天使に恋をしたら・・・ ...angel

 

 

ジェラシーっぽいこと - 2007年07月31日(火)

コパカバーナが移転のためにクローズして1ヶ月。72ストリートにコパのパート1みたいのがオープンした。夕べ、チャイニーズのダンス友だち光くんがメールで誘ってくれた。今日は急いで仕事を時間通りに切り上げて、6時半の待ち合わせに走る。地下鉄を乗り継がずに、病院から7番街までの長い7ブロックを早足で歩いて歩いてそこから1本の地下鉄に乗ったら、30分で着いて6時半に間に合う。すっごい頑張ったのに光は30分遅れてやって来た。光に会うのは、前に一緒にコパに行ったとき以来。日焼けしてちょっと痩せた光が「どれくらい待った?」ってハグしてくれたら、もう怒れない。「光が電話かけてきたときから」って笑う。

コパのパート1はコパよりうんと狭くて、コパ・ファンでフロアが溢れて人にぶつかりっぱなし。やっぱコパは好きじゃない。コパ・ファンはあんまり上手くないし、そのうえマナーが悪いったらない。マフィアっぽいセキュリティーガードのおじさんたちがコワイのが好きじゃないけど、それより踊りに来る人のマナーが悪いのがキライ。っていうか、ぶつからないようにパートナーを上手にプロテクトするスキルを知らない。光はその点、いつもまわりのペアからわたしを守ってくれる。それでもまわりが全然そうじゃないから、光が守ってくれる甲斐なく必然的に何度も蹴られたりぶつかられたり足踏まれたり。

2時間半踊ったけど「これじゃ思い切って踊れないね」って、フロアもスティッキーになって来たし、ちょっと欲求不満のまま9時半には出る。明日光はキューバン・サルサのパフォーマンスのリハーサルがある。わたしはミッドタウンのウェストサイドに踊りに行くから光を誘う。「リハーサル終わってからおいでよ。あそこ、すごく踊りやすいし、上手な人ばっかだからいいよ。DJがルイスだから音楽も最高だしさ。先週はエディーも来てたんだよ。ね、おいでよ」「う〜ん。考えとくよ」「タダなんだよ」「え? じゃ行こかな」。やった。

明日は、最近サルサ始めた同僚のローナが「連れてって」って言ってて、連れてくことになってる。光がくればふたりですっごい上手く踊れるとこローナに見せつけられるかなってちょっと得意になる。


うちに帰ってシャワーを浴びて、汗でびしょびしょになったタンクトップとブラを洗って、アイスコーヒーに腐りかけのミルクをだぼだぼ入れたアイスミルクコーヒーを飲みながらコンピューターのメインテナンスやってると、ジェイソンから電話がかかった。日曜日から話してなかった。

一時は、毎日鳴る電話が途絶えると、心配になってこっちからかけてた。電話を取ってくれないとますます心配になって、しつこく追いかけ回してかけてた。でも少し前にそれやめた。

6月18日以来、ジェイソンと会ってない。「おまえ日にち数えてるのか」って呆れたようにアリは言ったけど、前に来たときにジェイソンがわたしのコンピューターに入れたファイルに日付が打ってあったから知ってるだけ。ジェイソンは仕事がクレイジーに忙しくて会えないのに、「新しい彼女が出来たんじゃないの?」ってアリが言った。「うそ。そう思う?」って聞いたら、それが深刻に聞こえたのか、「冗談だよ」ってアリが慌てた。

その前に3週間会わなかったときには、「なんで会ってくれないの?」とか責めるみたいに言ったりもしたけど、それもやめた。ディペンデントな女にも惨めな女にもなりたくないって決めたから。

これから会いに来るってジェイソンが言った。6月18日以来。ほとんど1ヶ月半ぶり。「明日コールインして仕事休みなよ」って言う。でもわたしはあさっての木曜日がお休みで、だから明日は休めない。それに今日急いで仕事切り上げたから、患者さんの情報の入力作業も残して来た。明日の朝一番にそれをするつもりだったから、休めない。それにそれに、腐りかけのミルクを入れたアイスミルクコーヒー飲んでおなかがぐるぐる言ってるし、今日はマズい。それは言わなかったけど。

仕事休めないことジェイソンは納得してくれて、明日の夜来てくれることになった。

1ヶ月半近く待ったんだから、1日くらい延びたって平気。見せたいものがたくさんあるんだよ。ジェイソンがつけてくれる予定の棚が待ちきれなくて、バスルームに置いた自分で組み立てたクロームの棚。バス用品とか化粧品とか、ハンカチやスカーフ使ってすごく素敵にディスプレイしたんだ。それからいつか、前に住んでた街のフリーマーケットで買ったオードリーのペインティング・ポスター。大好きな「ティファニーで朝食を」の、ホーリーの肩に猫が乗っかってるやつ。あと、ホーリーがマフィンと紙コップのコーヒーを手に持ってティファニーのウィンドウを覗いてる一番最初の一番好きなシーンのスティール・ポスター。

ジェイソンは、わたしにくれるものがたくさんあるって。なんだっけ。フレーム付きのモダンな墨絵だとか、なんだっけ、蓋にピンクのベルベットを施した花模様の素敵な整理箱だとか、あとなんだっけ。わたしが好きそうな物を見つけてはわたしに買ってくれたりわたしのために取って置いてくれたり、そのたびに電話で話してくれるけど、1ヶ月半近くも経ってるからひとつひとつ覚えてない。

新しい彼女が出来たんじゃないよね?

聞いてみたいけど、いつかジェラシーっぽいこと聞いたら「きみは考え過ぎなんだよ。そこがきみのいけないとこだよ」って叱られたから、もう聞かない。

ジェラシーは、「ジェラシーっぽこと」から始まって、どんどんエスカレートしてってそのうち醜いジェラシーがいくらでも口をついて出て来る。だから気をつけないと。一度の「ジェラシーっぽいこと」でおしまいにする。











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暑くて眠れない夜の - 2007年07月10日(火)

暑くて、暑くて暑くて寝られない。

ジェイソンがつけてくれた素敵なシーリング・ファンも、高い天井にたまった熱い空気をかき混ぜるだけで役に立ってくれない。冬ならこんな温風気持ちいいだろうなって思うけど。

昨日も暑かった。

眠れなくて、母に電話した。

今日も眠れないから、天使のあの人に電話した。

指が覚えてた電話番号はいつのまにか指から抜け出てしまって、携帯にセーブした番号を見ながら家の電話をダイヤルする。こんなに長かったっけって思う。

どれくらい話した? 天使のおしゃべりは相変わらず楽しくて、一生懸命聞いてくれて話してくれて、「行きたいなあ、ニューヨーク」ってまだ言ってる。来られないくせに。「部屋の写真送ってよ」って新しいメールアドレスをくれた。

長い電話を切って。

まだ眠れない。
多分よけいに眠れなくなった。

そしてまた電話した。

別れた夫。

チビたちはあんまり暑くてバスルームに避難してる。お兄ちゃんチビはバスタブのなかで、妹チビはバルルームの床のタイルで、長ーくなって仰向けになって寝そべってる。

チビたちのことを聞くアノヒトにそんな話をして、チビたちの写真撮って送ってあげようと思った。

ごめんね、チビたち。こんなに暑くて。


こんなに暑いと頭が回らなくて、回らない頭がとっぴょうしもないこと考え出す。

ダメだよ。この国にずっと暮らすって決めたんだから。



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