリカのマンガで「傑作」と言われるものでも、手塚治虫や石森章太郎、藤子不二雄の足元にも及ばないし。でも、それがアメリカを貶めることにならないのがアメリカのアメリカたるところだろう。映画を見ててもわかるが、アメリカは「バカ」こそが文化の神髄としてあるのだ。 �.献ДぁΕ�ネイ『紅衛兵の恋』。 文化大革命万歳! 毛沢東万歳! 生殖的関係万歳! そういうマンガです。 �∈郤塢埔棔惷欧襪戮�美貌』 えー、これがタイトルの「巨顔女」ですね。醜いアガサは、美しい妹ジョイを妬んで硫酸をかける。ジョイは仕返しにアガサに、「美貌の呪い」をかける。アガサは美しくなったけれど、でもその顔は巨大化していた。 ……だからなんでそんなややこしい復讐の仕方をするのだ。 ��ロン・ウィルバー『ウルティマ・ウーマン』。 宇宙から地球を守るためにやってきた正義の超人ウルティマは、宇宙防衛隊エミーとリックが「合体」したとき現れるのだ。でもリックは嘆いた。「ボクたち、地球が侵略されるまでHできないじゃん!」……バカだなあ(~_~;)。 �ぅ妊奪函Ε▲襯皀鵝淵謄奪斌鄲次法悒痢次Ε痢治妝藤蓮|棒院γ狼紂戞� 宇宙船の乗組員が船内でHしまくるだけのマンガだけど、描いてるのが日系人なもんで、宇宙船の名前や人物の名前がもうフザケまくり。 「ホンバン号」に「ヤリマン号」、小型艇の名前は「コダネ」だ。平仄は合っているな(そもそも平仄って言えるのか)。「タマタマ司令」に「キンタマ隊長」、ほかにも「エロエロ」とか「イッチャウ」とか「チンチン」とか。 ……思い出したけど、高校生のころ、芝居の脚本を書いてくれって友達に頼まれて、原案を渡されたんだけれど、その主役の名前が「増加希陽」。一目見て、「この名前は却下ね」と言ったら、その友達が「やっぱわかった?」と笑いやがった。ウチの母校、福岡県下では名門で通ってるんだけれど、実態はバカばっか(^_^;)。
夕方、ぴんでんさんから電話。 オタアミ公演に使ったビデオカメラを返しに行きたいとのことであったが、そろそろしげを起こして、食事に出かけようかというところだったので、明日以降にしてもらうことにする。 「しげちゃん、まだ寝てるんですか!」とビックリされる。夜中に寝入ってから、そろそろ16・7時間になるので、ぴんでんさんが驚くのも当たり前ではあるのだが、しげがいったん寝たらなかなか起きないことは、この日記にも何度も書いている。 さてはぴんでんさん、私が誇張して書いてると思ってたな(^o^)。 「いいなあ、私、今日は朝から仕事なのに。有久さんは休みを取られたんですか?」 「いえ、休日振替で、もともと今日は休みなんですよ」 「いいなあ!」 でもまた私ゃ休日に出勤するんですけど(^_^;)。 掲示板に「オタアミ当日、しげが爆発寸前だった」と私が書いていたので、ぴんでんさん、「何かしげちゃんを怒らせるようなことでもしましたっけ?」と心配している様子。でもそりゃ、深読みのしすぎってものである(^^)。 イベントのたびにしげの神経が高ぶることも、私ゃしょっちゅう書いてるんだけどなあ。だいたい何か問題があって、そのことを非難したいのなら、普通、「いろいろとトラブルはありましたが」という書き方をする。しげ個人のことしか書いてないのだから、それ以上の意味はないのである。 一応私も、初めてこの日記や掲示板を読む人のために、できるだけ説明を加えるようにしてはいるが、毎回毎回、それまでの経緯を繰り返して書いてもいられない。そんなことをしていたら、日記の書き出しにいつも「この文中に出て来る『しげ』というのは私の妻のことで大バカ者です」と前説を付けねばならなくなる。ただでさえそれに近いことをやってて、しげから文句つけられてるというのに、そんなことをしたらますます家庭争議の火種になるというものだ。多少、説明不足な文があったからと言って、いちいち気にせずに、読み飛ばしてもらいたい。
マンガ、冬目景『羊のうた』7巻(完結/幻冬舎/バーズプレミアム・限定フィギュア付き・2310円)。 店頭に置いてあったのがフィギュア付きだけだったので、これを買う。しげはそういうのいやがるんだけど。けれど浅井真紀さん原型政策のこのフィギュア、なかなかのいい出来だ。しげがこういうのに興味を持ってくれないのはちょっとサビシイ。 マンガのラストの方は、私が冬目景という「作家」を過剰に高く評価していたために、つい、「普通じゃねえ?」という感想を持ってしまいそうになったが、考えてみたらスペクタクルな結末に至るような物語ではないのだった。 「隠棲する吸血鬼」というジャンルがあるものかどうか、しかし、血を吸わねば生きられぬ自らの身を呪い、運命にあらがう吸血鬼たちの悲しみを静かに描いた作品として、本作は記憶に留めて起きたい一作である。これから読む人のために、結末は伏せておきたい。 完結させて作者の気が抜けたのか、表紙絵がえらくデッサン狂ってるんだけど。
『羊のうた』はビデオアニメ化が決定したそうだが、さて、マンガの静謐な雰囲気が再現できるものかどうか。製作はマッドハウスだけれど、あそこ、実力はあるのにどうも演出が過剰でハズしちゃうことも多いしなあ。 以下に、スタッフ・キャスト名を挙げる。
原作 冬目 景 監督・脚本・絵コンテ 杉井ギサブロー キャラクターデザイン 瀬尾康博 制作 マッドハウス キャスト 高城千砂 林原めぐみ 高城一砂 関 智一 八重樫葉 雪乃五月 水無瀬 三木眞一郎 江田 新 小杉十郎太
声優に新人さんばかりを使う愚は避けてるけれど、やや手垢のついた印象もなくもない。雪乃五月さん、『トライガン」のころから知っちゃいるんだけど、まだ声を聞き分けできないなあ。
2002年02月24日(日) ベスト・オブ・ザ・魔女っ子/DVD『コメットさん☆』BOX SIDE A/『ワンピース RED』(尾田栄一郎)ほか 2001年02月24日(土) それはせんせい/アニメDVD『エクセルサーガ』への13巻(完結)ほか
| 2003年02月23日(日) |
オタクアミーゴス in 九州 V(ファイブ)�� |
ついに来ちゃったねえ、オタクアミーゴス。 夕べ唐沢さんが指折り数えて「(最初の公演から)もう8年だなあ」と仰っていたが、博多での開催も足掛け6年。私も第1回はただの客だったのだが、いつの間にかスタッフになっていて、各方面にいろいろご迷惑をおかけしつつも、3年とちょっと、関わっているわけである。しげや劇団の連中も巻き添えを食らってスタッフ化してるから、2名から4、5名分のチケット代は減ってるはずなのだ。 も少し私の顔が広けりゃなあ、集客にもいろいろ便宜が図れると思うんだが、如何せん、ウチの職場にいる連中ときたら、マジメでマジメでマジメなカタブツばっかなんで、こういうイベントには全くと言っていいほど興味を示さない。なんで私はもっとフザケた職業に就かなかったのか(フザケた職業なんてあるのかという疑問は置いとく)。
夕べ、帰りが遅かったので、睡眠は4時間ほど。まあ、無理すればなんとかならないこともない。 やたら長引いてる風邪は、とりあえず喉飴で抑えながらやり過ごすことにする。 ただちょっと問題なのは、昨日から両足が痺れて、マトモに歩けない状態になっていたことだ。夕べの宴会場である「赤鳥」は座敷で、私はずっと胡座をかいていたのだが、恐らくそれが原因だろう。けれども、歩くのも困難というのは尋常ではない。やはり、糖尿のせいで、毛細血管が詰まりやすくなっているのだ。一晩寝ても回復しないと言うのはさて、どうしたらいいものか。 無理して歩けば歩けないことはないが、どうしても跛を引いてしまう。ふと、気になったのは、唐沢俊一さんも子供のころの病気で跛を引かれていることだ。別に気にされるような方ではないとは思うが、目の前でワザとらしく足を引きずってる人間がいたら、当て擦りかと思われるかもしれないし、かといって、いちいち事情を説明するのもヘンだ。 これはもう、できるだけガマンして、今日は唐沢さんの近くにはできるだけ寄らないようにするしかない(T-T)。
比恵から天神行きの地下鉄に乗りこんだら、博多駅から偶然よしひと嬢も乗りこんできた。前回まではお客さんで来て頂いていたのだが、今回はお手伝い人である。ロビーにはできるだけ女の子をいっぱい配置したいなと思っていたのだが、しげがよしひと嬢をオタアミのお三方の接待に回してしまった。さて、よしひと嬢、緊張しないでいられればいいのだが。ついうっかりお茶をこぼしてしまって、「てへ、私ってドジッ子」とかベタなことやってくれると面白いなあ、なんて不謹慎なことを考える(←面白くないって)。 しげがまた例のせっかち病で「間に合うかなあ、遅刻しないかなあ」とうるさいが、8時半集合で、7時半に家を出ているのに、どうして間に合わないことがあるか(天神までは家から三、四十分しかかからないのである)。 それより、私ゃ、昨日の呑み助どもが寝過ごしゃしないかと、そっちの方が心配(^_^;)。
会場の天神Z−SIDEの搬入口には8時を回ったころに到着。もちろん一番乗りである。ほどなく、やはり手伝いの下村嬢、私がコンビニで飲み物を買ってるスキに到着。 下村嬢も今は北九州の「うずめ劇場」という劇団の見習い女優さんである。いろいろあって、女が磨かれているかと思ったが、見たところ別にそれほどのことはないのであった(^o^)。彼氏さんが今日はお客としてご来場の予定であったが、都合が悪くなったとのこと。いろいろと評判は聞いていたので、どんなおヒトか見てみたかったのだが。 時間前には、ZUBATさん、愛普羅さん(なんだか最近このHN使っていらっしゃらないみたいですが)、鴉丸嬢に引き連れられて、其ノ他君、アンジェリーナさんと、三々五々に集まってくる。見事なくらいに警備やなにやらの手伝い人ばかりが早く来て、基幹スタッフがあまり来ない(^o^)。 もっとも、9時にならないと搬入口は開かないし、待ってる間に警備の打ち合わせができたので、かえって都合はよかった。しげの作ったスケジュール表に従って、会場図・周辺地図などで、配置や救護の準備などを説明、あとは現場での確認のみである。 9時前には「昨日の酒は全く残ってませんよ」状態でスタッフは全員集合。エロさんなど、肌までツヤツヤして見える。みなさん、分解酵素をたっぷり持っていらっしゃるのだなあ、と感嘆。
