ごめんなさい。
こんなに面白いとは、思いませんでした、この映画。
ジャンルは、ホラー＆コミック＆コメディー＆ミュージカル。
なんだそれ？って思うでしょ。でも、そうなのよ。ほんとうに。
キャッチコピーは、
「家族六人、次々とふりかかる災難も、歌って踊れば、すべて解決。」
なんだそれ？って思うでしょ。でも、解決するのよ。ほんとうに。

楽しかったなぁ。
沢田研二も、松坂慶子も、丹波哲郎も、みんな踊るんだもん。
いきなり、歌い出すんだもん。
ここぞ、という場面でね。なぜなら、それは「ミュージカル」だから。
で・も。
沢田研二のハリのある声も、
武田真治の、意外とキレのあるダンスも、
忌野清志郎の「ソ、ソウルフルだぜぇ！」な歌声も、
すべて、ベクトルの向かう方向は、「笑い」。
せつないまでに、バカバカしい、お笑い。
それも、人間というもののみっともなさを、これでもかと呈示するブラックな・・・。

わたくし、いつも思うのですが、
三池崇史って、家族ものを撮ると、なんだか、すごく「いい」です。
こりゃ、和製Ｊウォーターズだよと感動した『ビジターＱ』しかり。
この監督、下品だし、なんだかとってもテキトウっぽいし、
「おい、おい・・・。それはなぁ」と思うところも、
少なくないんですが、ときおり、不意打ちのように、
見るものの、エモーショナルな部分をきゅうううっと、つかんでしまう一瞬があって、
その一瞬があるから、三池モノは、やめられません。

otozie ｜MAIL