西日が差したら枇杷の実を食べよう
indexpastwill


2002年01月16日(水) まだまだ映画館、大入り、『ハリーポッターと賢者の石』

『ハリーポッターと賢者の石』を、子連れで観にいく。
子供は楽しんでいたし、感じのいい映画だったが、
私には正直、少々、退屈だった。

その理由を考えてみると。
物語としての大きなドッカーンとした波がなかったことと、
「友情」というテーマの消化の仕方や、「善と悪の対立」のとらえ方など、
スピリチュアルな面における解釈の浅さというか、単純さ。

でも物語の、どっかーんとくる大波がない代わりに、
映像、ストーリーとも、エキサイティングな小波が贅沢に挿入されているので、
上映時間が長いわりに、退屈はしないし、
内面の掘り下げ方のシンプルなところも、子供が主人公の娯楽映画だし、
あえて、そういう路線をとっているんだろう。
子供に「ヒネたまなざし」は必要なかろう、とも思うしね。

それに、さすがシェイクスピアの国、イギリス人俳優の、
ここぞとばかりな、大げさな芝居ぶりは、楽しかった。
そして当然ながら、子役もすごい。
日本のテレビドラマに出てくる一部の若手俳優たちよりは、
確実に表現力は上をいっていた・・・な。

おまけ。
上映前、流された『ET』リニューアル版、予告編。
自転車が飛ぶシーンで、また、ジワっときちゃったじゃないのよぉ。
スピルバーグ、流石。くやしいけど。


2002年01月04日(金) 謹賀新年。『ホワイトアウト』と『グラディエーター』。

あけまして、おめでとうございます。

えっと。新年は、
WOWOWで『ホワイトアウト』と『グラディエーター』を続けて視聴しました。
すいません、いつもながら、「いまさら」ですけども。

しかし、この二本を同じ日に続けて放送するというのは嫌がらせ?
『ホワイトアウト』に対する・・・。
だって、イヤでも比較してしまうもの。
同じ「娯楽大作」というカテゴリーなのに、クォリティーが全然ちが・・・。

予算が少ないゆえのスケール感の乏しさは仕方ないとして、
(でも、ヘリコプター一台、ツブしてた!)
ドラマの展開、もう少し、なんとかならなかったのかなぁ。

あんなに鳴り物入りのPRをしておいて、これだから、
「やっぱり日本映画は・・・」と言われてしまうのよ。
わたくし、日本映画を応援しているので、残念です。

しかし。この『ホワイトアウト』、私にとっての救いは山田辰夫が出ていたこと。
この人、いいです。
小泉今日子の大昔のアイドル映画『ボクの女に手を出すな』
(ラストシーンがひそかに大好き。中原俊監督って少女を描くのがうまいと思う)
で初めて彼の魅力にめざめたのですが、あの空中に漂っているような存在感と声は、
ちょっと他の日本人俳優には出せないような気がします。
ザ・キングオブ「チンピラ役者」。

そして、話題はかわってリドリー・スコット監督の『グラディエーター』。
面白かったですねーー。
歴史物が苦手な私が、あの長さでも、全然、飽きなかったもの。
まさに、ザッツ・エンタティメント。

とにかくホアキン・フェニックスが、ものすごーくよかった!!!!

昔から、「良い悪役が出るヒーロー物は名作」の定説がありますが、
まさに、この映画がそう。
ホアキンなくして、『グラディエーター』なし。
ホアキンの魅力が、主役の英雄ラッセル・クロウを引き立ててます。

映画の中で、何度も、何度も、暴君役のホアキンが、
「カッチーーン!」とくる場面があるんだけど、
とにかく、その「カッチーーン!」ぶりが、いいのよ。
セリフなんかなくても、顔と空気だけで、画面から
「カッチーーン!」ぶりが伝わってくるの。

その「カッチーーン!」も、ただ「すぐキレるヤツ」のそれじゃなく、
(まぁ、それもあるんだけど)
気の小ささとか、ナィーヴさが、絶妙に入り混じった、
なんともいい感じの、「カッチーーン!」なのよね。

あー、今でも目に浮かぶよ。
ホアキンの「カッチーーン!」顔が。

そんなわけで、ホアキンの「カッチーーン!」ぶりを堪能するだけでも、
この映画、みる価値あり。

※さて問題です。↑の文章に何度「カッチーーン!」が登場するでしょうか。





otozie |MAIL