ぴんでんさんの車から荷物を運び出して、搬入用のどでかいエレベーターに乗せる。これだけでかいと、ニセの壁を作って、その裏側に死体を隠してもバレないんじゃないかとか、ドラマ『ケイゾク』のバカトリックみたいなことを妄想する。「そんな壁、どこで売ってるんだ。東急ハンズか」ってネタね。 7階「夢天神ホール」への運びこみ自体はアッというまに終わってしまったので、エロさんの音頭で、各部署に分散、打ち合わせ。細かいところを詰めていく。 ロビーは受け付けのしおやさんんと、警備の私とで仕切ることになる。一番動いて頂かなければならないのが愛普羅さん、ZUBATさん、それに其ノ他君なので、連携がスムーズに行くようにあちこち走り回って説明。足の痺れはどんどん痛みに変わって行くが、そんなことは言ってられないのだ。
一通り、看板を立てたりして、準備が終わると、あとはヒマ。 通りすがりの親子連れ、小学校低学年くらいの女の子が、看板のチラシを見て興味を示すが、お母さんの方が、「しっ、近寄るんじゃありません」とばかりに子供を連れ去って行ったのがおかしかった。 10時を回ったころに、福家書店さんがお三方の書籍の販売の準備に来られたので、今のうちに、と物色する。 この本をお客さんに買ってもらって、公演後にサイン会を開くわけだが、福家さん、唐沢さんの文庫新刊『クスリ通』の入荷が間に合わなかったと悔しげである。旧刊でも全く売れないこともないが、やはり新刊の方が確実に売れるようだ。見てみると、前回まではなかった眠田さん関係の同人誌が結構並んでいるので、それも含めて未購入のものを全部買う。何、全部と言っても既に殆ど買ってるものばかりなので、5、6冊程度なのである。 手伝い人のよしひと嬢、鴉丸嬢、下村嬢にも「バイト代がわりに欲しいのがあったら買ってあげるよ」と言う。みんな全くのボランティアだから、これくらいはしてあげたい。 よしひと嬢が選んだのは、『快楽特許許可局 "American Sex Machines"』Hoag Levins(著)、唐沢俊一(監訳)。まあ、あれですね、原題通りのものを図解つきで紹介してる本です(* ̄∇ ̄*)。 「こういうの、店頭では買えない?」 「……さすがにこれはレジには持っていけませんね(ーー;)」 なんと鴉丸嬢も、同じ本を買って、「姉さまといっしょ♪」と喜んでいる。この本買って、そんなセリフ吐いてると、ちょっとアブナく聞こえちゃうんですけど。 「こういうの、店頭では買えない?」 「あ、あたし平気で買う♪ マンガの資料になるから」 ご立派。やっぱり、鴉丸嬢はそうでなくっちゃなあ。 いや、本気でこの子、「エロマンガ家」になれる資質はあるのだ。ただ、その手の作家として必要な「押し」がまだまだ虚勢でしかないのがネックになってるのである。イラストしかまだ見たことがないけど、抜ける絵を描くのにはもっともっと修業が必要だろう。ソルボンヌK子さんの弟子にでもなれば大成すると思うがなあ。 下村嬢は『怪網倶楽部 裏モノ見聞録』を選ぶ。「ネットの情報が見られるから」と言うが、モノによっては宣伝広告がいっぱい付いてくるから、気をつけようね。 『快楽』は2冊しかなかったので、これで完売。福家さん、「まさかこれが最初に完売するとは」と驚いていたが、店頭に滅多に並んでないしねえ。もちろん私はとうの昔に福家さんで買ってます。o(^-^)○ イエイ♪
気の早いお客さんは、まだ11時だと言うのに、もうやってきている。ちょうど受け付けのところに居合わせていたので、「開場は1時半ですので、それまでお待ち下さい。座席は余裕がありますので、直前に来られても大丈夫ですよ」なんてことを説明するが、受け付けにお節介してるみたいだなあ、と思ったので、ロビーの方に引っ込む。 福家さんと立ち話をしていたら、機材のセッティングをしていたはずのぴんでんさんが突然飛び出してきて、「今の人は誰ですか?」と聞いてくる。その「今の人」というのがよく分らないので、「何のことですか?」と聞いたら、何者かが(としか表現できないな)会場に入って来て、いきなり座席のど真ん中にカバンを置いて、出て行ったと言うのである。 慌てて、「誰か来たのか」と受け付けの鴉丸嬢に聞いてみたら、「お客さんが来て、スウッと入っていって……」。入口のところにいた其ノ他君は「このホールの人かと思って」。私も全く混雑していない段階でこういうことが起こるとは思ってもみなかったので虚を突かれた。 なんだか、ミステリの「見えない人」のようである。多分、単純に開場時間を間違えただけの人だろうが、そのままにしておくわけにもいかないので、受付でカバンを預かってもらうことにする。開場時にはもう一度並び直してもらう予定なので、時間にさえ間に合えば、早く来てもあまり関係はないんだけどねえ。 いやあ、しかし本番当日って、予想外なことが起こるものだ。やはり油断は禁物なのである。
お客さんが来出したら、食事もなかなかできなくなるので、交代で仕出しの弁当を食べる。5分で食べ終わった私を見て、よしひと嬢、鴉丸嬢が「はやっ!」と驚くが、商売人の家に生まれると、いつお客さんが来るかわからないので、どうしても食うのが早くなるのだ。健康に悪いので、これでも近年は遅くなっている方なのである。
そうこうしているうちに、12時を回ったころに眠田さん、唐沢さん、岡田斗司夫さんが御来場、楽屋入り。岡田さんは顔の輪郭はそう変化しているように見えないが、ボディーは確実にスリムになっている。何しろ真正面から見ても、初め岡田さんだと気がつかなかったくらいだ。小学生一人分くらいは確実に減っている。これは私より痩せるのも時間の問題だなあ。 エロさんから、お三方の公演中に画用紙を使いたいから準備できないか、との連絡が入る。私は足が利かないので、其ノ他君に買って来てもらおうと、文房具展の場所をしおやさんから教えてもらうように頼む。 ところが、ちょっとその場所を離れたら、すぐにしおやさんから「有久さん!」と呼ばれてしまった。 「どうしたんですか?」 「彼、場所がわからないんだって」 そんな複雑なところに文房具屋があるのかと思って、地図を覗いてみる。しおやさんが、「有久さん、『新天町』はわかりますか?」と聞いて来る。 わかるもなにも、「新天町」はこのZ−SIDEの「真向かい」だ。しおやさんが印をつけてくれた文房具屋も、Z−SIDEから角を1回曲がっただけのところにある。 なんでこれの場所が分らないというのだ。 で、ハッと思いだしたのだが、其ノ他君は、驚異的な方向オンチであったのだった。以前、博多駅の筑紫口で待ち合わせたことがあったのだが、カンバンに「筑紫口」とハッキリ書いてあるにも関わらず、「ああ、こちらが筑紫口か」と「確認して」、「博多口」に行ってしまった経験がある。 方向オンチって言うよりボケてるんじゃないのか(ーー;)。 其ノ他君、「すみません」と謝るが、それ以前にマトモな社会生活が営めるのかどうかが心配になるぞ。 どちらにしろ、こんな役立たずを手伝いに連れてきた責任は私にあるので、痛む足を引きずって、画用紙を買いに行く。 文房具店のねーちゃんに、「画用紙はありますか?」と聞いたら、「地下の画材屋にあります」とのこと。 地下ぁ〜? \((;◎_◎)/! 今の私に階段はまさしく地獄への一本道である。一歩、足を下ろすたびに、衝撃が腰まで上ってくる。なんだか骨まで軋み出したような気がしてきた。 ううう、くそう、これまでしげからバレンタインにデカチョコ贈られてて、其ノ他君かわいそうだなあ、とか思っていたが、もう同情なんてしてやらないぞ。チョコを食って食って食いまくって、糖尿になってしまえばいいのだ(T-T)。
会場内の準備が概ね終わったのか、しげも時々ロビーに出てくるが、顔を見るともういっぱいいっぱいである。 「なんかあった?」 と聞くが、「別に」と愛想のない返事。目の下には黒々とクマできてるし。 実際に、こいつは夕べ、今日のことを考えて興奮して、一睡もしていないのだ。多分こいつの脳内ではイベントとなるとアドレナリンが通常の3倍くらいは分泌されているのであろう。そうでもしてないと緊張に堪えられない、ということなんだろうが、いつ爆発するかわからない状態でいられると、こちらまで神経がイカレてしまう。しげは私のことを「ムッツリしてて怖い」とよく言うが、そう言うしげ自身、劇団の連中から全く同じことを言われてるってこと、わかってんだろうか。 なんかもう、しげを見ている限り、気分は「早く終わってくれ」って感じ。
いよいよ時間が間近に迫って、ロビーにもお客さんがひしめきあってくる。ざっと見渡したところ、120人ほどがタテ20メートル、横、5、6メートルほどの狭い空間に立ち並んでいるのである。しかも、一人一人の体積が大きい人が多いから(^o^)、ロビーが暑いこと暑いこと。空調、効いてないんじゃないかってくらいに汗がにじみ出てくる。 もっとも、オタクと言っても一概にひと括りにすることはできない。確かに山から降りて来たのかって感じの人もいはするが、普通のサラリーマン風の人も結構いるし、なにより女性が結構目立つ。和服にエプロン付けてた女性がいたけど、あれは何かのコスプレか。 お喋りもごく普通で、うるさい感じは全くない。そこここで知的な会話が繰り返されるのを聞いていると、衣装さえ整えれば、「サロン」と言ってもおかしくないほどだ(^^)。 松葉杖の方がいらっしゃったが、介添えの方が付いていらっしゃるようで、心配はなさそう。会場のときの混雑でコケたりしないように気をつければいいか。
開場して、お客さんがドッとホールの中へ。ZUBATさんが「走らないでご入場下さい」と声を張り上げるが、突進するほどの人はいないので、スムーズにお客さんが流れる。 中に入ってみて思わず笑っちゃったのだけれど「待ち」の音楽でかかっていたのが、昨日、ぴんでんさんがかけていた『天本英世の世界』である。お客さんは、こんなもん聞かされて、またアミーゴスのお三方のトークも聞くのである。 全く、悪趣味な話だ(^_^;)。
