Onry Me
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2003年07月26日(土) 可能性の選択

一昨日、再従姉(はとこ)の、お姉ちゃんが
子宮ガンの摘出手術を受けました。

出血が続くという事で病院で診断してもらった結果
子宮ガンであることが判明したそうです。

お姉ちゃんは現在33歳。
私とは3歳、姉とは1歳しか違わない事もあり
昔はよく皆で遊んだりもしてました。
お姉ちゃんは昔から活発で、まるで男の子のような
性格をしていました。
20代で結婚はしたものの長続きせずに離婚して
その後は仕事を生き甲斐に、自由奔放な生き方を
していました。

そんなお姉ちゃんが33歳の若さで癌にかかって
しまったことを先日母から聞きました。
「寝耳に水」
この言葉が適切なのかは分かりませんが、
その事実を聞いた時、私は酷くショックを
受けてしまいました。
でも、私以上にショックを受けていたのは
間違いなく、お姉ちゃんであり、叔母さん
や叔父さんなのは間違いない事と思います。

33歳の若さでガン告知を受けることが
どれ程ショックなことだろう。
私では想像できない位のショックを
お姉ちゃんは受けていた事と思います。
未婚の若い女性にとって子宮ガンは
最も辛い病気の一つだそうです。
将来子供を生みたい。
女性なら普通に思う、そんな夢や希望も
癌の部位や病状、進行具合によっては、
子宮や卵巣、リンパ節等々・・・
全摘出しなくてはならない場合があるからです。

子宮を全摘出してしまえば当然もう一生子供を生めません。
かといって、将来子供を生みたいと子宮の一部、癌のみを
摘出すれば将来的に全摘出するよりも、転移の可能性は
少なからず増大します。
女性にとって、子供を生めない体になることが
どれ程ショックなことなのか・・・、
男の私では想像も出来ませんが、お姉ちゃんも
その事で物凄く悩んだそうです。

バリバリと仕事をこなす、男勝りな性格の
お姉ちゃんでしたが、出した結論は
「将来、好きな人の子供を生みたい」というものでした。
そんな想いから子宮の全摘出はせず癌に侵された
部分のみを摘出することを選択しました。

それは癌の再発という、リスクを覚悟の上での選択でした。
赤の他人が聞けば「馬鹿げたことを」と言うかもしれません。
私ですら、自分の命があってこその人生じゃないかって
思わずにはいられません。
でも、女性にとって子供を生むという行為は
何ものにも換えがたいものがある事と思います。
子供を生みたい。
そんな、お姉ちゃんの想いに対して命の方が大事なんだから
子供は諦めろなんてことは、医者であっても親戚であっても
親であっても言えません。

父が癌で入院した時、お姉ちゃんは、わざわざ遠い病院まで
お見舞いに来てくれ、笑顔で父を励ましてくれました。
父が死んだ時、お姉ちゃんは、まるで自分の父親が
死んだかのように目を真っ赤に腫らして涙を流してくれました。
神様や仏様なんて信じちゃいないけど、父が天国からお姉ちゃんが
元気になるように見守ってくれてるといいなって思います。

お姉ちゃんの手術は無事成功したそうです。
一日も早く、元気になって欲しいなって思います。



パンチョ |MAIL

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