| 2004年11月27日(土) |
女の子達の夜のお喋りと猫 |
冬の気配も間近な11月末、夜も遅くなってから、 幼馴染みの女の子に、いつもの場所に呼び出されました。 お互いいつも帰りが遅いので、聞いてほしいことがあるときは、二人の家の間の交差点で待ち合わせて、その辺の芝や集会所の庇の下に座って、膝を抱えてお喋りするのです。 今日、彼女はついこの間まで付き合っていた彼氏の演奏会を聴きに行った帰り。 「すごくよかった」 パンフレットを見せながら話してくれます。 風邪気味で、寒い中、咳をしながら。 彼女の相手は、クラリネット吹きでコンサート・マスター。 演奏会がはねた後、わずかな時間を縫ってご飯を一緒に食べてきたとか。 「やっぱり、一緒にいると好きだなって思う…」 花やかな美貌の彼女は、でもちょっと悩んだようにその顔を曇らせて言います。 だいたい“友達の方がいい”と言って振ったのは彼氏の方で、 その頃は彼女は本当に何日も落ち込んでずっと泣いていて、固形物が食べられないと言ってやせてしまっていたのにな…。 それを“やっぱり好きだ”と熱烈に口説くんだとか。 また泣かせてしまうのじゃないかと私は思うのだけど、 もう今日は彼女は私に賛成してほしくて言ってるのかしら。 そんなことを考えているうちに、彼女の電話が鳴りました。 私は電話の向こうの男の子に向かって 「夜のデートをしてるの。○○ちゃんは私のものだー!」 なんて叫んで笑って、 集会所付きの猫(?)をかまいにその場をちょっと離れました。 専用のパイプ椅子の上に座った猫は、のどや手を触っても怒らず、 ゴロゴロ言ってなでさせてくれます。 あげく椅子から降りて、しゃがんだ私の膝に乗ろうとするものだから、 私は驚いて、猫の代わりにパイプ椅子に座り、そいつを膝に乗せました。 今日買ったばかりのコートが毛まみれだけど、構やしません。 膝の上で器用に丸くなるその猫ののどをなでながら、 半年前に死んだうちの猫はこんなに自分から甘ったれなかった、と思いました。 そういえばちょうどその頃、私は付き合ってた男の子に初めてキスをされたんだっけ。 やっぱりその頃コントラバスの先生に言われたっけ。「別人のように下手になったね」って。 ごめんなさい先生、最近また全然さらってません。別に事件はないのですが。 オリオン座をぼんやり眺めながら、そんなとりとめないことを思い出しているうちに、 電話を終えた彼女が顔を出しました。 名残惜しみながら膝の猫をパイプ椅子に戻し、二人で帰り道を行きます。 彼女はやっぱり、また付き合うことにしたそうです。 別れ際私は「おめでとう」と言い、でも彼女には「いや…めでたいのか?」などと返されてしまいました。 さすがに言動に無理がありすぎたかしらん。 でも彼女の好きなようにしてほしいと思ってるのはホントのつもりです。 最近ちょっと、自分が何に付けてもわかったような口をきくようになった気がするんですが、 そんなのは多分ただの焦りの産物です。 早く大人になりたいのは本当だけど、 吸収することを諦めたら腐るだけかもしれません。 あぁ、全て関係あるようなないような、今日の話。 でも、全く伏線を張らなくてもこんな変な夜を過ごすこともあるんだなって。
そういえば今日は満月で、 帰宅途中に見た、月のオレンジ色が恐ろしかった。
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