公演自体は、2時から前半が2時間、休憩を挟んで後半が2時間、6時過ぎまでの予定。 前半、私はロビーの警備なので、公演自体は見られない。 まあ、中からケムリが出てくるとか、キグルミの怪獣が出て来るとかそういうことはなかったから、多分、何事もなかったのであろう。 後半は警備で、中で立ちんぼう。しまった、椅子を持ってくりゃよかったとあとで気づくが、途中退場はできないから、なんとか我慢。でもお三方のお話に笑うたびに、足の痛みがビンビン響くし。立って足を伸ばしてても、足はカラダを支えてるから、痺れはいっかな取れないのである。 途中、お三方がビデオの切り替えを間違えたり(^o^)、しげのビデオカメラのバッテリーが切れるというミスはあったが(準備中にバッテリーを使いすぎたのが原因だとか)、これも映像自体はハードディスクに収録されていたというので、記録上は問題はない。 公演の内容については、いろいろ差し障りがあるので、ここでは語りません。だって悪口とか悪口とか悪口ばっかりなんだもの(^o^)。「誰の」なんて聞かないで。まあ、発表できる範囲のことは、お三方の日記やレポートを参照していただきたく思いますです。 公演のシメ、お三方と会場が一体化し、 「来年も来てもいいかな〜!?」 「いいとも〜!」で終わったことは特筆しておきたい(いや、具体的にそういうヤリトリをしたわけではありませんが)。
まあ、あと一つだけ(これが多いな)、公演中、お三方が「博多出身の芸能人」ということで、「武田鉄矢」と「ばってん荒川」の名前を挙げてましたが、公演をお聞きになった方が間違えちゃうといけないので、注を付けときます。 この二人、どちらも博多出身ではありません。武田鉄矢は雑餉隈(「ざっしょのくま」と読む。蔑称「ざっしょ」(^o^)。福岡市の外れにある)の生まれだし、ばってん荒川は熊本県だ。 どうも九州っていうとみんないっしょくたにされることが多いけど、博多人の他地方に対する優越感は、もう自分がカミサマになったつもりじゃないかってくらいに高いので、ウカツなことは言わないように(^^)。私は別に関与してませんが、博多の悪口を言った某県人が、翌朝、那珂川に浮かんでいたとかいないとか……。 武田鉄矢を好きな博多人なんて、マイナス100人もいないから、博多人の前で「武田鉄矢はいいですねえ」なんて、口が裂けても言わないこと。タモリと小松政夫を誉めるのは全然オッケーです。あの人たちは博多出身だから。松田聖子は久留米だから却下(^o^)。 他地方の方は気を悪くするかもしれませんが、こういう博多人の感覚、殆ど宗教の域に達してるんで、まあ、原理主義みたいなもんかと気にしないでいてくれると助かります。m(__)m
終了後のサイン会、定連さんも増えているので第1回のころに比べると列が短いが、昨年よりは盛況な感じ。今年は書籍のほかにも色紙を用意していたので、これが十数枚ハケる。 お客さんが列を移動して、お一人ずつにサインを書いていただくのだが、岡田斗司夫さんのところに最初に並ぶと、岡田さんが色紙にどデカくご自分の顔サインを書くものだから、あとの二人がサインを書くスペースがなくなってしまう。 仕方なく眠田さんは色紙の裏にサインを書いていらっしゃった(^o^)。 私も、岡田さんのところに並んでサインをもらう。唐沢さん、眠田さんには昨年までにサインを頂いていたが、岡田さんにはまだであったのだ。もちろん私が以前、この日記の記事が元で歌舞伎論争をメールでヤリトリした人間であることなど、オクビにも出さない(実は他にもいくつか接点があるんだが)。いや、黙ってたのはケンカを吹っかけるつもりかと誤解されたくなかったからなんだけど。唐沢さんと違って、岡田さんは心の狭さが売りだから(^o^)、無意味なケンカは避けた方がよかんべえってことなんである。 でも、サインしてもらった顔がちょっと怒り顔と言うか、不審顔だったから、もしかしたら気が付かれちゃってたかも(^_^;)。
サイン会のあとはお三方はホテルに引き上げ、平行して我々はロビー・ホールをバタバタと片付け。足の痛み、だいぶ激しくなってきているので、どうも動きが自由にならない。長椅子一つ運ぶのに、えっちらおっちらである。 帰りしなに唐沢さんが、座席が全て収納されて伽藍堂になったホールを見て、「ほう、こんなふうになるんですなあ」と感心しておられたが、舞台経験のある唐沢さんがそう仰るのがおかしい。
片付けを終えて、いったん散会。 ここで鴉丸嬢と其ノ他君はお別れ。打ち上げの宴会には出席しないのである。せっかくの機会だから、お三方にマンガのことについてうかがってみたら、と誘ったのだが、其ノ他君が一人じゃ天神から帰れないので、付いていくしかないらしい。って、マジで小学生か。 鴉丸穣にリードされっぱなしなのもどうかと思うが、今日なんか、何を考えてるのか其ノ他君、鴉丸嬢に向かって、「おまえもそろそろ結婚適齢期だなあ」なんて発言してるんである。鴉丸嬢、「アンタが言うか!」と激怒してたが、本当に其ノ他君、何を考えているのか。
やっぱり字数オーバーしちゃったか(^_^;)。 てなわけで、続きは翌日の日記に。
2002年02月23日(土) トンデモさんが一杯/映画『カタクリ家の幸福』ほか 2001年02月23日(金) 哀愁列車/『ちょびっツ』1巻(CLAMP)ほか
| 2003年02月22日(土) |
オタアミV前夜祭/映画『ひき逃げ』 |
全く、CS日本映画専門チャンネルは魔窟だ。 これまでもチャンネルNECOを見ちゃいたんだけれど、あそこ日活映画しかやらねえ。確かに一番の老舗だけれど、石原裕次郎以降の作品にはあまり心惹かれないのだ。 映画会社によって特色が分れるということも昨今はなくなってしまったが、五社協定があったころは、ハッキリと監督や役者によって、作品のカラーが違っていた。私の好みはどうしても東宝が一番、あとは大映・東映・日活・松竹の順になる。
今朝は成瀬巳喜男劇場で、彼の最晩年の作、『ひき逃げ』を見る。 1966年公開だから、私も生まれちゃいるが、当然子供は映画館にこんなのを見には行かない。今回が全くの初見。 「東宝の小津」(という呼称はあまり誉め言葉にはならないが)成瀬巳喜男にしては、これは随分「社会派」っぽい作品である。「謎解き」の要素をもうちょっと強くすれば、そのまま松本清張原作の社会派ミステリだと主張しても通りそうだ。 もっとも、『浮雲』『放浪記』などで、運命に翻弄される女の一生を描いた成瀬監督にしてみれば、この映画の「ひき逃げ」によって不幸に落ちて行く伴内国子も、充分に自分の映画の主人公として認識されているのかもしれない。 脚本は主演の高峰秀子の御夫君・松山善三だが、「良識派」である氏の脚本は、ともすればメロドラマに流れる嫌いがあるが、これは珍しくもラストまで殆ど乾いている。 この二人のコンビで、ここまで「重厚な」(他作品が軽いという意味ではない)映画が作られるとは。実に見応えのある「映画」だった。
山野モータースの重役夫人・絹子(司葉子)は、不倫相手の小笠原(中山仁)とドライブ中、道に飛び出してきた子供・武(小宮康弘)を轢き殺してしまう。 帰宅して、夫・柿沼(小沢栄太郎)に不倫の事実だけを隠して、轢き逃げしてきたことを伝えた絹子であったが、スキャンダルを恐れた柿沼は、運転手の菅井(佐田豊)に絹子の身代わりとして自首するように命じる。 息子を殺されたのは、安食堂で働く伴内国子(高峰秀子)。パンパンあがりの彼女は、復員兵の夫と結婚して子供も生まれ、ようやく幸せを掴んだと思ったのもつかの間、先年、夫を工場の事故でなくし、今また、最愛の息子を失った。 国子の弟、チンピラの弘二(黒沢年男/現・黒沢年雄)が山野モータースにネジ込んで、慰謝料をせしめはしたが、そんなこと国子の心は晴れない。毎晩飲み荒れるうちに、事件の目撃者の老婆(浦辺粂子)から「犯人は女だった」という証言を得る。 再審を警察に訴え出るが無視された国子は、真犯人が誰かを突き止めるために、柿沼家に家政婦として入り込むことを画策する……。
絹子にも息子・健一(平田郁人)がいて、国子はこの子を殺して子供を奪われた悲しみ・苦しみを絹子にも味わわせようとするのだが、もともと犯罪者の素質のない国子(そうそうあってたまるか)、どうにも要領が悪くて何度も失敗する。 この子に感情移入したもんだから、陸橋から突き落とそうとしてもできない。横断歩道を赤信号で渡らせようとしても、いざ轢かれそうになったら、つい助けてしまう。でも、それで復讐を諦めるかというとそうはならず(ここがハッピーエンドの多い松山脚本にしては珍しいところだ)、寝ている健一の部屋のガスの元栓をそっと開けておくが、すんでのところで女中のふみ江(賀原夏子)に発見され、健一の命は助かってしまう。 よく考えたら、ふみ江がいるのにすぐガス漏れが見つかるような細工をするのもおかしな話だ。これも殺したいけれど殺しきれない国子の逡巡の現れなのか。そう思いたくなるのは、国子を演じる高峰秀子の苦痛に歪む表情や演技が絶妙だからなのだが。
物語の結末はちょっと救いがない。もともと救いのないドラマを作ることの多かった「ヤルセナキオ」(そう仇名されていたのである)さんであったが、これは『浮雲』以上に高峰秀子の哀れさが涙を誘う。ラスト、国子がどうなるかはぜひ映画を御覧になって頂きたい。きっと暗澹たる気分になって落ちこむから。 「交通戦争は悲劇しか生まない」というのが本作の製作意図だったことは間違いない。しかし、今や「車社会」自体を批判する映画など、作ろうと思ったって作れるものではない。自動車会社をストレートに「企業悪」として描いているあたり、ヤマハからクレームがきたっておかしくない(^o^)。 ではこの映画が「時代遅れ」になってしまってしまったかというと、そうでもない。車社会自体に警鐘を鳴らし得た時代と違って、ハッキリ言っちゃえば現代は車で人が死ぬのも仕方がない世の中なのである。私が、アナタが、今、車に轢かれて死んでないのは、ただ単に運がよかったからに過ぎない。 だから今、かえってこの映画の悲壮感は弥増している。 毎日、交通事故で人の死なない日はない。けれど、国子のような不幸な人間を生み出さない方法なんてないのである。今日も、明日も、明後日も、子をなくす親が、親をなくす子が、何人も、何十人も「生産」されているのだ。 もしかして、そういう未来まで予見して作ったのかなあ、成瀬監督。
東宝映画が一番イキがよかった時代だけあって、上記のキャスト以外にも触れたい人がたくさん。 柿沼の部下・川島には加東大介、黒金には土屋嘉男。悪辣な腰巾着を好演。警察の取調官には稲葉義男に加藤武。このへんはクロサワ組からの流れが多い。 巡査役には『ウルトラQ/2020年の挑戦&あけてくれ!』の柳谷寛。いい人なんだけど、役に立たない感じがしてて実にイイ。 同じく『ウルトラQ/バルンガ』の奈良丸博士役が印象的だった青野平義は医者役でワンシーンだけの登場。 博士繋がりで、『ウルトラQ/甘い蜜の恐怖』の長谷川博士を演じた清水元、今回は山野モータースの弁護士・今西を憎々しげに演じる。 おっと、『ウルトラQ』と言えば、レギュラーのデスク・田島義文さんも刑事部長役で出演してました。別にこの人たち、『ウルトラQ』だけが代表作ってわけじゃないけど、ついそこに注目しちゃうね。 高峰秀子の夫というオイシイ役は小川安三。岡本喜八の『殺人狂時代』で、トランプ投げの殺し屋・間淵を演じた方。ちなみに『殺人狂時代』には、『二十四の瞳』で高峰秀子の夫を演じた天本英世も出演してたから、あれは「高峰秀子の夫役」共演映画でもあったわけだ。しかし高峰秀子って、しょっちゅう夫に先立たれてるな(『浮雲』じゃ自分が先に死んでたが)。 それから、国子の轢かれた子供・武を演じたのは『サンダ対ガイラ』で子供時代のフランケンシュタインを演じた小宮康弘くん。多分もう他の映画には出てないと思う。 逆に東宝特撮に出てる高峰秀子ってのも見てみたかった気がする。 ……おっと、エノケンの『孫悟空』があったか(^o^)
いよいよ明日は「オタクアミーゴスin九州V」の本番。ということで、今日はエロの冒険者さん宅で、直前の打ち合わせ兼、機材の確認の予定。 なんだけれど、集合時間の連絡がパティオに上がったのは昨日のこと。 おかげでしげは、ここ二、三日、「まだかな、まだ連絡がないかな」と焦っていたが、予定自体は決まってるのだから、時間の確認についてまでそんなに慌てなくったっていいのだ。 っつーか、わかんなきゃ電話で聞きゃいいじゃん。このしげのせっかちがこっちにまで伝播すると、かえって何か失敗しそうになるんで、あまり本気で相手にしたくはない。 しげは機材の準備があるので、昼を回ると一足先に出発。 私の仕事は当日の警備なので、実は今日はすることがない。2時間遅れて出かける。 ところが、出かける直前、いきなりしげから連絡が入った。 「ヨドバシカメラに寄って、DVテープ買って来て」 そんなん、直前に言うな。しかも、博多駅はエロさんとこに行くコースからは外れている。今からそんな遠回りをしたら、何時に辿りつけるかわからんではないか。 でも必要なものを買って来てくれと言われりゃ行くしかない。それにヨドバシでなくても、もしかしたら駅の構内でDVテープを買えるかもしれない。そう判断して、博多駅で、ビデオテープをよく買ってた「カメラのドイ」に行ってみる。 ……ない。昔はビデオテープが山積されてたのに、今は全く置いてない。店名通り、本当にただのカメラ屋になっている。こりゃ、間違いなくヨドバシとの競合を避けたのだ。 仕方なく、ヨドバシカメラに初めて足を踏み入れる。 ……広すぎるって(ーー;)。何しろ西日本最大とか言ってるのだ。ビル一つ、三階建てで、しかも店に入っても、奥がどこまで続いているのか全く見えない。消失点があるんじゃないか(←マジ)。 こんなとこでとても自力でDVテープが探せるわけがない。案内のねーちゃんをつかまえて場所を聞いたら、「二階に上がって左に曲がって、最初の角を右に曲がって、それから、真っ直ぐ行って、○○のコーナーを左に折れて、その奥にありますよ」 どこや、それ。わしゃ迷宮探検に来たんじゃないわ。なんとかDVテープは買えたけれども、結局、ヨドバシに立ち寄っただけで、30分もかかった。 気がついたら、外、雨も降ってる。だからわしゃ、ここんとこずっと鬱なんだって。
集合時間に1時間ほど遅れ、4時近くにようやくエロさんの事務所に辿りつく。 当たり前だが、既にAIQのメンバーのみなさん、しおやさん、ぴんでんさん、獅子児さん、みなおそろいである。アンジェリーナさんだけ、打ち入りのときに合流されるとか。 狭い事務所の中には、テレビだのビデオデッキだのがひしめきあっていて、何がなんだかわからない。 なぜかBGMで天本英世さんの声がCDデッキから流れている。天本さんの公演記録のCDを、ぴんでんさんが流していたのだ。「スペイン人に比べて日本人はけしからん」というあの論調である。こういうの聞きながら作業してて楽しかったんだろうか。しおやさん、「正論かもしれないけど、こんな風に言われると腹が立つなあ」と仰る。確かに「日本人はもうダメ」と言われたって、どうすることも出来ないしな。スペイン人になる方法があれば別だけど。死んで転生するか、なんて発想が浮かぶのが、まだ私の鬱が治り切っていない証拠である。
しおやさんに、昨日、しげがテレビ放送のときにいろいろと迷惑をかけたらしいことを謝る。 「すみません、あいつ、昨日本番でトチったんでしょ?」 「うん、失敗したよ♪」 あああ、そんなに明るく言わんでも(+_+;)。 で、その肝心のしげがどこにいるかと、事務所の中を見回すと、部屋の隅に積み上げてあるダンボールの箱の隙間にポコッとハマリ込んで座っていた。何をしているかというと、ちょうどビデオカメラの点検が終わったところらしい。カバンの中にDVカメラやコードを仕舞っている。 買ってきたDVテープを渡すと、しげ、キョトンとした顔で、「何、これ?」と言う。 「DVテープだよ! オマエが買ってこいって言っただろ!?」 「ああ、あれ」 「あれって……必要だから買ってこさせたんじゃ……?」 するとぴんでんさんが横から、「今年はDVDのハードディスクの方に録画しますから、テープは要らないんですよ」。 なにぃぃぃぃぃ!ヽ(`⌒´♯)ノ 思わずしげを振り返って、「オマエ、必要ないものわざわざ買ってこさせたんか!」と言ったら、このアマ、いけしゃあしゃあと「あれば便利じゃん」。 ちょうど偶然、手にマサカリを持っていたので、これでしげの脳天を唐竹割りにしようと思ったが、周りに人目もあることなので自粛。 だから私ゃ鬱なんだってば。人は殺さんが、蟻くらいは殺すぞ。あまり神経に障ることしないでくれ。
明日の機材の準備も終わり、荷物をぴんでんさんの車に運びこんだら、あとは特にすることとてない。時計はまだ5時になったばかりなので、打ち入り予定の8時までまだ3時間もある。さて、どうしよう、というところで、ぴんでんさんがハッと気がつく。 「アンケート作ってない!」 明日の、お客さんに書いてもらう予定のアンケートだ。項目を新しくするので、打ち合わせをしていたのだが、それを紙面にまとめるのを忘れていたのだ。 「でも、時間、まだあるし、今、作っちゃおう」 ぴんでんさん、エロさんのパソコンの前に座って、パコパコとキーを叩き始める。このとき、とってもおもしろいことがあって、しげがとっても喜んだのだが、ある人がとっても恥ずかしい思いをするかもしれないので書くのは自粛(^o^)。 アンケート、ササッとできる。こういう風にパソコンを扱えたら、私もホームページをさっさと立ち上げられるのだが。
あとはもう、ムダ話で時間を潰す。 ぴんでんさんが、小林幸子と美川憲一の紅白歌合戦衣装対決を収録したDVDを見せて「どうですか?」と聞いてくる。 いや、「どう」と言われても。私が絶句していると、「有久さんなら、面白がってくれると思ったのになあ」と不満気な顔である。と言われても、昔は興味がなくもなかったけれど、去年はチェックすらしてないし。 ふと思ったのだが、こういうとき、唐沢俊一さんなら、自分の興味のないものを見せられても、「ほほう、いいですなあ」とか相槌を打って見せると思うのである。どうも私もしげもバカ正直で、つまらないと思ったものがすぐ顔に出てしまい、相手の気を悪くさせてしまうことが多い。ここでニコヤカに会話ができればオトナなんだろうが、やっぱりガキな部分が残っているのである。
ところが、しげに言わせると、話は全く逆で、私は表情そのものに変化がなくて、何を考えているか読めないことが多いのだそうな。もちろん、そんな時はたいてい「何も考えてはいない」のだが、人にはそうは見えないらしい。冷たいとか、陰険だとか、そんなふうに見えているようだ。でも、そんなの自分じゃ分らないの(ーー;)。もしかして、顔文字の方が表情があるか?(ー∇ー;) 仮に凄く嬉しい場合であっても、私の場合、「ああ、どうも」程度の反応しか返さない。しげの言うことも当たっている。 あの、私がツンとして見えても、それ単に愛想がないってだけなんですから、もともとそんなヤツだと思って、気を悪くしないで下さい(TT。)。 でもこんな私でも、ずっと昔は「あなたの微笑みを見てると心が洗われるわ」なんて言われてた日々も(以下他粛)
なんだかんだで時間が経つ。 ぴんでんさんは一足先に唐沢俊一さん、眠田直さんを迎えに福岡空港まで出張って行ったが、連絡が入って、雨で飛行機が遅れているとか。打ち入りは8時からだが、どうやら30分は遅れそうだ。 先に待機してるしかない、ということでタクシー2台に分乗して、会場の「赤鳥」へ。着いてみたら、アンジェリーナさんは既に現場で待機中だった。 ぴんでんさんからまた連絡が入るが、眠田直さん、体調が悪くて宴会は不参加。残念だが、明日は本番であるから、大事を取って頂くのが一番である。
8時半すぎ、ようやく唐沢俊一さんご登場。拍手で迎える。 店の人が誰が来たんだろう、と怪訝な顔なのがおかしい(あとで唐沢俊一先生ですよ、と教えてさしあげた)。 さて、唐沢俊一先生ファンのみなさんなら、ここでどんな会話がなされたのか興味津々であろうが、諸事情を鑑み、今回は書くことを控えたい。というのも、久しぶりに唐沢さんにお会いして、みなさん相当嬉しかったのであろう、酒の入るピッチが異常に早くて、小一時間もしたころには、酒が飲めない私としげ以外、メンバーのみなさん、殆ど泥酔状態に陥ったのである。でもって始まったのが、お互いのプライバシー暴露大会(^_^;)。いくら、露悪趣味の私でも、本人の意志がはっきりしない状態で喋ったことを(多分、何を喋ったか覚えていないはずだ)ここには書けない。 一応、状況を納得してもらうために、みなさんがどれくらい酔ってたかという一例。 宴もたけなわどころがぐちゃぐちゃになって来たので、一応シラフの私が、エロさんに声をかけた。 「エロさんエロさん、そろそろこのへんでお開きにしませんか?」 「だいりょうぶれすよ」 「もう11時を回ってます」 「だいりょうぶれふよ」 「唐沢先生も明日のことがありますから」 「らいりょうぶれふよ」 「……ちんぴょろすぽーん」 「らいりょうふれふよ」 全然大丈夫ではないのである。エロさんですらこの状態であったから、他の方々の御様子はご想像頂きたい。結局、「お勘定をお願いします」とお店の人に頼んでムリヤリお開きにしたのは私だった。こんなこと書いてるからと言って、私がヨッパライを嫌ってるということは全然ない。何度も書いてるが、私はバカが大好きだ(←これにも差別的ニュアンスはない)。そこんとこ、マジメな方は誤解なきよう。 ああ、でも凄かった! あんな話やあんな話を聞けただけでも、生きててよかったというほどの濃いお話であった。 もちろん、そう酔いが回っていないうちに、今後のAIQのあり方とか、そういうマジメな話もしたのだが、これまた確定事項ではないので、今の段階では書けない。もうしばらくお待ちいただきたいのである。 それでもどんな秘密な会話がされたのか、もどかしい方もいらっしゃるかもしれないので、唐沢さんの発言で、とっても楽しかった過激発言を一つだけ御紹介。 「オタクが○○○○○○○○行くかよ!」 ……ダメだ、やっぱり伏字になるわ。
これだけじゃなんなので、もう一つだけ、唐沢データを(^o^)。 会話の中で、ふと唐沢さんが漏らした言葉の語尾に、チラッと「〜かしら」という終助詞がついていた。 さあ、みなさんは、この「かしら」という言葉を使うことがおありだろうか(「『ウテナ』が流行ってたときには使ってた」というのは却下)。普通の大人なら、「女性語じゃないの?」と思うところだろう(若い人なら、女性でもこんな言葉遣いはもうしない)。辞書などを見ても「多くは女性が使う」と注が付いているものも多く、「かしら」が女性語であるということは一般的な常識だろう。 しかし、男性が「かしら」を使う例が全くなかったかと言うと、そんなことはない。江戸川乱歩の『少年探偵』シリーズでは、小林少年がしょっちゅう「かしら」を使っていた(大人物でも使用例あり)。 「かしら」の語源は「か知らぬ」である。だから「かしらん」という言い方もある。語源を辿る限り、これがもともと女性語だったとは言えない。ある世代までは、男性も使う「かしら」、というより「中性語」としての「かしら」を使用した経験があるのではないか。 もっとも、唐沢さんが「かしら」と漏らしたのは一度きりであった。だから日常語として「かしら」を使われてはいないようだが、唐沢さんの出身は北海道であるから、もしかして、都をはるか離れた地ではまだ中性語としての「かしら」が残っていた可能性もある。子供のころに使っていた言葉が、ふと口を付いて出たということではなかろうか。もちろんただの言い損ない、という可能性もあるが。 まあ、差し障りのなさそうな話と言えば、この程度のもので(^_^;)。
店の料理の味だが、これもたいして書くことがない。唐沢さんは鳥のトサカだの、足の丸焼きだのに舌鼓を打たれていたが、数が足りなくて、私は全く食べていない。糖尿だし少しは控えないとな、と自分で言い訳しているが、今度またこの店に来たときには食ってやろうと虎視眈々と狙っている。
ぴんでんさん、獅子児さんに唐沢さんを送っていただくことにして(どっちが送られる方やらよく分らないが)、明日の集合時間を確認し散会。 このときもまたすごく面白いことがエロさんについてあったのだが、これもひ・み・つ(#^_^#)。 みなさん、プライバシー放棄してくださればいくらでも書きますが(^o^)。(2003.3.23)
2002年02月22日(金) また買ったぞDVDBOX/『墨汁一滴』『ボクのらくがき帖』『石ノ森マンガ学園』(石ノ森章太郎)ほか 2001年02月22日(木) 霧の摩周湖(行ったことない)/『スレイヤーズすぺしゃる』2巻(神坂一・トミイ大塚)ほか
| 2003年02月21日(金) |
しげ、テレビ出演!/『江戸川乱歩と少年探偵団』(堀江あき子編)/『クイーンフェニックス』上・下(横山光輝) |
例のあぐにさん向けのSFレビュー、本棚を引っ掻き回しながらチョイスを続けている。 昔、読んだことあるやつを読み返しているのだから、ところどころトバシもするし、読むスピード自体は早いのだが、自分でも「……こんな話だったっけ?」と思うくらいに中身を忘れていたりする。 それに、アマゾンコムあたりで検索してみると、ホントに絶版・入手不可になっているものも多い。全く、SF受難の時代であることだ。 けれど、以前、山本弘さんの「SF秘密基地」の「初心者向けのSF」スレッドで私が紹介した、ポール・アンダースン&ゴードン・ディクスンの『地球人のお荷物』、ハリイ・ハリスンの『テクニカラー・タイムマシン』、トム・ゴドウィンの『冷たい方程式』、これ全部山本さんは「絶版でしょう」と仰ってたが、調べてみたら、全部入手可能であった。アマゾンコムは絶版本も扱っているから、必ずしも絶版かそうでないかは判然としないのだが、少なくとも入手可能なものを「手に入らないだろう」というニュアンスで言ってほしくはなかったなあ。 念のため、本屋の店頭も回ってみたが、『地球人のお荷物』と『冷たい方程式』はしっかりあった。……山本先生、忙しいのは分るけど、ちゃんと調べてからモノ言ってよ(T∇T)。
この三作をなぜ推薦したか、ということは、往年のSFファンであるならば、容易に見当がつくことであろう。御覧の通り、それぞれの持つテーマが全部違っているし、その中でも特にエンタテイメントに徹したものを選んでいるのである。『テクニカラー・タイムマシン』は、もちろん、タイムマシンものの一つでタイムパラドックスに面白い結末をつけてくれているし、もちろん『冷たい方程式』は「方程式もの」の元祖だ。 今日までに選んだ分も、できるだけテーマがバラけるようにしてみた。
『地球人のお荷物』に始まる『ホーカ』シリーズは、今回もあぐにさんに特にプッシュするつもりで推薦したが、これはファーストコンタクトもの、あるいは「異文化交流もの」(^^)と言われるものの一つである。 あぐにさんは梶尾真司がお好きなようだから、恐らく梶尾さんのファースト・コンタクトものの傑作、『地球はプレイン・ヨーグルト』はお読みになっているであろうと推察した。ならばこれも面白く読んでいただけるのではないかと想像して選んだのである。 SFという手法の「効果」の一つとして、モノを常に相対的に見られる、というものがある。つまりは絶対的な固定観念を否定するところから物語が始まるわけで、「宇宙にはこんなにトンデモナイ文化だってあるのだ」というファースト・コンタクトものは、まさしくSFの王道なのである。 実際、小説もそうだが、映画ではこのテーマはこぞって描かれる。でも、あまりに描かれすぎちゃって、最近の作品はどれもどこか大上段で、異星人の存在をやたら超越的な存在か侵略者に限定しがちだ。 『未知との遭遇』って、どこがSF? スピルバーグの手前勝手な夢物語でしかないではないの(←当時のSFブームが過ぎ去った今、意外に地雷発言ではないらしい)。『コンタクト』や『ミッション・トゥ・マーズ』はいかがですか。そう考えると『2001年宇宙の旅』は「うまく逃げて」ますね(^o^)。 真正面からこのテーマに挑むと、どこか滑稽になってしまう。だったらいっそのことギャグで、というか、ギャグとSFは既成概念の破壊という点において極めて近い関係にあるのだが、「地球の文化にかぶれたテディ・ベアの姿をした異星人」なんてフザケた設定、よくもまあ考えついたものだ。 『スターウォーズ ジェダイの復讐』のイウォークを見たとき、「ホーカのマネじゃん!」と思ったSFファンも多かろう。ルーカスもまたSFオンチである(←これも本人が認めてるし)。 実際、1970年代半ばの、「映画主導のSFブーム」には、コアなSFファンは殆どノッてはいなかったのだ。ノッてたのは石上三登志と手塚真くらいのものではないのか(^o^)。 2作目『くたばれスネイクス! 』と3作目『がんばれチャーリー』も挙げたが、最新の版の『お荷物』の折り返しを見ると、『がんばれチャーリー』の記載がない。……なんで一作だけ絶版にしたのかなあ。 表紙が天野喜孝だというのも、意外に気が付かれないけど、オススメの一因。もっとも、初版当時、『お荷物』は『オズの魔法使い』シリーズのイラストも担当していた新井苑子さんが書いていらした。私の持っているのはもちろんこちらの版。どちらが好きかはもう好みの問題だろう。
この調子でレビュー全作の選んだ理由を書いてったらキリがないなあ(いつものことだ)。あとはもう、簡単に。
ジョン・ウィンダム『呪われた村』。 インベーダーものの代表であるとと同じに「ホラー」としても読めるということで。映画化された『光る眼』(新・旧とも)も秀作という珍しい作品。幼いコドモが実は恐ろしい存在(しかも眼ェ光るってとこも)、というのはこれが元祖なんじゃないかなあ。そう考えると、『アキラ』だの『スプリガン』だのが余計な不純物をこき混ぜただけの模倣に見えてくるのですね。 フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』。 サイバーパンクの先駆的作品ということで。と言うか、そういう印象を持つのは映画『ブレードランナー』の印象に引きずられちゃってるせいで、原作の方は文明批評的性格の方が強くて、それほどでもない。読み返してみて自分の記憶がかなり違ってたものの一つ。どういうわけか「原作にデッカードは出てこない」と思いこんでいた。なぜ? C.L.ムーア『大宇宙の魔女 ノースウェスト・スミス』。 シャンブロウが好きっ! まあ、これもファーストコンタクトの変形なのだが、男は女にゃ弱いからねえ(^o^)。 A.E.ヴァン・ヴォクト『スラン』。 これがどうやらもう絶版らしい。アマゾンコムでなら入手可能。 影響力という点では『宇宙船ビーグル号の冒険』(「冒険」が付かなきゃね!)の方が大きいし、こちらは絶版じゃないんだけれど、やっぱり「迫害される超能力者」ってテーマのもののほうが、あぐにさんの好みなんじゃないかと思ったのである。 とか言いながら、スタニスワフ・レム『ソラリスの陽のもとに』は完全に私の好み。これを「読め」というのは殆ど押しつけである。「イドの怪物」ものは人によって好みが全く分れちゃうから、これを気に入ってくれるかどうかは、さて、難しいところかなあ。 今の表紙はもう、タルコフスキーの映画の写真ではなくなっている。表紙に映画の写真を使うことを嫌うSFファンも多いけど、これは比較的、ファンの間では評判がよかったと思うんだけど。まかり間違っても、今度の映画の写真は使わないでほしい(^_^;)。
けれど、SF作品をまとめて読んで行くと、なんだかもう心の中にフツフツとSF魂が湧き上がってくるのを抑えることができない。自分みたいな浅薄非才な者がエラそうにSFを語るなんてなあ、と毎回思いながら、それでも語ってしまうのである。SFは魔窟だ(^_^;)。 あぐにさんに推薦するだけでなく、今まで未読だったSF作品も(これ読んでないなんて恥っての、結構あるのよ)この際、読んで見ようと思う。特に海外SFは積ん読にしてるのって多いし。
体調崩すことがあまりに重なっちゃったので、ある仕事の責任者から、二つほど外される。ああ、一応、トシだけは食ってるんで、責任者的なことはさせられてるんですね。しかも結構、重要な。 まあ、私はプライドなんてものはもともと持ってない人間だし、上司の覚えがめでたくないこともわかっちゃいたから、仕事を降ろされたこと自体は別に動揺もせずに受け入れられたんだが、申し訳なかったのが、私の代理として仕事をしてくれた同僚。急場だったんで明らかに準備不足な仕事ぶりになっちゃってるのを見ていると、もどかしいんだけれどもそれを私が口にできるはずもなし。 同僚がまたいいヒトなんだわ、仕事を放棄しちゃった私をまるで恨む様子もないし。おかげで、なんで私はこんなにカラダが弱いかな、とまた鬱になる。 昔は自殺願望が起きるたびに「まだアイツとアイツに恨みを晴らしてないから」と自分を鼓舞したものだったが(^o^)、今は不思議と、一人でサビシイからと言って、誰かを巻き添えに死のうなんて発想だけは浮かばなくなっている。恨みもまた風化するものだということは、10年前、20年前には思いもよらなかった。 「人間、諦めが肝心」ということをこの10年で体得しちゃったってことなんだろうか。だとしたら、体得させてくれたのは紛れもなくしげなんだが、あまり感謝したくはないな(^_^;)。
山田風太郎の『コレデオシマイ。』を読んでいるうちに、横溝正史を読み返したくなってきたので、『本陣殺人事件』『獄門島』『悪魔が来りて笛を吹く』『犬神家の一族』『女王蜂』などを読み返す。 仕事がなくなっちゃったんで(窓際とまではいかないが)、仕事中だけど本読む時間ができたのだな。嬉しいやら情けないやら。 最初に読んだのは中学生のころだから、どれだけ印象が変わるかと思ったのだが、初読の興奮はないにしても、やっぱり『本陣』や『獄門』は名作だなあ、と感心。ただ、今、初読だったら、中学生のときのように、作者のトリックにあっさりは引っかからないだろうな、とは思う。 だって、昔は『奥の細道』読んでなかったけど、今は読んでるし(^o^)。……そうなんですよ、この中のある作品のトリックを見破るには、『奥の細道』を読んでおく必要があるのです。 そんな、専門的な教養がないと謎が解けないなんて、アンフェアなんじゃないか、と仰る方もいるかもしれませんが、そうじゃなくて、昔は「俳句」なんて「常識」だし「基礎教養」だったってことなんですよ。そのことを知っているのと知らないのとでは、その作品を評価するにしても意味は全然変わってきます。そういうことがピンと来るようになったってのも年を取ったってことなんだなあ。 若い諸君、オトナになるって、楽しいよ。死期も近くなるけど(^o^)。 ……ああ、やっぱりミステリを読んでいると鬱も忘れられるなあ。
今日はしげが、「オタクアミーゴスin九州V(ファイブ)」の公演の宣伝のために、夕方はTVQまで出かけているので、車でのお迎えはなし。 タクシーで帰宅して、食事でもしようかと思っていたときに、しげから連絡が入る。 「すぐ降りてきぃ」 「どこ、おるん?」 「下」 随分時間がかかるかと思ったが、意外に早かったようだ。考えてみたら、生放送の一発撮りだから、時間が過ぎればもう終わりなんである。「うまく撮れなかったからやりなおし」なんてことにはならない。 下の駐車場まで降りて助手席を覗いたら、なんと鴉丸嬢が座っている。 テレビ出演はしげだけで、鴉丸嬢はバイトと聞いていたから、これは驚いた。 「あれ? 鴉丸さんも出演したの?」 「うん、したよぉ」 なんだか気の抜けたような返事だけれど、まあ、しげ一人じゃ彩りに欠けるから、これで少しは宣伝効果があがったかも。 「これからどうするの?」 「ちょっとドンキに行く」 「……びっくりドンキー?」 「ドンキホーテ。そりゃ、びっくりドンキーに行ってもいいんだけど。どうせメシ食うし」 なんだかこないだも同じようなルートを辿ったような気もするが。まあ文句を付けるほどのこともないので、後部座席に乗りこむ。鴉丸嬢、座席を後ろに倒しているので乗りにくいな、と思ったが、考えてみたらこれはもともと私が倒していたのだった。 早速、撮影の首尾がどうだったのかを聞いてみる。 「で、うまく行ったの?」 「……失敗したあ」 「……何を?」 「リハーサルのときに『時間は気にするな』って言われたから、本番で気にしなかったらマキが入った」 そりゃ入るって(ーー;)。 そのディレクターさんは多分、「緊張しなくていいから」という意味でそんなことを言ったんだろうな。けれど、しげというヤツは言葉をまさしく額面通りにしか受け取れないのである。比喩とか皮肉とか韜晦とか冗談とか、そんなものは全く通用しないのである。 例えば、AIQのエロの冒険者さんのサイト「素敵なあなた」で、日記に毎回、謎の「宇宙パトロールのジョンさん」という人物が登場するのだが(^o^)、これをしげはずっと実在人物だと思いこんでいたのだ。もちろん、ホンモノの宇宙パトロールがあるとは思っていないが、「そういう名前の組織がある」とは思いこんでいたのである。 ……しげみたいな人間が世の中にたくさんいたら、冗談の一つも言えなくなるよなあ。まあ、あそこまで極端なヤツは滅多にいないけど。 「TVQに行くときも、道に迷ったし」 「……道に迷ったって……博多駅のすぐ近くじゃん。その前もよく通ってたろう」 「でも迷うんよ」 しっちゃかめっちゃかではないか(-_-;)。一緒にいたしおやさんもさぞや呆れ果てられたことであろう。
このときの様子は、しおやさんのホームページ「しおしおのパー」でも紹介されてるので、ご参照されたい。 http://www.net-jp.com/showya/0302mainichi.html
箱崎の『楽市街道』に到着、とにもかくにも腹が減っていたので、びっくりドンキーで食事。 鴉丸嬢、相変わらず少食で、サラダのようなものを頼んでいるが、それすら食べきれない。しげまでとは言わないまでも、もちっと太った方がいいと思うがなあ。体も薄いが、命も薄くならないか。 そのあと、しげたちがドンキホーテで買い物をしている間、私は近所の明林堂書店で本を物色。たいして探せないうちにすぐに携帯で呼び出される。 駐車場にあわてて駆けつけたが、なぜか呼び出したはずのしげたちの姿がそこにない。不思議に思ってしげに連絡を入れたら、ドンキホーテの前で待っていたのだった。……これは私に荷物を運ばせようというハラだったな(~_~;)。全く、自分がやるべきことはできうる限り私にやらせて、私の手伝いは一切しようとしないのだから、性根が腐っているのである。 鴉丸嬢を家まで送って帰宅。なんとはなしにカラダの芯に疲れが染み入ってくるような一日であった。
堀江あき子編『江戸川乱歩と少年探偵団』(河出書房新社・1575円)。 編者の堀江あき子さんは、東京都文京区の弥生美術館の学芸員である。1965年生まれ、私より三つ下なのだが、相当な「少年小説」ファンのようだ。これまでに企画した展覧会が、「江戸川乱歩の世界展」「懐かしの『少年倶楽部』展」「斎藤五百枝展」「松野一夫展」(この二人は戦前に活躍した挿絵画家)というのだから、これは筋金入りである。 小説の単行本からはカットされることの多い、雑誌掲載時の挿絵や、フロク、マンガや映画など、ビジュアルを中心にした乱歩の少年探偵モノの魅力を総力特集。いやあ、これは乱歩ファンには凄く嬉しい一冊だ。 当たり前だが、画家によって、登場人物のイメージも随分と違う。もっとも、乱歩の「少年探偵」シリーズは、昭和11年から37年まで、実に26年にわたって書き続けられているのだから、時代の風俗の違いもそこにはハッキリと現れている。 第一作、『怪人二十面相』(昭和11)の画家は小林秀恒。明智小五郎は鼻筋の通った美青年、髪はちょっとだけモジャモジャ。小林少年は面長というよりはちょっと顔がでかい(^o^)。いがぐり頭で、どこかもっさりした印象である。「リンゴのような頬」という描写を、「リンゴのようなアタマ」と誤読したのではないか(^o^)。 第二作、『少年探偵団』(昭和12)、第三作『妖怪博士』(昭和13)の画家は梁川剛一。明智は二十面相の手下に変装しているのでヒゲヅラである(^o^)。小林君は歌舞伎役者風のいかつい顔になっているが、やっぱりイガグリ。 第四作、『大金塊』(昭和14)の画家は林唯一。明智はやや鼻が大きい。小林君は学生帽をかぶっているが、やはりイガグリだろう。戦前の画家の三人の中では一番個性がない絵。 戦後になると、山川惣治、伊勢田邦彦、谷俊彦、白井哲、中村猛男、吉田郁也、古賀亜十夫、岩井泰三らが挿絵を担当しているが、特筆すべきはあの石原豪人だろう。いやもうさすがに、一味も二味も違う。 最初に石原さんが乱歩の挿絵を担当したのは『魔法人形』(昭和32)。掲載誌は『少女クラブ』。つまりこれが乱歩初めての少女小説なのである。女の子がもう色っぽいことと言ったら。男装した少女探偵・花崎マユミと言い、生ける人形・ユリ子の空ろな美と言い、二十面相でなくても襲いたくなる、いや襲わずにいらりょうかというほどの耽美さだ(おいおい)。明智も小林君もどうでもいいな(^o^)。 もう一作、石原さんが担当したのは、『塔上の奇術師』(昭和33)。……『魔法人形』の翌年の作品なのに、その妖しさは3倍増し(~_~;)。 小林少年も刈上げのおかっぱヘアで、眉もマツゲもクッキリ、唇もツヤツヤしてるけど、ヒロインのスミ子が、どう見ても一番キレイだったころの薬師丸ひろ子である(いや、彼女の生まれる前だからそんなはずはないんだが)。 ああっ、この作品だけでも挿絵全部復刻して単行本化してほしいぞっ!(ムリだって)
マンガ、横山光輝『横山光輝SF傑作選�� クイーンフェニックス』上・下(講談社漫画文庫・各693円)。 ……なんかすごく『ハムナプトラ』に似てるんスけど(^_^;)。 ということは『ミイラ再生』が元ネタなワケだな。全く臆面がないよな、横山さん。 古代エジプト、女王と禁断の恋に落ちた僧侶・カクラテスを殺すよう、神の啓示を受けた醜い少女・バステト。しかし彼女は美しいカクラテスに心を奪われる。断腸の思いでカクラテスを殺したバステトは、神より永遠の美と永遠の生命を与えられる。カクラテスの転生を信じるバステトは、女人国の女王として、はるか未来に転生するはずカクラテスと相まみえることを信じて、長い、長い年月を待ち続けるのであった。 そして現代の日本。カメラマン・加蔵春彦は、なにかに引き寄せられるようにエジプトに出発することになったのだが……。 ……女性を描くことがヘタな横山さんが、随分女を出すなあ、と思ったら、掲載誌が『少女コミック』だったのだった。だからって、エジプトにアマゾネスがいるってのはどうもねえ(^_^;)。
2002年02月21日(木) アホがアホを教育したってねえ/アニメ『七人のナナ』第7話/『鉄鋼無敵科学大魔號改』(唐沢なをき)ほか 2001年02月21日(水) 買い物ブギ/『ブギーポップは笑わない』第1巻(緒方剛志)ほか
| 2003年02月20日(木) |
「歩き目です」(^^)/『名探偵コナン』40巻(青山剛昌)/『浪費バカ一代』(中村うさぎ)/『コレデオシマイ。』(山田風太郎)ほか |
韓国・大邱(テグ)市の地下鉄放火事件、死者は結局53人に登ったそうな。 ……さほど満員でもなかったはずなのにちょっと多いすぎるんじゃないか。 安全管理がもちっと何とかなってりゃ、ここまで被害は増えなかったろうって意見は多いようだけれど、それは確かに間違いないところだろう。ニュースを見てると、あそこの地下鉄の建材、「どうぞ燃やしてください」と言わんばかりの材質だったらしいし。 でも、いくら耐火建材を使ったり、駅員を増やして安全対策を取ったりしても、基本的に地下鉄って密室なんだから、死者ゼロってわけにはいかないだろう。っつーか、地下鉄に限らず、バスも電車も飛行機も船も、いや、乗り物だけではなく、ビルだのビルだのビルだの(^^)、ありとあらゆる建造物は近代化されるたびに「密室化」されていっている。時と場所を選んで、その気になりさえすりゃ、大多数の人間をいくらでも巻き添え食らわせて、監禁したり殺戮したりが自由な状況になってしまっているのだ。 こういう「近代的」犯罪の何が怖いかって、「家」の「安全性」ってのが、もともとは「外敵から身を守る」目的であったのに、気がついてみたら、「内部に敵がいた」からなんだね。 子豚さんたちが、一生懸命レンガの家を作ったら、狼さんはいつのまにか中に入ってて、逃げられなくなった子豚さんたちはみんな食べられてしまいました……ってヤなたとえだなあ(ーー;)。 でもおかげで最近は映画のネタには事欠かない(^_^;)。 今、考えてみたら、『七人の侍』なんてのはのどかなものであった。冒頭、盗人が立てこもったのはたかが一軒の百姓家だし、人質に取ったのも赤ん坊だけ。盗人役がそもそも東野英治郎だから、そのスローモーションもどこか滑稽。 それが今や、『マシンガンパニック』(新しくないか)だの『ダイハード』だの『スピード』だの『エアフォースワン』だの、場所はデカくなるばかりだし、人質の数は増えりゃ増えるほどいいし、何人かは人質にも死んでもらわなきゃならないって、まるで規則で決まってでもいるみたいに安易に殺されていく。 いや、フィクションの中で大量に人が死ぬのを不謹慎だと言いたいわけじゃないよ。虚構はあくまで現実の鏡であるので、たとえそれがエンタテインメントであろうと、それは現実への警鐘となるってこと。近代化が便利なのは分るけど、こんな事態になったらどうするの? と社会に問題をつきつけることだって、フィクションにはできるのだ。
今日になって、放火容疑で拘束された無職の男(56歳だってよ)が、犯行動機は「一人で死ぬのは悔しいので他の人たちと一緒に死のうと考えた」って供述を始めたらしい。男は身体障碍を抱えていて、「手足が不自由になり前途を悲観して今回のことをやった。こんなふうに生きても仕方ない、死ぬ方がましだと考えた」と語ったんだとか。 ……一人で死ねや(--#)。 こんな下らん理由で、しかもたかがガソリンにちょっと火をつけただけの楽な行動で、人が56人も死ぬのである。 アンタねー、「津山三十人殺し」の犯人があれだけの人間を殺すのに、いかに時間をかけて頑張ったか(^_^;)。人の命を取ろうってのに、近代社会以前ではそれなりの努力が必要だったのである。 もーね、安全対策を本気で考えるなら、ただ防衛に徹するってんじゃなくて、相手はもう無差別に人を殺そうってんだから、犯人にもそれ相応の努力を強いられるようにするって発想を盛りこまないといけないんじゃないか。 火気を察知した途端に釣り天井が落ちてくるとか(客も死ぬって)。 具体的には警備員を雇ってボディーチェックを地下鉄でも行うとか、そういうことしかできそうにないけど、それも人件費がかかっちゃうんでできないとか、現実的な障碍があるんだろうなあ。結局は「何があっても仕方がない」って覚悟で生活するしかないんだろうね。
そういう騒動があったということを私は全然知らなかったのだが、「ほび〜しょっぷ・デジラ」というところが販売していた「目玉おやじキット」が、レゴジャパンからの要請を受けて、販売休止に追いこまれていたのが、このほど販売再開になったとか。 そもそもは、このキットの作者さん、「MINDSTORMS」というLEGO製品の「目玉パーツ」を使って、「目玉おやじロボット」を作ってみた。できてみると、とても出来がよかったものだから、水木しげるさんの許可も得て、前記の「デジラ」さんに持ちこんで販売してもらうことになったのだが、予約を取った時点で、レゴからクレームがついた、という経緯のようだ。 それからどういう紆余曲折があったかは分らないけれど、そう間を置かないで正式販売が決定、「世界最小・最軽量の歩く二足歩行ロボット」のお披露目となったわけである。 まあ、ホントに「目玉おやじ」に似てるかどうかは御覧になった方の判断に任せるとして、一度クレームをつけはしたけれども、自社の製品を材料にして別のモノを作っても問題はない、と判断したレゴジャパン、立派だなあと思うのだ。法律的なことは詳しくないからよく分らないが、係争に持ち込もうと思えばできるケースだとは思う。改造バイクは違法だし(←問題が違うって)。 いったんは販売中止をしたのだから、少なくとも作者や販売会社も、レゴの権利を侵害しようという意図はなかったわけである。ほかの名前で売ることもできたのに、ちゃんと水木さんの許可を得たあたりも誠実でいいと思う。 こういう権利上の問題は、たいてい泥沼化するものだから、こういった形で事態が収束したことは素直に喜ばしく思う。世の中、みんなこんな風にうまくいくものではないってことはモノ作りにかかわるものは絶対に考えておかなきゃならないことだけどね。 値段が6800円かあ。チトお高いけど(それでも安く上げたそうである)、やっぱ、小さくても「オモチャ」じゃなくて「ロボット」なんだよなあ。そう思うと欲しくなっちゃうなあ……って、だから、これ以上私ゃ趣味は増やせないんだって(^_^;)。やっぱオタクを極めるには、おカネ持ちのお坊ちゃんじゃないとムリなんですねえ。
当該サイトはココ。↓ http://www.shirakawas.com/medama/
中村うさぎ『浪費バカ一代 ショッピングの女王2』(文春文庫・500円)。 オビで倉田真由美さんが「国民の一人として言わせていただきます。先輩、税金払ってください。」と書いてるが、中村さんの税務署との攻防は、まあ本人は読者に笑ってもらおうという気なのかもしれないが、たまにタイノーしつつも(^_^;)キチンキチンと税金を払ってる身にすれば、あまり面白くないのである。 これが西原理恵子さんのように「税金なんぞ払わん」という潔い(^o^)態度でいてくれたら、かえって喝采を上げたくなるのだが、「払う気はあるケド、つい買い物しちゃったの。えへ♪」じゃ、いったい誰が同情するというのか。 例えて言うなら、「黒澤明ボックス全巻買っちゃったんで、税金タイノーしま〜す♪」はまあ許せるけれど、「天空戦記シュラトボックス全2巻、計ろくまんえん買っちゃったので、税金マケて♪」ってのは許せないようなものである(どっちも許されねーって)。 でも、病気だから仕方がないのかなあ。ホントに病気なんだろうかと疑わしくも思えるのだけれど、診断は出てるみたいだしなあ。それに、「叶美香と女王対決!」なんて、「そもそも向こうがアンタを相手にしてないだろう」って状況までギャグのつもりで書いてる様子を見てると、哀れすぎて非難する気になれないのである。 こないだ姉の店に行ったときのことだが、ちょうど中村さんがテレビに出て借金まみれなことを嬉々として語っていた。それを見て、私が父に「この人、買い物依存症なんだよ」と説明したら、「馬鹿や」のヒトコトで終わってしまった(^_^;)。病人は今もなお世間ではなかなか理解してもらえないのである。
マンガ、野中英次『魁!! クロマティ高校』6巻(講談社/マガジンKC・410円)。 あー、これはもう、「学園不良ギャグマンガ」なんかじゃありませんね。 今までにもフレディが出たりゴリラが出たりメカ沢が出たり、そのたびに不良たちは「アレは何だ?」と悩んでたわけですが、今度は高橋秀樹君が頭につけてるヘンなものや、なぜか教室にいるアザラシのアラちゃんについて悩んでます。 まあ、不良はそんなことで悩みません。ましてや不良の友達どうしで語り合ったりしません。クロマティ高校の生徒たちは毎日悩んでますが、答えの出せないことについて悩んでいるので、そのうち、初めは謎だったものが、何となくウヤムヤになっていきます。 で、また同じ日常が繰り返される、と。『サザエさん』か『うる星やつら2』か(^o^)。 しげは「高橋秀樹が出たよ!」と喜んでます。ホンモノは「高橋英樹」ですが。
マンガ、蛭田達也『コータローまかりとおる!L』巻之五(講談社/マガジンKC・410円)。 表紙の女の子、忍者の格好してるけど、真由美だよな? 功太郎のかあちゃんも同じ顔をしてるし、区別つかんわ(功流美が真由美に変装するという話が前にあったが、変装前も変装後も同じ顔なのであった)。 『少年マガジン』本誌連載分は今巻で終わり。通巻91巻。もうちょっとで100巻だったのに、やはり『こち亀』への道はそんなに簡単なものではないか。一時期の勢いはなくなったとは言え(映画化はされたし、アニメ化の話は何度も浮かんでは消えた)、必ずしもそんなにつまんなくなったとは思わないのだけれど、長期連載による読者の「飽き」はどうしても避けられなかったんだろうなあ。 「L」編は最終編らしく、コータローの身内に関わる物語が中心になっているけれど、狂死郎がフィーチャーされてるのもその一環か。シリアスな展開でもあくまで中心脚を駆使するあたりが相変わらずの狂死郎で嬉しいんだけれど、このキャラって、あくまで「シリアスにならない」のが命綱だったんだよねえ。それを、功太郎との回想シーンまで今ごろになって描いて、ちょっと感動ものっぽくするってのは、なんだか蛇足。作者も随分煮詰まってきてたんだな、って感じないわけにはいかない。 それに、狂死郎を出すなら、由利栄先生もセットにして出してほしかったな。
巻末にはデビュー前の『コータローまかりとおる プロト編』を収録。絵がヘタっていうこと以前に、中身はほとんど亜月裕の『伊賀野カバ丸』のパクリ。まあ、だれでも初めは模倣から始まるものだから、これを今までずっと封印してたってだけでも蛭田さんは良心的な作家さんだと思う。 けど、「マガジン SPECIAL」に移籍ってことは、単行本の出るペースが今までよりずっと遅れちゃうってことだよなあ。ヤレヤレ、本当の完結まではいったいあと何年かかるやら。
マンガ、青山剛昌『名探偵コナン』40巻(小学館/少年サンデーコミックス・410円)。 FILE.1からFILE.3までは高木刑事と佐藤刑事のラブコメ。笑えないけど。 デート中の二人の中を妨害しようと、白鳥警部以下の佐藤刑事ファンが仕事そっちのけで監視体制を張るってギャグは、ありがちだけどまあ許せなくもない。 けど、そこに麻薬取り引きネタをムリに絡めるものだから、話はおかしくなってしまう。 アトラクションに乗ったときに、係員に預けた高木刑事のバッグと、麻薬の運び屋のバッグが取り違えられるってのがまず納得しがたい。「運び屋は中身がヘロインだと知らされてなかったから、係員にバッグを預けた」ってコナンは説明するけど、中身を知ってようが知っていまいが、運び屋がカネになるブツを人に預けたりはしないって。 それからさあ、右利き左利きのネタ使うの、もういい加減でやめてよ。「右利きの人間はバッグは右肩に担ぐ」「このバッグは左肩側のベルトの穴が広がってるから、左利きの人間がしょってた」って、簡単に断定できんだろう。私ゃ右利きだけど、バッグはたいてい左肩で担ぐぞ。利き腕を自由にしてた方が便利だから。 ……なんて考えてたら、ホントにコナン、あとで自分の推理を修正して、「野球選手は利き腕を自由にするために、その反対側の肩で担ぐ」だと(ーー;)。別に野球選手じゃなくてもそうしてるやつ、いくらでもいるってば。 FILE.4からFILE.6まで、山に迷いこんだコナンたちが遭遇した殺人事件。 えーっと、まずコナンたちを除いて、その家には父親と息子しかいません。で、父親が殺されました。犯人は誰でしょう。……作者、馬鹿?(確実にそうだな) 一応、アリバイは作るんだよねえ、首吊り自殺に見せかけるために、紐を首に回したあと、被害者の口に噛ませる。被害者の口の力が尽きたら、天井からブラリ、というトリック。……中学生のころ同じトリック考えたなあ。でも私は小説にはせずにボツったよ。だって、被害者が一瞬で口から紐を離して落ちちゃったら、アリバイにならないもの。っつーか、絶対そうなるって。……バカトリックだねえ。 FILE.7からFILE.9までは阿笠博士の初恋編。 あの、青山さんはもう暗号ものはやらないほうがいいです。「ミステリ自体書いても仕方がない」とまで言わないのは恩情ね。 折り返しで作者、「暗号が難しくなっちゃった」って書いてるけども、そもそもフサエが阿笠博士に暗号で自分の居場所を示さなきゃならない理由がないじゃないですか。 まあ百歩譲って、フサエちゃんが暗号でアガサ君の知恵を試したかったとしても、よく偶然にも「野井」さんとか「蝶野」さんとか、暗号を作るのに都合のいい名前の人が近所に住んでましたね。これが「能登」さんと「入野(いれの)」だったりしたらフサエちゃんはどうしたでしょうか。 ポーの『黄金虫』や乱歩の『二銭銅貨』なんかをまず読んでほしいものですね。
山田風太郎『コレデオシマイ。風太郎の横着人生論』(講談社+α文庫・819円)。 1996年に行われたインタビュー集。晩年の風太郎さんは、病気のために小説は書けなくなっていたが、こういうインタビューには時折応じていた。タイトルを見ると、これが最後のインタビューのように見えるが、このあと『いまわの際に言うべき一大事はなし。』『ぜんぶ余禄』と続くのである。 毎回、喋ってることはまさしく風に流れて飄々と、いかにも風太郎さんらしいものばかりだ。死ぬならこんなふうにトシ取って死にたいって思うくらいに自然体でカッコイイ。 風太郎さんが「小説を書くのは遊び。ストレスなんてたまらない」と語ってるのは有名な話だが、原稿用紙の桝目を一つ埋めるだけでもウンウンと苦吟している作家が聞いたら、目を丸くするだろう。実際に吉行淳之介は、この言葉を聞いて絶句したそうな。 こういう姿勢でいるから、『忍法帖』シリーズをあれだけ多作できたのだろう。あんな奇想天外な物語は、しゃっちょこばらずにノビノビとした精神状態でないと書けないものなのだろうな、と納得。
風太郎さんが珍しくも女優について語っているところがある。 晩年、風太郎さんと高峰秀子とは親交があったそうだ。なんと高峰さんのほうが風太郎さんのファンだったらしい。風太郎さんがサイン本を贈ったら、高峰秀子は浅草の「麦とろ」のソバをお返ししたそうな。ソバってのが粋でいいねえ。私も食いたくなった(^o^)。 「高峰秀子というのは不思議な女優でねえ。たいていの俳優は、若い時分は自分の職業を馬鹿にしたようなことをいっていても、年とると、俳優は修業が大事だとかいいだすんですよ。(中略)ところが、高峰秀子は、いつも自分の職業について馬鹿にしたようなことをいうんです。それでいて、名女優なんですよ、カンがよくてね」 と評する風太郎さんもカンがいい。まさに高峰秀子の「粋さ」のツボをついているではないか。もちろん、高峰さんは、役者を本気で馬鹿にしているのではなく、あれは馬鹿にしなければ成り立たない職業なのである。 まあ、役者に限らずとも、自分の職業に誇りを持っているなんてことを公言して憚らない人間なんて、トテモ信用はできないわなあ。 あと、風太郎さんが挙げる名女優は、轟夕起子に大竹しのぶ。「動き出すときれいに見えるというのは名優の証拠。司葉子なんかは、グラビアはよくて動き出すとたいしたことはないんですよ」。見る目あるなあ(^^)。
映画は見るのに、同時代の作家の作品を風太郎さんは殆ど読まなかったとか。 「あんまり感心すると真似するから読まないといってるけど、本当は面倒臭いからですよ」。 本当にそれが本音ではないだろうか(^_^;)。 なんと、横溝正史まで殆ど読んでいないと言う。なのにその批評は的確である。 「(戦前の作品を除けば)『獄門島』と『本陣殺人事件』くらいしか読んでいない。最近『犬神家の一族』など読んだけど、『獄門島』と似ているけど、『獄門島』よりだいぶ落ちるわ」。 そうなんだよなあ。『犬神』を横溝正史の代表作のように勘違いしてる人も多いけど、あれ、作者が「タマにはラストを考えないで行き当たりばったりで書いてみよう」って、書いた実験小説なんだから。でも、「どう考えてもこいつを犯人にするしかないよな」ってことに作者自身も気づいちゃって、作品内で金田一耕助に「もうみなさんも犯人が誰かわかってると思いますが」って言い訳させちゃったくらい犯人がバレバレなんである。 私も横溝正史は100冊くらい読んだから言えるけどね、人に奨めるなら、『鬼火・蔵の中(短編集)』『本陣殺人事件』『蝶々殺人事件』『獄門島』『悪魔の手毬唄』がベスト5。っつーか、あとはファンになるつもりじゃなきゃ、別に読まなくてもいい。逆に、この5冊を読まないで探偵小説を語ってほしくはないってところもある。 山田風太郎さんは、実に「必要最低限」の作品だけ読んでいるのである。
……とか言いながら、山田風太郎のオススメ本を挙げるの忘れてたな。私のベスト5は、『甲賀忍法帖』『伊賀忍法帖』『くノ一忍法帖』『魔界転生』『妖異金瓶梅』。未読のやつもまだあるから、このベスト5は流動的です。 風太郎さんが自ら作った戒名は、「風々院風々風々居士」。 なんてかっこいいんだろう。
2002年02月20日(水) 福岡演劇事情/『KATSU!』1巻(あだち充)/『サムライ・レンズマン』(古橋秀之)ほか 2001年02月20日(火) 女房の家出/『× ―ペケ―』1〜3巻(新井理恵)ほか
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藤原敬之(ふじわら・けいし)
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